「教団関係者に乱射すると僕が悪くなるから」…山上徹也被告が精神鑑定医に繰り返し述べた<安倍氏を標的とした理由>
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安倍晋三・元首相が2022年に銃撃されて死亡した事件で、殺人罪などに問われた無職山上徹也被告(45)の第14回公判が4日、奈良地裁であり、山上被告は安倍氏の妻、昭恵さん(63)ら遺族に対し「非常に申し訳ないことをしたと思っています」と謝罪した。事件に関して「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者には意味があった」と独自の意見を述べた一方、安倍氏を殺害したことについて「間違いだった」とも語った。

被告人質問に先立ち、起訴前に山上被告の精神鑑定を担当した大阪赤十字病院の和田
和田氏は22年7月~23年1月、被告と計21回面談した。尋問での説明によると、被告は、母親による教団への多額献金を挙げ、「宗教のせいで家がごちゃごちゃで立て直せなくなった」と発言。安倍氏を標的とした理由についても詳述していた。
「(教団とつながりがある)安倍氏が相手なら理解を得られると思った」
「日本の教団関係者に乱射すると確実に僕が悪くなる。あえて安倍氏にした。兄が安倍氏を嫌っていた」
「教団を撃つか、政治家を撃つか。追い詰められているところ、手の届く所に安倍氏がいた」

「とりあえず撃ってしまって、教団のことが出れば、それでいい」
一方で、「傷を負わせる程度でよかった」とも語ったという。
和田氏は鑑定結果として、被告に精神障害は認められないとした上で、「被告の人柄と家庭状況が事件を引き起こした」と説明。「教団への怒りに加え、人生に対する挫折や兄の自殺への責任感、経済的困窮が重なり、本来の標的ではない安倍氏と教団の関係を結びつけた」と考察した。




























