はさみが欲しいときはオレに言ってくれ。
東北大学2009年度の文理共通の第三問の解説
[問題]
袋の中に青玉が7個、赤玉が3個入っている。袋から1回につき1個ずつ玉を取り出す。一度取り出した玉は袋に戻さないとして、以下の問いに答えよ。
(1)4回目に初めて赤玉が取り出される確率を求めよ。
(2)8回目が終わった時点で赤球がすべて取り出される確率を求めよ。
(3)赤球がちょうど8回目ですべて取り出される確率を求めよ。
(4)4回目が終わった時点で取り出されている赤球の個数の期待値を求めよ。
文系は(3)まで、理系は(4)まで。
[解答と解説]
こういう玉を取り出していって袋に戻さない試行は、玉を左から順番に並べていく試行をに読みかえると非常に簡単になることが多いです。
ただ気をつけて欲しいのは確率やから、青玉とか赤玉とか色が同じものでも全て区別して数えてください。
参照→確率と場合の数の違い、同様に確からしいとは…
(1)
4回目に初めて赤玉が取り出される確率は、1~3番目まで青で4番目に赤がくるときです。
だから確率は
1~3番目の青玉の並べ方7P3
4番目の赤玉の選び方3C1
残り6個を並べて6!
だから
7P3・3C1・6!/10!=1/8
言葉でごちゃごちゃ考えて説明するより絵を書いて考えて簡潔に説明したってください。
(2)
8回目が終わった時点で赤玉がすべて取り出されるのは、9番目と10番目が青玉になるときです。
だから条件の厳しいほうから並べていけば良かったから
9番目10番目に青玉を並べる方法は7P2通り
残り8個を並べて8!通りで
求める確率は
7P2・8!/10!=7/15
(3)
赤球がちょうど8回目ですべて取り出されるのは8回目が赤で9回目,10回目が青の時だから
8番目の赤を選ぶ方法は3C1
9番目,10番目に青を並べる方法は7P2
残り7個並べて7!通り
よって求める確率は
3P1・7P2・7!/10!=7/40
(4)
4回目が終わった時点で赤玉の個数をX個とおいて、X=k(k=0,1,2,3)となる確率をP(X=k),Xの期待値をE(X)と置いておいて、まあここまで別に丁寧に定義しなくてもええねんけど何回も
4回目が終わった時点で赤玉の個数が~
って書くとしんどいからな。
(i)X=3の時
1~4回目に赤が3個、青が1個だから
赤の選び方3C3
青の選び方7C1
その四つの並べて方は4!
残り6個並べて6!
P(X=3)=3C3・7C1・4!・6!/10!=1/30
(ii)X=2の時
1~4回目に赤が2個、青が2個だから
赤の選び方3C2
青の選び方7C2
その四つの並べて方は4!
残り6個並べて6!
P(X=3)=3C2・7C2・4!・6!/10!=3/10
(iii)X=1の時
1~4回目に赤が1個、青が3個だから
赤の選び方3C1
青の選び方7C3
その四つの並べて方は4!
残り6個並べて6!
P(X=3)=3C1・7C3・4!・6!/10!=1/2
よって
E(X)=3・1/30+2・3/10+1・1/2=6/5
でもこれは
玉10個中、3個が赤玉ってことは玉が1個当たりに赤玉の割合は3/10なわけやから4個取り出すと赤玉が取り出された期待値は
3/10×4=6/5
って勘でわかるねんけどな。
計算は簡単やけど、説明は難しいって感じやな。
東北大学の入試の数学の過去問の解説
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