『ブログ 社員教育講師』

皆さんこんにちは!『寺子屋ラッキー』と申します。職場生活で多少なりともお役に立つと思える事柄を、人を中心に申し上げていきます。よろしければお付き合いください。

『管理者研修』 (409) 「実践的話し方から見た 実践的聞き方とは」 (その2)

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寺子屋ラッキー

 こんにちは。クリスマスは有意義な時間をお過ごしになりましたでしょうか?


 早速前回に続けます。その第一は、答えやすいような簡単な質問をすること。
 「黙っていないで何とか言ったらどうなんだ!」などと詰問調になってはいけません。無口な人でも気軽に答えやすいような問いかけをすることです。そのためには、順序良く簡単な質問をする。一度に数多くの質問を投げかけないこと。パチンコ玉ではありません。問いかけの連打では相手を混乱させるばかりです。
 したがって、一つの質問で一つの答えを得たら次の質問に移るというようにして、相手に答える<間(ま)>を与えることです。


 簡単な質問とは、具体的に短い言葉で問いかけ、それに対して簡単に答えられるような質問をいいます。たとえば5W3Hで申した、<なぜ・何を・どこで・いつ・誰と・どれだけ・どのように>などです。
 こうした簡単な質問には誰でも答えやすいものです。簡単な問い言葉を使いこなすことで、部下・同僚・後輩の本心を解したり色々な問題点を発見したりすることができるものです。


 第二は、喜んで答えられるような質問をすること。
 これこそ聞き手に回る一番楽な方法です。人間は、どのようなことを問われたら話したがるか、それを考えての質問を投げかけることです。


 第三は答えざるを得ないような質問をすること。
 人間は、利害関係に敏感な動物です。その質問に答えないと自分にとって不利な事柄や立場を認める破目に陥ることもあるもの。そのような場合は、誰でも黙ってはいられません。
 濡れ衣を着せられたら堪(たま)らない。黙っていれば〝損〟をする。そのようなときには、普段無口な人でも口を開くことでしょう。


 そうした場合、相手に喜んで答えさせる質問とは、まずは相手がどんな悩みをもっているかを知り、その〝的(まと)〟を見極め質問の〝矢〟を投げてやることです。その質問が的を射ていれば、「不平・不満」を聴き出し、職場の『問題解決』に役立つこともあります。


 「イヤー忙しいところ呼び出して済まないネ。実は松木のこういう噂をチョッと耳にしてナ、将来のある君のことを考えると確かめたくなってね。もし事実なら差し支えない範囲で事情を話してもらえないか?」と問われれば答えない訳にはいきません。


 「なるほど、そういうことだったのか。聞いてみないと分からんな。そりゃ悔しかっただろう。もっと早く言ってくれれば少しは力になれたのに、水臭いぞ。だけどナ、それはお前だけのことじゃないぜ。お互い家族のためにも頑張ろうぜ!」と、一般社員同士なら慰め合うこともあります。


 たとえば、よく昇給・昇格・昇進・賞与支給の時期ともなると、居酒屋の片隅で同僚に愚痴っているサラリーマンをコロナ禍前には見かけたことがある。これで悩みが軽減するなら酒代も安いものといえるでしょう。


 繰り返しになりますが、質問する際に気をつけるべきは、相手を不愉快にさせるような「詰問調」になってはいけないということです。
「いい機会だ。酔ったついでに訊いておくが、君は次期社長は専務派と常務派のどちらに肩入れするつもりかね? 正直に言ってみなさい。悪いようにせんから・・・。このままビールでいくかい、それとも酒にするかね?」。これでは漫画です。
 さらに言えば、相手がよく知っていない事柄とか相手が隠したがっている質問もタブーです。


 日頃から部下に関心を持ち注意し観察していれば、相手の音声(音調・語調・調子)および態度(表情・姿勢・動作)からある程度はつかめるものです。このことは常日頃子供と接している母親が子供の嘘を見抜くのと同じです。


 『実践なき知識はゼロ』とこれまで申し上げてきました。アメリカの臨床心理学者カール・ロジャースの「積極的傾聴法」での傾聴の3要素をネット・書籍(通販)からの知識は入手し易い時代です。矛盾する言い方になりますが、実践するかどうかは二の次として「雑学」でも知っておいて損はないでしょう。 
 オンライン時代の職場マネジメントを行う上で<聞く・聴く>および<訊く>並びに<利く>に関心のある方は各自で研究し、人まねでなく個性を生かした質問を創意工夫なさってみてください。


 では、間もなく昼休みに入ります。また次回です。今回も遊びにおいで頂きありがとうございました。



❒ 管理者研修講師『人材教育研究所』 (「部下をパートナーとして 職場目標を達成しよう ‼
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