鬼は何処にいる

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節分に豆まきをする家庭が、今どれくらい残っているだろう。
読んで字のごとく「季節」の変わり目には、
世の中全体に邪気(良くない状態)が生じて、人々の健康を損なう恐れがある。
だから、そんな良くない状況を一変するために古代から宮中では「追儺」の儀式が行われていた。
そこには当然「追い払われる」悪い役目を負った「邪気=邪鬼」が居なければならない。

時代が下って、江戸期には既に「鬼は外」と、豆をまく風習が
一般家庭の間にも広まり、立春(前日)の行事として定着したらしい。

鬼は「穏」であり「陰」であると古人は云うが、
確かに鬼は、人の影に隠れて、人の魂をもてあそぶ。

鬼は外、福は内。
江戸の中頃、突然現れた「非常の人」平賀源内(1728~1779)は、
福内鬼外のペンネームで浄瑠璃本の脚本を書いたそうな。
最も知られている作品が『神霊矢口渡』である。

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