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今年の「#文学」
paseyo.hatenadiary.jp
金曜の朝、会社の自席で気が付いたらあいほんがなかった。自宅に忘れてきたんだろうと思った。 残業を終えて帰ると、自宅にもなかった。 あれ? そこで会社携帯からあいほんに電話してみるが、繋がらない。電源が落ちているようだ。アプリの「iphoneを探す」を入れていたので、パソコン上で確認してみるが、オフラインになっていて捕捉できない。マジか。このへんで血の気が引き始める。とりあえず通勤に使っている公共交通や朝に寄ったスーパーに電話したり出向いたりして届けられていないか確認するも、ことごとく不発。 えぇと、可能性としては、どこかで落としたか、電源が落ちてるってことは盗まれたか? 自作の2way鞄に携帯用ポーチを外付けしていて、PASUMOと一緒にいつもそこに収納している。そうそう落ちる構造ではない。来月には買い換えようと思っていた傷だらけの5sなんだが、白ロムの需要はあるんだろうか。 テンパったま
休みになったので伊豆シャボへ行ってきた。今回は降ったり止んだり生憎の空模様だったのだが、お天気の日には見られないような動物たちの行動があったりして、これはこれで面白かったのだった。 ノーチェックだったのだけど、たまたまこの日は4施園対抗カピバラのスイカ早食い対決が行われていた。参加したのは長崎バイオパークのトク、伊豆シャボテン公園のケビン、埼玉県こども動物自然公園の彦馬、那須どうぶつ王国のさくらで、優勝したのは3分台を叩き出した那須のさくらだったらしい。しかしケビンはそんなことおかまいなしにうまうまとスイカを食べていたのだった。 そのケビンとにんじん(カピバラの名前)の子供が2週間前に生まれたばっかりなのだった。 ケビン48.0kg。 赤カピ2.6kg。この体重計はふれあいエリアにずっと置いてあり、カピバラの気が向いたら乗ったりすることもあるというものである。 赤カピ3頭のうち、どうもマイ
素晴らしい。エンドロールを見ながらじわりと涙が浮かんでくるような感動を覚えた。 ネタバレというほどのストーリーも何もなく、とにかく逃げ・追われ・闘うだけである。シンプル。 出てくるのは特殊体質のスーパーヒーローではなく、普通の人間ばかりである。アクションはスタント中心だったらしく、あれだけド派手なのに車も人も非常に当たり前の動きをするのだ。物理法則を捻じ曲げない。殴られたら脳震盪を起こすし、走ったら疲れるし、興奮しすぎるとおかしくなる。マックスと女たちが合流するくだりのアクションシーンでは、女たちは震えて守られるのを待っているのではなく、非力なりにも自分の身を守るために飛びかかっていく。意思がなければ生き残れないような厳しい世界に存在している人間に相応しい動き方をするのである。そうした人物造形や行動原理のひとつひとつが世界観を描き出していく。 主人公のマックスも善人ではなく、何とか生きては
『T・S・スピヴェット君 傑作集』という物々しいタイトルの、変形A4版の分厚い冊子(本文381頁)が原作である。最初に本屋で見かけたときは何の本なのかと思った。カバーは科学的な匂いのするスケッチで埋め尽くされ、中を見ても横書きでびっしき書き込まれた活字の余白にこれまた説明と思われる科学イラストの数々。裏を返すと本体価格4,700円。ソフトカバーの翻訳小説にしては思い切った高値である。だけど衝動買いした。こういうのに弱いんである。 重くて持って歩けないので、毎日寝る前に少しずつ読んだ。天才スピヴェット君の生い立ち。生まれついてのカウボーイだった弟のレイトンが死んだこと。古色蒼然たる最後のカウボーイであるお父さんとの関係。お母さんは昆虫学者で、お姉さんはアイドルになりたがっている。細かく図を入れての説明つきで、ゆっくりとスピヴェット君の生活が浮き彫りにされていく。家族の特性は頭脳派のお母さんと
