木(気)になる干し柿
子供の頃、「木になった干し柿」を食べた事があります。
小学校4年生の頃、年が明けて1、2月頃のことだったと思います。雪の積もった中、同級生の家の近くで遊んでいた時の事です。同級生の友達が木に生っていた小さな木の実、レーズンのようにしわしわになって朽ちかけた木の実を取って、
「食べてみぃ」
口に含んで齧ると甘くて美味い!知ってる味だけどなんの味だろう?気になる。。。
すると彼は
「干し柿の味だべ?」
・・確かに。そうだ、干し柿の味に違いない! これは豆柿(別名「馬糞柿」)という小さな渋柿の一種で、小さくて軽いので熟しても木から落ちずに年を越して、「木になる干し柿」となるのでした。
木になる干し柿:豆柿(別名 信州柿)
北信州の道草図鑑より
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先日、二十歳くらいの学生に「干し柿は皮をつけたまま干すのですか?」と聞かれたので、「いや、勿論剥いて干すよ。」と答えましたが、彼は皮をつけたまま干すと思っていたようです。その時「豆柿」を思い出しました。豆柿は小さくて軽いから、皮を付けたまま木から落ちずに年を越してそのまま干し柿になるのです。では、普通の大きさの柿もヘタの部分を落ちないように固定すれば、皮を付けたままでも干し柿になるのか?・・・実験してみることにしました。 11月の初め、1日から3日までの3日間で渋柿の皮を剥いて紐に吊るして干しましたが、最後に皮を剥かない柿も1個紐に吊しました。
ひと月ほど干して、1個を除いて食べどきになった干し柿。
その1個、皮付干し柿は、外側(左側)の列の中央辺り
唯一オレンジ色だから目立ちます。 11月29日
昨年までは年を越してカチンカチンに乾いた干し柿を食べていましたが、今年は表面は乾いて中はトロッとした干し柿を「完成品」として12月はじめ頃から食べています。お裾分けもしています。ブログで交流のあるHN fukuchan氏の食べかたです。この方が旨いかも知れません。お裾分けした方々も、この方が旨いと言って下さいました。このくらいで食べるのが一般的なのかもです。来年からも中はトロッとした年内から食べ始めようと思います。
周りの皮を剥いた干し柿よりも一回りも2回りも大きい皮付干し柿
まだまだ水分が抜けて無いので他の柿のように萎んでいません。
12月2日月曜
1個だけ皮を剥かなかった干し柿は、まだまだ萎んでなくて、ぐちゃぐちゃです。中はもう甘くなってるのでしょうけれど、皮は実の中の水分を蒸発させない為にもあるのでしょうから、なかなか乾かないのは当然でしょう。豆柿のようにかなり小さな柿でもなければ丸ごと干すのは邪道でした。若しくは小さく切って籠で干すのがいいでしょう。
冬至過ぎてもまだ水分たっぷりの皮付干し柿 12月23日現在
周りの干し柿はどんどん喰ったりお裾分けしたり・・
やっぱり干し柿は従来通り皮を剥いて強いエタノール(飲用アルコール=酒類)を霧吹きでかけて作ろうと思いました。実験してみてはじめて納得することは多々あります。
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