というのを提起したいと思う。 最近改めて『唯脳論』を読み返しているのだけど、忘れているところ、かつて読み飛ばしていたところなどがたくさんあって、新鮮で面白い。 以下いちいち断らないが、主に『唯脳論』他養老先生の著作の知見が基になっている話であります。 そもそもは『唯脳論』において「睡眠」にさかれている章が少ないな、と思ったことがきっかけ。睡眠は人生の三分の一を締める脳の状態だ。そこまでとはいかなくとも、もっと多く語られなければならないことがあるはずではないのか。それができないのは睡眠時の脳がまだ科学的によく理解されていないからなんだろう。 養老先生は何度も繰り返し、しつこく言う。意識および脳をそんな高級なものだと思うな。脳に騙されるな、と。 自意識を構成する二つの階層 人間が起きている時の「自分が何をしているのかを知っている私」という自意識は、一先ず二つの階層があれば成り立つ。 第一の層は