昨日(8/27)はソウル市庁前一帯に韓国中のお坊さんや尼さんたちが集まり、李明博政権を批判するデモ行進が行われました。警察の推定では6万人だそうですが、写真を見る限り・・・・・やっぱり警察発表はあてにならんな。(もちろん写真からはみ出た部分にも人はたくさんいるわけで)
これだけ多くの僧侶・尼僧が集まっている光景というのは壮観です。このお坊さんたちは一体、何に対して怒っているのでしょう。ソウル市長時代に「ソウルを神に捧げる」と発言して他宗教から強い批判を受けたほど熱心なプロテスタント信者の李明博大統領は、政権に就いた後も、というか、今まで以上に偏向的な信心深さを発揮しています。
たとえば人事権。プロテスタント信者ばかりが優遇されていると言われています。実際、李明博政権の主要閣僚は‘
高・所・嶺(高麗大学卒・
所望(ソマン)教会信者・嶺南地方出身)’が大多数を占めているという批判がありますし。
そう言えば、そんな宗教的背景によって優遇された閣僚が、「信仰心が足りないから社会福祉政策が失敗した」という妄言を吐いたこともありました。
そして米国産牛肉輸入反対デモ主催団体の幹部らが、デモが行われていた光化門から程近い場所にある曹渓寺(チョゲサ)という寺に駆け込み、寺はこの幹部たちを匿うという事態も発生しました。この寺の周囲を数多くの警察官が常に包囲しているという映像は、異様としか思えませんでした。(デモの主催団体っつーでも、実際にその団体が統括しているわけでもなかったしね)
韓国:寺に駆け込み逃亡生活をおくる市民、寺を包囲する警察の攻防
(JanJan 角南圭祐 2008/08/03)
こんなんですから、仏教界は現政権に対して批判的になっているわけです。
さすがに警察もお坊さんたちに対しては色素入りの水大砲をぶっぱなしたり、警棒や盾でボコったり、「自殺防止だ」として留置場でパンツを脱がしたり(←違)とかはできなかったようで、昨日は流血の事態とかはなかった模様です。
でもだからといって、現政権が事態を改善する兆しもまったく見えず、溝は深まるばかりのようです。
警察推定6万、主催者側推定20万-午後の都心で交通‘麻痺’
ロウソク集会関連の参加者も一部垣間見え
【ソウル=聯合ニュース】イ・ジュンサム/パク・イニョン記者=27日午後、ソウル市庁前のソウル広場で開かれた汎仏教徒大会に全国各地から上京した僧侶や仏教信者など、最少でも数万人が終結し、都心の真ん中を埋め尽くした。
警察推定で6万人余り、主催者側推定で20万人余りの参加者たちは、ソウル広場やプラザホテル前はもちろん、徳寿宮前の太平路の全車線を埋めて李明博政府の宗教偏向問題を指摘した。
午後1時ごろ、鍾路区にある曹渓寺に1次的に集まった2万5000人余り(警察推定)の参加者が鍾路1街~乙支路1街~ソウル広場まで進行方向4つを車道も利用して街頭行進し、汎仏教徒大会の始まりを伝えた。
仏教会代表の僧侶や僧伽大学の学生、信者たちの行列は、「憲法破壊・宗教差別の李明博は謝罪せよ」、「李明博政府は宗教差別根絶の立法措置を即刻整備せよ」、「大韓民国政府は宣教の道具ではない」などの文字が書かれた横断幕を掲げて車道や歩道を行進した。
曹渓寺-ソウル広場の街頭行進が始まり、地方から来たバスが押し寄せたため、午後1時以降からはソウル都心で大規模な交通渋滞が起こった。
ソウル市庁周辺を中心に太平路、世宗路、鍾路、乙支路、南大門路一帯は、行事が終わるまでの午後の間は交通が事実上、麻痺状態に陥った。
警察は太平路から光化門方面の道路のみ遮断し、南大門方面の道路では通常通りに車両を通そうとしたが、午後1時50分ごろ都心に集まった仏教信者たちが大幅に増えたため、全車線で交通統制に入った。
この過程で太平路に入った空港リムジンバスと市内バスなどの車両数十台が人波の中に閉じ込められたため、乗客が車から降りて歩くなどの事態も起こった。
大会の開始前に主催者側は「(警察が)良才(ヤンジェ/地名。ソウル市の南側の地区)ツールゲートを遮断し、封鎖作戦を行っている」と主張したが、警察では「地方から来たバスをエスコートし、市内に準備した駐車場まで案内する過程で一部誤解があった」のだと説明した。
参加者たちは午後4時20分ごろこの行事を終え、再び曹渓寺に向かって約1.4㎞区間を行進した。
この日の汎仏教徒大会では、仏教関係者だけでなく、ロウソク集会を準備する参加者たちも一部目に付いた。
‘アンチMB’インターネットサークルの会員たちがサークルの旗を手に参加していた。一方、子供と一緒に参加した主婦たちの別名‘ベビーカー部隊’の会員たちは、ハスの花の形をしたロウソクを作った。
また、‘英語没入教育反対’、‘国際中学反対’、‘歴史歪曲ニューライト反対’、‘李明博OUT’、‘朝中東反対’など様々なイシューについて書かれたプラカードがあちこちから登場し、注目を集めた。
» 汎仏教徒大会に参加した僧侶や信者たちが27日午後、ソウル市庁前広場から光化門交差点側に向かって‘宗教差別禁止と宗教平和のための行進’をしている。イ・ジョングン記者【ハンギョレ】