トゲは抜けても、傷口は残ったまま。
気にするなと自分に言い聞かせれば言い聞かせるほど忘れられなくて。
あのトーンが、言い方が、頭の中で反芻されては、腹立たしさや自分への不甲斐なさがよみがえる。
私のいつかの言葉も、誰かの胸に染み付いていたりするのだろうか。
いつまでも胸の奥に染み付いている言葉がある。
月日は立っても、いつでも思い出せる情景。
自分なんてと嘆く私に、わざわざ投げかけてくれたその気持ちがうれしくて。
あのトーンも、言い方も、言ったあなたは忘れていても、いつまでもこの胸に残り続ける宝物。
私のいつかの言葉も、誰かの胸に染み付いていたりするのだろうか。