老舗企業の倒産/24年は145件で過去最多、業種は小売業が最多に

2025年01月16日 16:34 / 経営

帝国データバンクが1月16日に発表した100年以上の業歴を持つ老舗企業の倒産件数調査によると、2024年は倒産が145件と過去最多を更新した。前年の96件から約1.5倍に増え、リーマン・ショックの2008年を大幅に上回る高水準に達した。

<145件で過去最多に>
老舗企業倒産件数を示したグラフ

業種別では小売業が43件で最多となった。内訳としてはスーパーマーケット5件、百貨店2件など大型商業施設の倒産が目立つほか、呉服小売4件、料亭3件など伝統的な業種での倒産も相次いだ。

製造業も42件と高水準で、内訳は水産食料品製造4件、清酒製造4件、生菓子製造3件など。小売業と製造業を合わせると全体の約6割を占める結果となった。

<小売業が43件で最多>
業種別年間推移と2024年の倒産要因を示したグラフ

倒産要因の大半は「販売不振」(124件)だった。物価高騰の影響や後継者不足など、近年顕在化している経営リスクが直接的な打撃となったケースも多く見られた。

調査結果によると、老舗企業は長年培ってきた信用とブランド力、蓄積された資産を強みとしている。しかし、その多くは小規模事業者であり、激変する経営環境への対応に苦慮している。2023年には上場老舗企業でもコンプライアンス違反による倒産が複数発生するなど、「老舗=安泰」というイメージにも変化が生じているという。

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