雑草の言葉

短い経験・・

2007/10/21
社会・経済 0
「浮き沈みの波はあったけれど、現在まで人類は進歩し、世界経済は成長を続けてきた、これからも大恐慌などもあるだろうけれど、長い目で見ると科学は進歩し続け経済は成長し、物質的にも豊かになり、人類はより豊かになっていく・・・」これが成長神話、典型的な経済成長主義者、つまり現在の主流の考え方でしょう。アメリカはもとより、ヨーロッパ諸国、日本、中国、インド、ブラジル・・・・世界中のほとんどの国の現在の基本的な考え方でしょう。

一般庶民だけでなく、国や自治体の指導者も研究者も、こんな短い経験から自然の摂理・・・・物事には限界がある・・と言うことを忘れている、または理解しない人間が多過ぎるのではないでしょうか?・・・ 

「無限の進歩、経済成長の根拠は?」
と聞かれたら、なんと答えるのでしょう?
 色々な根拠もあがるでしょうけれど、根本には、それまでの人々の短い「経験」が、あるのではないでしょうか?。これまで絶滅したことがないから、と言う 「経験」。人類が心の底に持ち合わせている楽観主義・・・・・・・この楽観主義は希望の源ですから、否定は出来ませんが、それ故に現状把握が甘く、時を逸する危険性が大です。

 実際は歴史の中には絶滅した国や民族も沢山あったわけですが、自分達は上手くやってきた生き伸びた民族の子孫だから・・・・・?
 そして、わずかな経験や知識から飛躍して、無限の可能性だとか、無限の成長だとか・・を確信しているのです。

 「無限の成長」と言う言葉にロマンを求めるのは、洗脳であり、成長主義者の驕り、無軌道ではないでしょうか?

 
 自分達が生まれてから、ちょっと緑が減ったり川が汚れて魚が減ったのは寂しいけれど、(徐々に変化したから少しに感じるけれど、一気に昔と比べるとかなり減っているのですが・・)GDPは増え続け、店には商品が溢れ、後から後からこれでもか! とばかりに新しい製品やサービスが生まれ、どんどん便利になっていく・・・・
 崩壊の気配なんてありゃしない・・・もしもそんな可能性があるとしても、遠い遠い将来で、自分にも子供にも関係なくて、後の時代の人が何とか解決してくれる・・・先進国の日常生活にべったりの典型的な人間はこのように考えているのではないでしょうか・・・滅亡した古代国家でもきっとこんなだったのでしょう。
 

 自動車を運転して一度も事故に遭った事がないからと、スピードを上げ続ければいつかは大事故に遭うでしょう。・・・・現在の自動車のスピード(地球のキャパシティ)はまだ安全速度だと考えているのでしょうか?。このスピードで大災害がやってこない方が不思議ではないでしょうか?現在、地球のキャパシティを越えていないと考えている方は、ただ「今まで大丈夫だから」と言う事を漠然と根拠にしているのではないでしょうか?・・でもそれでは御目出度すぎます。実際には、定常性を維持できるキャパシティはとっくに過ぎて、自然破壊、資源の枯渇、捨て場の枯渇、・・・。環境付加は爆発寸前。崩壊の兆しも大きく膨らんできています・
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☘雑草Z☘
Admin: ☘雑草Z☘
無理に経済成長させようとするから無理に沢山働かなければなりません。あくせく働いて不要なものを生産して破局に向かっているのです。不要な経済や生産を縮小して、少ない労働時間で質素にゆったり暮らしましょうよ!「経済成長」はその定義からも明らかなように実態は「経済膨張」。20世紀に巨大化したカルト。
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