サルマーン・カーンの保安官映画である。いや違った、警察映画なのだが、内容がすっかり天下御免のウェスタンなのである。途中でそれでいいのか! と笑ってしまったのだが、あとからそうかこれはウェスタンだからいいのか、と納得。細かいギャグ盛りだくさんの楽しい映画だった。 最近、熊がインド映画づいているので付き合ってよく見ているのだが、これが滅法面白い。これまではインド映画というと話の途中で突然歌って踊り出し、とにかく陽気で長いなんていう、『踊るマハラジャ』(実は観てない)が流行ったあたりに定着したイメージしか持ってなかった。それが実際に何本か観てみるとあにはからんや、差別問題を題材にしていたり、愛とは何か哲学的に追及していたり、もちろん文学作品あり本格的なミステリありで、思っていたのとまるで違う世界が広がっていたのだった。これが東洋思想の一端か。インド社会は保守的なので映画上でもどんなに盛り上がって
熊がよく判らんというので解説。映画と文学とはたいていアプローチが違うんだが、ノーベル文学賞を受賞した作家の原作ということなので、文学的なセオリーを適用するとこういうことかなという話。ネタバレが気になる方はご注意を。 一番目に付くメタファーは蜘蛛だが、これは「母」の象徴であろう。もっといえば母と子の関係性か。絡め取り背後で糸を引くのである。そう考えると、冒頭の蜘蛛を踏み潰すというのはどういうことか、ピンとくる。また、妊婦さんはもうすぐ母になる女で云々。 顔も声もそっくりな相手は、もしかしたらこうだったかもしれない自分。傷も一緒なのはその象徴で、これは必ずしも同一人物であるという意味ではない。指輪のあとがあったりなかったりするしね。また、ドッペルゲンガーに会った人は3日以内に死ぬという迷信もあるけれど、それも履行されているね。まあドッペルはおいといて、先生の方は役者の方に会ってからいままで疑問
今年公開されたもので観たのは20本。年の半分くらいを映画を観る暇もないほど忙殺されていたので、ベスト3でいく。 第1位:きっと、うまくいく(インド 監督:ラージクマール・ヒラーニ) 原題は「3idiots」。3バカくらいの意味だろか。泣きたくなるようないい青春と残酷さが詰まっている。工学系の学校というだけでなんだかとても懐かしい。「Aal Izz Well!」の歌声にのって両手を振り上げて一緒に踊りたくなる。あのころなぁ、今思えばよく勉強したよなぁ。 (感想:「2013年05月31日(Fri) 映画:きっと、うまくいく(監督:ラージクマール・ヒラーニ)」) 第2位:ライフ・オブ・パイ / トラと漂流した227日(アメリカ 監督:アン・リー) あざといほど彩度の高い美しすぎる映像で、途中からこれはホラ話なのだなというのが薄々判ってくるのだけど、それについてはぐうの音も出ないような最後の台詞に
今年公開分の映画はしめて39本観たようだ。さあ、いってみよう。 1. ホビット 思いがけない冒険(監督:ピーター・ジャクソン) これはもうしょうがないですな。毎年言ってる気がするけど。(感想) 2. ドラゴン・タトゥーの女(監督:デヴィッド・フィンチャー) 雰囲気よし映像よし凝り度よし。面白かった。(感想) 3. アルゴ(監督:ベン・アフレック) クライマックスの盛り上がりが凄い1本。60年代の映像もいいです。(感想) 4. 白雪姫と鏡の女王 (監督:ターセム・シン) キュートで突き抜けてて超面白かった!(感想) 5. アタック・ザ・ブロック(監督:ジョー・コーニッシュ) 悪ガキが悪ガキらしくてとてもよくて、オチのつけ方がイギリスらしいんですな。(感想) 6. 第九軍団のワシ(監督:ケヴィン・マクドナルド) しっかりした作りの佳品です。(感想) 7. ものすごくうるさくて、ありえないほど近
月からナチスが襲ってくるのである。もうこの設定を聞いただけでB級だと判るはじけ具合である。ワクワクが止まらない。しかし観る前は正直、もっと低予算臭のするチャチなギャグ映画なのかと思ってた(失礼)のだが、絵はカッコイイし音楽はいいし話のキレ味も素晴らしい。こんなに完成度の高い政治風刺映画だったとはおみそれしました平身低頭ごめんなさい。 冒頭の宇宙空間を漂うスペースシャトルは2001年宇宙の旅を髣髴とさせるわけだが、BGMはのんきな「Fly Me to the Moon」‥‥って、そのまんまじゃねぇかよ! というところから始まり細かく手間を惜しまずこちょこちょこちょこちょくすぐられる。もちろん「総統閣下はお怒りのようです」もあるしネタをあげだしたらキリがない。いろいろと呆気にとられても、「ドイツの科学力は世界一ィィ!」なので仕方ないのである。最後へ向かってこれでもかと盛り上がっていく場面で北朝
