番外編13:ダンゴ虫ではありません。これは何?

 先週にひき続き白バックでお楽しみください。

 ところで、上の写真、なんだと思いますか?
 ぼくは幼いころ見たアニメ『機動戦士ガンダム』に登場する球形のロボット、『ハロ』を想い起こしましたが・・・。

 答えは、マンマルコガネ。

 普段はコガネムシのような形をしていて、危険を感じるとダンゴムシのように、ま~るくなる。でも、少し平たいのでコロコロと転がる丸さではない。

 つかもうとすると、ツルツルして、滑る滑る・・・つかめない。


 じっと見ていると、上手~く納めた脚をニョキニョキ伸ばして・・・


 スタスタと歩くのです。

おそらくセラトキャンタスの一種 (甲虫目:アツバコガネ科: マンマルコガネ亜科)
A scavenger scarab beetle, cf. Ceratocanthus sp.
成虫は菌類、糞や腐敗物、朽木などを食べるという。アリやシロアリの巣の中で見つかることもあるそうだ。
体長:5 mm 撮影地:モンテベルデ、コスタリカ(写真クリックで拡大)

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西田賢司

西田賢司(にしだ けんじ)

1972年、大阪府生まれ。中学卒業後に米国へ渡り、大学で生物学を専攻する。1998年からコスタリカ大学で蝶や蛾の生態を主に研究。昆虫を見つける目のよさに定評があり、東南アジアやオーストラリア、中南米での調査も依頼される。現在は、コスタリカの大学や世界各国の研究機関から依頼を受けて、昆虫の調査やプロジェクトに携わっている。第5回「モンベル・チャレンジ・アワード」受賞。著書に『わっ! ヘンな虫 探検昆虫学者の珍虫ファイル』(徳間書店)など。
本人のホームページはhttp://www.kenjinishida.net/jp/indexjp.html