雑草の言葉

成長神話

2007/11/17
Economic Fascism 0
神話[myth]と言うと、ギリシア神話や古事記、日本書紀のように 神にまつわる様々な話であったり、自然や人間についての色々な事象を、神の作為 によるものだとした説話を想像します。神が出て来なくても、科学的ではなく、超自然の神秘的な力の作用として語り伝えられた話でしょう。
 
しかし「成長神話」の「神話」と言うと、ちょっとニュアンスが違いますね。
「成長神話」と言った場合の神話は、一般的な「神話」の意味ではなく「信仰」の意味が強いかも知れません。
 「信仰」とは、神仏など絶対の存在を信じ、その威徳にすがることです。「成長信仰」も、過去の実績をもとに「経済成長」を絶対的価値と捉えた、自然から隔離された想像力のない人々の盲信的な宗教でしょう。カルトよりも愚かな宗教ではないでしょうか?
これまで、ずっと成長してきた・・・と言う過去の実績、【短い経験・】を根拠にこれからも成長を続けるものだと言う「妄想」「楽観」「強迫概念」ではないでしょうか?
「これまで、ずっと成長してきた」という「過去の実績」も実はせいぜいほんの数百年です。ギリシア神話や日本の古事記、日本書紀の方がよっぽど歴史があります。
 例えば「経済成長」を産業革命以来と考えてもせいぜい2~300年、それでも途中で恐慌などもありました。
 「成長神話」と呼ばれた産業も、みんなすぐに頭打ちになっています。これは、長くとも数十年のスパンでした。ファミレス、学習塾、コンビニ、IT・・・・
 日本の製造会社の多くで、「成長神話」が崩れてきています。家電メーカー、自動車メーカー、パソコンメーカー・・・・買い換え需要しか期待出来なくなってきました。

 経済の「成長神話」は、飽和の時期、つまり行き詰まりを露呈しています。それに伴って経済は普通に成長するものから、しなければならないもの、させなければならないものと、次第に強迫的なものに変わってきたのではないでしょうか? 

 「成長神話」の「神話」たる所以は、「無条件に信じ込まされてきたもの」と言うニュアンスがあるからでしょう。・・・たったそれだけのものに現代の国家が振り回され、それによって、人々の生活は混乱させられているのです。自分達は科学的だと言いながら、こんな根拠のない神話に踊らされている人々は、やっぱり救いようがないのでしょうか?大自然の力を畏怖し、神やたたりや迷信を信じる人々の方が遥かにまともでしょう。 
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2008/01/05 (Sat) 03:21 by みかの日記
☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
無理に経済成長させようとするから無理に沢山働かなければなりません。あくせく働いて不要なものを生産して破局に向かっているのです。不要な経済や生産を縮小して、少ない労働時間で質素にゆったり暮らしましょうよ!「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト。
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