iSesamo風ツールを試してみる
主にスマートフォンやタブレットの分解に使用するツールで、タッチパネルとボディの間などわずかなすき間に挿し込み、こじ開けるような場合に効果を発揮します。
各種デジタルデバイスの分解レポートで有名な"iFixit"が扱っていることからも、それなりの地位を確立したツールであることがわかります。本家はイタリア製らしいのですが、手元にあるのは見たまんまの中華製。今風に言うなら Made in PRCってヤツですな。
今回購入したモノは妙に出来が悪く、ハズレだった様子。両端に粗い削り跡があるのはご愛嬌としても、後端部には金属板を打ち抜いた際のバリまで残っております。けれども、送料込み数ドルの安物だったので、クレームを入れての返品や交換は割に合いません。という訳で、軽くヤスリを当てて修正しておきました。
個別製品のネガティブ要素はこの辺にしておき、ツールとしての特徴を少々。素材にはステンレスが使用されており、全体的に薄くなっております。特に先端部は鋭利に加工されているため、ほんの僅かなすき間があれば対応できます。
本体中央には厚みのあるビニール製のシールが貼り付けられております(表と裏の両面)。ちょうどこのシールがグリップの役割をするため、力を入れても手が滑ることはありません。
金属製ということで硬そうなイメージではありますが、一定方向にしなやかなのも特徴のひとつ。コチラの写真のように手で簡単に曲げられます。
例えば、斜め上方向からタッチパネルのすき間に挿し込むような場合でもツール自体がしなってくれるため、部品にムリな力をかけることなくスムーズに挿入可能。
もちろん、全方向にしなる訳ではないので、こじる場合には金属なりの剛性が効果を発揮します。逆にデメリットとしては、金属であるがゆえ対象を傷つけてしまう可能性がある点。部位によっては樹脂製のツールを使用した方がよろしいかと思われます。
特定の用途はなかったのですが、ツールであるからには使ってみたいのが人情というモノ。ということで、比較的分解が容易なNexus7(2012)の裏蓋を開けるのに使ってみました。
これまではこんな感じの青い樹脂製ツールを使用していたのですが、先端を挿し込むのは困難なため、裏蓋のエッジに掛けて引きはがすような雰囲気で作業しておりました。
けれども、iSesamo風ツールならば尖った方の先端をスコッと挿し込み、軽くこじるだけですき間を作ることができます。あとはそのすき間に指の爪を挿し込み、フレームに沿ってすべらせるように動かすだけで簡単に裏蓋を除去できました。
商品としての仕上げは雑であったものの、ツールとしてのポテンシャルはなかなかに高めな様子。スマホやタブレットなどを分解する機会のある方には持っていて損はないツールであると思われます。
当方はAliexpressにて購入しましたが、国内通販なら楽天市場やAmazon.co.jpにて入手が可能なようです。
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