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情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

斎藤貴男さん、国会図書館裁判権放棄資料閲覧禁止処分取消を求めて提訴!

2009-02-16 19:36:03 | ãƒ¡ãƒ‡ã‚£ã‚¢ï¼ˆçŸ¥ã‚‹ãŸã‚ã®æ‰‹æ®µã®ã‚り方)
 「米兵が犯罪を犯しても起訴しませ~ん、でも、このことはうちの市民には秘密にしておいてね、ウフ」という日米裁判権放棄密約を記した法務省の資料を、国会図書館が閲覧禁止としたことに対し、フリージャーナリストの斎藤貴男さんが、閲覧禁止処分の取り消しと慰藉料などを求めて、16日、提訴した。

【国立国会図書館が、在日米兵に対する日本の裁判権に関する資料を閲覧禁止にしたのは違法として、東京都在住のジャーナリスト斎藤貴男さん(50)が国を相手取り、処分の取り消しや損害賠償を求める訴訟を16日、東京地裁に起こした。対象となったのは、「米兵らが日本で起こした犯罪のうち、重要でない犯罪は裁判権を放棄する」などとした法務省の資料。国会議員には開示されているが、同図書館は昨年8月、法務省が非公開の申し出をしているとして閲覧を認めなかった。斎藤さんは「閲覧禁止は国民の知る権利にこたえていない」と主張している。国立国会図書館は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている】(読売ウェブ版http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090216-OYT1T00829.htm?from=navr)

 米兵に暴行をふるわれても裁判権を行使しないなんてことを知っていたら、米兵のいるところには近づかなかったのに、教えてくれないから、油断して暴行されたっていう女性もいるだろう。いったい、政府は、どう責任をとるつもりなのか。そして、裁判権放棄という重大な事実を市民の目から隠そうとする国会図書館は、「真理がわれらを自由にする」という意味をどう考えているのか。米国では、すでに、裁判権放棄の密約に関する文書が公開されているのに、なぜ、日本の国会図書館は閲覧させることができないのか。

 市民がそういう問題を取り上げてアピールしたら、それをつぶすことができるような条例を設ける一方で(昨日のエントリー参照)、本当に市民の人権が侵害されることに関する情報は市民には与えない。それで、本当に市民のためを思って治安を考えているなんて言えるのか。

 日本の戦後の政治を司った自民党が、市民のことを考えた政治を行っていなかったことは、この裁判権放棄密約の一事ではっきりすると言ってよい。この党にはもう政治を任せることができない。

 
 怒りと疑問が次から次へと巻き起こってくる。

 国会図書館の話に戻れば、同図書館は、斎藤さんの閲覧請求を認めなかった後、部分的にマスキングした形での閲覧を始めた。そのマスキング部分は、照屋寛徳衆院議員が閲覧して、すでにウェブサイト上で公開している(http://www13.ocn.ne.jp/~terukan/terukan02.htm)。したがって、もはや、閲覧を禁止する意味は全くない。それにもかかわらず、なぜ、国会図書館は、マスキングをしたままの閲覧を続けるのか。


 とはいえ、斎藤さんが閲覧禁止処分を受けた際、記者会見に立ち会った身としては、何とか提訴までこぎ着けることができてほっとしている。国会図書館がいったい、どのような反論をしてくるのか、楽しみだ。

※画像は、照屋さんのサイトより。
 
 





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ヤメ蚊さん、弁護士なんでしょ? (わくわく44)
2009-02-17 04:43:49
公判で国立国会図書館がどういう主張をするのかを楽しみにするのは結構ですが、あなたも弁護士なら、裁判にもなっているこの問題について、国立国会図書館が斎藤さんの閲覧を断る法的根拠と、閲覧を拒絶したことが違法であることを、法的根拠に基づいて書かないとだめじゃないですか。

それとも、法律家ではなくて政治評論家でも志向するおつもりなのですか?

誤解してもらいたくないのは、私はヤメ蚊さんが、どちらの立場に立つかを問題にしているのではありません。おそらく私とヤメ蚊さんは立ち位置が異なるとは思います。でも、はっきり言いますが、仮に私と同じ側に立っているとしても、同じことを言います。
「あなたは法律の専門家なんだから、裁判に発展した問題について、きちんと法律家として述べないとダメだ」とね。
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権力のワンワンちゃんが以て回った小理屈を。 (田仁)
2009-02-18 00:55:20
まあ、まるでノルウェーの森の「村上さん、イスラエルへ行かないで~!」と公開書簡した市民団体に反対した、日本右翼並みの。
消極的理不尽なんだけど、自分ではスンナリしてると信じてるらしい、右翼特有の。
や~ソレにしても、天の邪鬼を自認する村上さんも、もう少し後世を意識したキッパリすっぱりキツい事を言った方が、歴史に埋もれないで良かったろうに。
日本の戦前もタゴールや孫文に忠告されてて、彼等の言は歴史の風雪に耐えてますしね。
同様に、CIAがサインした安保条約を小役人が庇う為の小理屈を、またまた小理屈で何とかなると信じるなんて、小さいですねえ!
自分可愛さで近視眼的になると結局は自虐的だって、日本保守派守旧派の典型ですよ!
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