猿田彦珈琲/世田谷区「駒沢大学駅」に新店舗オープン、学生向けにデザートも訴求
2024年12月19日 12:29 / 店舗レポート
猿田彦珈琲は12月19日、全国24店舗目「猿田彦珈琲 駒沢大学駅」(東京都世田谷区)をオープンした。
東急と東急電鉄が進める田園都市線地下区間5駅(池尻大橋駅~用賀駅まで)のリニューアルプロジェクト「Green UNDER GROUND」の第1弾で、駒沢大学駅に新規オープンした店舗の1つ。駒沢公園口側の地下通路には10月18日以降、サーティワンアイスクリームのテークアウト専門店やアクセサリーブランド「ルナアース」が順次オープンしている。
もともと猿田彦珈琲としては、田園都市線や東急沿線はターゲットとする客層の多く住むエリアであり、駒澤大学駅も含めて出店を検討していた地域だった。これまで物件との縁がなかったところ、今回の駅構内リニューアル時に東急側からの提案を受け、出店に至ったという。主なターゲット層は、地元の住民と駒澤大学に通う学生たち。客単価は食事込みで800~900円を想定した。
店舗開発チームの山下惠氏は「住民の方々により高品質なコーヒーを提供する。改札前の立地でクイックに提供できることは、ほかにはない強み。いつもの通り道にあることで、周辺の方々がより利用しやすくなると捉えている。メインの顧客は30~40代の年齢層の方々だが、学生さんの取り込みは必要不可欠だ。
学生さんには、待ち合わせや通学の際に、ちょっと良いコーヒーを飲もうよ、甘いものを買っていこうよなど、ご褒美的な感覚で利用してもらいたい。一番の強みであるコーヒーは価格帯としてはやや高め。甘いドリンクやソフトクリームも用意して呼び込みたい」と述べた。
内装は木の什器にこだわり、ほっとできるような落ち着いた空間を演出。提供カウンターにもアンティーク什器を用いた。レジの真上にもアンティーク照明を吊るしている。
客席は全42席用意。ゆっくりと利用できるテーブル席から1名席まで備えた。カウンター席や壁際席の足元には、充電用のコンセントを用意。テレワークや大学のレポート課題着手など、幅広い用途で利用できる。
駒沢大学駅店限定の商品として「イチゴと和三盆ソフトクリーム」(税込500円)と「駒澤ブレンド」(本日のコーヒーS480円=画像、ドリップコーヒー650円)を用意。他店舗と同様に軽食も提供しており、現在は季節限定メニュー「牛肉とマッシュルームのラグー」(780円)も販売している。
提供メニューのうち、「駒澤ブレンド」は駒澤大学の学生と共に開発したもの。学内サークル「駒澤大学珈琲研究会」に猿田彦の広報からコンタクトを取り、交流会などを開催した経緯がある。また、駒大の学内ではオープン直前に計3日間、食堂付近に仮設試飲スペースを設け、事前に宣伝をしていた。
猿田彦珈琲では、新店舗をオープンする際どう繁盛につなげるか、社内会議で広報やフードチームなど各部署同士が活発に意見を交わしているという。風通しの良い社風が、これまでの特徴的な販促活動と事業成長につながった。
同社は今後、年間10店舗くらいの出店を見込んでいる。山下氏は「今回どれだけ集客できるかを考えている。駅前に猿田彦珈琲があることで良かったという体験をしていただいて、口コミが広がれば幸い。我ながら可愛いお店になったと思っている。是非お店に来てもらい、日常の中で一息つける場所や、友達と話す場所になれば嬉しく思う」と語った。
■猿田彦珈琲 駒沢大学駅
所在地:東京都世田谷区上馬4-3
TEL:03-6805-3300
営業時間:7時~22時
席数:42席
面積:104.95m2(31.75坪)
定休日:不定休
取材・執筆 古川勝平
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