yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

南座 春の特別舞台体験@京都南座5月1日

「南座 春の特別舞台体験 〜歌舞伎の舞台機構[花道][迫り][廻り舞台]を南座で体験〜」というのに、行って来た。

一度、歌舞伎の舞台裏をみてみたいと思っていたのが、今日実現した訳で、とてもうれしい。わずか30分程度の体験/見学だったけど、いろいろと勉強になった(it’s so illuminating)。

以下が南座のサイトにあった南座紹介。南座ガイドさんの「解説」も同じ。

南座は、元和年間(1615〜1623)に江戸・大坂に先駆けて官許された京・四條河原の七つの櫓(芝居小屋)の歴史と伝統を受け継ぎ、悠久四百年の長きに亘る今日まで発祥の地で歌舞伎を上演し続ける唯一の劇場です。

昭和4年(1929)に竣工した現在の南座は、桃山時代の様式を加味した破風造りの正面に官許の証しとしての由緒ある「櫓」を備えた典雅な劇場建築で、激動の昭和を経た平成3年(1991)には内部の大改修により近代的機構を備え、歌舞伎をはじめとする多彩な舞台芸術を年間を通して上演する京都の文化発信拠点の一つです。平成8年(1996)には京都の景観に溶け込んだ歴史的建造物としてわが国の「登録有形文化財」に登録されました。

歌舞伎の祖 出雲阿国が慶長8年(1603)春に京・四條河原でかぶき踊りを創始してから、実に四百十年―。 日本最古の歴史と伝統を持つ歌舞伎劇場「南座」を体験して下さい。

見学のみなさん、用意周到。カメラで武装した方が多かった。私はカメラは禁止だと思い込んでいたので、持参せず。ちょっと残念だった。

わくわく、どきどきしたのが、花道の上を歩く体験。観客席がホントに近い。自分も歌舞伎役者になったような錯覚がしてしまう。わるくない。廻り舞台、せりは下(つまり奈落)に下りるものと、上にあがるものとがあった。下の深さは3.3mとのこと。上のせりは1.8m上がるという。すべて体験できた。奈落がどうなっているか確認できたのは収穫だった。下から上にせり上がってくるときの役者の気分が少しは味わえた。観客の目が一斉に自分に注がれるわけで、それがいかに晴れがましいものかを味わえた。上に上がるせりに乗ると、舞台上での目の位置よりも2メートル近く高いところから見下ろすわけで、見える景色、とくに座席が違ってくることがわかった。ここからだと三階席がくっきりと見える。

いちばん印象的だったのが、南座が昔の芝居小屋の感じ、とくにコンパクト感を残していること。舞台からはケッコウ後ろまで見えるんですよ。前の4、5列目くらいまでは、観客の顔がはっきりと見えることが分かった。正面もそうだけど、とくに花道沿いの席の観客の顔は驚く程はっきりと見えるはず。舞台照明が明るくなれば客席もその灯りが届く訳だから。

その照明自体にも驚いた。ものすごく明るいんですよね。ライトの数がハンパなく多い。舞台に立っていると、その熱気でかなり暑く感じる。役者さんたちは重い衣裳を身に纏っているのだから、夏はきっと耐え難いにちがいないだろうと想像できる。

見学最後が緞帳の向こう側(つまり役者側)を体験するというものだった。舞台が始まる前の興奮がそのまま味わえた。降ろされていた緞帳がするすると揚がる。一旦舞台と客席の電気は落とされ、真っ暗闇になる。チョンと柝の音がなると、舞台、客席の照明がパッとつく。そこから舞台が始まるのだ。なんとドラマティックな!これを味わえたことはきっと終生の記憶になるだろう。それほど貴重な体験だった。

チラシをアップしておく。