情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

普天間移転問題・怒りの追撃シリーズ第3弾~国務省記者会見でロードマップが最良と暴言した記者は誰?

2009-12-28 08:55:04 | ãƒ¡ãƒ‡ã‚£ã‚¢ï¼ˆçŸ¥ã‚‹ãŸã‚ã®æ‰‹æ®µã®ã‚り方)
 普天間移転問題で、移転先が決まらず米国が激怒しているという雰囲気を醸し出そうとして、国務省に呼び出されたと記者発表を行った藤崎大使及びその発言をそのまま報道したマスメディアに対し、「売国奴」という指摘が次々となされている。琉球新報は、【米軍普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸部移設をはじめとする在日米軍再編の日米合意を推進するため、外務省が米国の圧力を実際以上に強調し、世論誘導を図ろうとした疑いが浮上してきた】と指摘、国務長官が藤崎駐米大使を呼び出したのではなく、藤崎大使の方から訪れたとの国務省側の説明が事実だとすれば、藤崎大使とクリントン国務長官の緊急会談は日本側による「演出」だったことになる】と外務省及び大使を批判している(http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-154847-storytopic-53.html)。

 しかし、このような指摘ができるのは琉球新報のような地元メディアだけで、中央メディアは、沖縄の苦しみを無視するかのように、訪問が演出だったことを指摘しない。

 上層部ではさまざまな利権が絡んでいると思うが、現場の在ワシントンメディアも、みんなアメリカと自民党政権が合意したロードマップが最良だと信じ込んでいるようなのだ。

 冒頭の画像は、国務長官訪問騒動があった21日の6日前の12月15日の国務省定例記者会見で発言する日本から派遣されているらしき記者(英語の発音が日本っぽい)が、クローリー国務次官補に対し、質問をしているところ。質問の内容から、在ワシントンメディアの考えが分かる。彼女は次のように質問した。(http://www.state.gov/r/pa/prs/dpb/2009/dec/133596.htmの下から5分の1くらいのところ)


QUESTION: Can we go back to Japan basement issue? Actually, the Government of Japan is considering to find a new location of Futenma basement, and it is totally different from the (inaudible). And my question is: Can the U.S. --
質問:日本の基地の問題に戻っていいですか?日本政府は、普天間基地の新しい移転先を検討しているようです。これは(現行のプランと)まったく違います。そこで、私の質問は、アメリカは…

MR. CROWLEY: Or the planet.
クローリー:いや、世界は(とジョークを飛ばしている)

QUESTION: Can the U.S. Government accept that?
質問:アメリカ政府はそれを受け入れることができますか?

MR. CROWLEY: There is an existing plan and it – we think it is the best way forward, but as I said earlier, we will continue to discuss this with the Government of Japan.
クローリー:すでにプランは現存しており、われわれは、それを進めることがベストだと考えています。しかし、さっき言ったように、われわれは、これについて日本政府と協議を続けていくつもりです。

QUESTION: Yeah. All of us know that the roadmap is the best plan, but actually, the Government of Japan is considering the new location. So my question is --
質問:え~。私たちはみんな、ロードマップがベストだと知っています。しかし、日本政府は新しい移転先を検討しています。そこで、私の質問は…

MR. CROWLEY: I understand that. And we will continue to discuss the issue with the Government of Japan.
クローリー:質問は分かりました。私たちはこの問題について日本政府と協議を続けていくつもりです(と答えたとおりです)。

QUESTION: Okay.
質問:分かりました。


ねっ、彼女は、私たちはみんなロードマップが最良のプランだと知っているって言ってるんだよね~。

映像でいえば、http://www.state.gov/video/?videoid=57477233001の30分あたりのところから。

これじゃぁ、まともな記事は書けないし、まともな質問はできないよね。相手のいうことを全面的に肯定しているだもん。新しいことなんて聞けやしない。

それに、そもそも、そこでいう「みんな」(All of us)ってのは誰のこっちゃい。記者会見に出席している記者のことなのか、ワシントン駐在記者団のことなのか、日本の市民のことなのか?


 ロードマップを前提にした「グアム移転協定」は、国会では、衆院で強行採決で承認されたが、当時野党が多数を占める参院で否決された。その後、両院協議会で話がまとまらず、結局、衆院優先のために承認されたといういわくつきの協定だ。当時すでに、与党自民党公明党は有権者の支持を失っており、実質的には、有権者の意思に反した格好で承認されたことになる。現与党の民主党は日本側の負担の積算根拠が不明確だなどと言って反対した。極めてまともな反対だ。

 それにもかかわらず、この記者は、「みんな」(All of us)、ロードマップが最高だと分かっている、などと、暴言を吐いたのだ。

 で、どこの記者さんですか?





【関連記事】

「普天間移転問題・怒りの追撃シリーズ第2弾(`ヘ´)~国務長官と大使の会議録の情報公開を請求しました」 (http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/e928f1d84b8721b5890b8ef42de9527c)

「頭に来たので、米国務省に誰が大使を呼び出したのかを質問しました~普天間移転問題で」
(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/a23e6f4de4948eb6a03c012b2ca5a0a6)

「普天間移設で米国務長官が現行案受け入れ要請のため大使を呼んだというが、違うでしょう(^^) 」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/aaa7f69e6792bcbffa520e2e027fb0b9)

「ほらね、やっぱり、国務長官が大使を呼び出したんじゃなかったでしょ~普天間移転問題」
(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/4fcd6ce38e643e2fe43c4a8835a87a35)

「グアムに67機+9機を移転するという米国文書原文~普天間+岩国を十分カバー」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/0322e2681ac6a7d746c1330e408044a4)

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「日本の米軍基地維持費負担は世界の80%~みかじめ料を払うのはやめよう!」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/4efdf7f0142dc0f61376a9dedce10eea)

「国会図書館が米兵らに対する裁判権放棄に関する資料を隠した理由~ひき逃げ死亡事故の遺族らに説明してみよ」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/f3d52bb9d63bafb68956773b7b18be93)




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