文学フリマ、通称・文フリで同人誌を出すことになったので、とりあえずお知らせ。 団体名は「yARn」、ブースはFホールの【イ-43】、東京流通センター第二展示場の2階。今回のテーマは『蟲』で、テーマに沿った創作小説中心のアンソロジーである。表紙はいまをときめくマンガ家のcocoさんによる可愛らしくも精悍な蜂の絵が飾ってくれることになった。 twitterでなんとなく集ってバカ話ばかりしている個性強烈な面々がそれぞれ原稿を持ち寄ってできた本なので、SFありナンセンスありマンガあり詩あり絵あり純文学ありというバラエティに富んだ仕上がりとなった。総勢10名、プロも混じった錚々たる面々に私などがここにいていいのかと気後れしつつ、ちゃっかり尻馬に乗って短編と内表紙の絵を載せていただいたのだった。 価格や表紙絵など、さらに詳しいことは準備ができ次第またお知らせさせていただきたい。 私自身は同人活動という
さて、給料日である。 前にも牡蠣のオーナー制度(http://sanriku-oysters.com/owner.html)をご紹介したけども、今回は各種オーナー制度をリストにしてみたいと思う。さあ、いってみよう。 農林水産省 青森県『東北復興応援りんごオーナー制度』 年間 8,000円 りんごの収穫作業などの作業体験 秋にもぎたてのりんご10kg宅配 契約料の一部を東北復興支援の義捐金とする http://www.pref.aomori.lg.jp/sangyo/agri/ringo-owner01.html 三陸石巻わかめオーナープロジェクト 1口 10,000円(消費税込・配送料込) 売上金の一部(70%)は、生産者のわかめ養殖のための資材、設備支援、生産者へのわかめ仕入れ金に活用 支援先は石巻市の佐藤利弘さん 石巻のわかめの生産が再開されたときには、塩蔵わかめ(200g×5袋程度を
原作はスウェーデンのベストセラーなのだそうだが、寡聞にして読んだことはない。3年前にスウェーデンでも映画化されていたようだが、そちらも未見。 北極圏に近い国の冬の話なので、画面が寒い寒い。雪や霜の白さに昔ながらの暗色系の石と木の内装がよく馴染んで美しい。そうかと思うと若旦那の最新の家は北欧風ミニマルモダンで明るく直線的なデザインだったりして、その対比が鮮やかだ。同族グループ企業の一族が島の中に点在する家に散らばって住んでいる。実直な老頭首の家はすっきりとしたシンプルな外観ながらどっしりと落ち着いており、その兄である老人が住む家は古臭くごちゃごちゃしている。それぞれの家の様子が登場人物のキャラクター性を表しているようで面白かったな。 本土と橋一本で繋がっている島に住む富豪一族というのが、いかにもミステリらしい道具立てであるとともに、一族という閉鎖された関係が生む陰惨さを判りやすく補強する。企
ついったーで友人ふたりが不穏な会話をしていたんである。なんでも特殊な目出し帽が欲しいとか触手な被りモノが欲しいとか。そこでちょうど年末年始休暇だったし、作ってみることにしたのだった。 今回はその第一弾、クトゥルーマスクである。 鈎針でカタチを見ながら適当に編んだので、編み図などない。使用したのはダルマ毛糸(横田)「朝もやラ・セーヌ」を4玉半くらいである。 だいたい一日と一晩で土台は出来た。次の日に触手や筋やヒラヒラをつけて被ってみたら、余る部分がうまく膨らまなかったので、裏地をつけて隙間に綿を詰めた。 出来上がった達成感でハイテンションのまま外に出て写真撮影してみた。 どうも、クトゥルーです。 侵略日和だな! わっはっは! さあ、いくぞ。びよん。 ざばぁ。 海から桟橋へ上がったところに見立てたのだが、どう頑張ってもつまずいてコケたようにしか見えない。あと、そばで遊んでいたイタイケな幼女とそ
1.アンダーグラウンド(監督:エミール・クストリッツァ) 今年公開というと語弊があるが、リバイバル上映で初めて観たしクストリッツァだし仕方ない仕方ない。 2.スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(監督:エドガー・ライト) もうね、単純に楽しかったね。 3.アレクサンドリア(監督:アレハンドロ・アメナーバル) 好みのものが詰め込まれてて、心がざわつく。 4.デュー・デート 〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜(監督:トッド・フィリップス) HaHaHa!! いやあ、エスカレートするところが素晴らしい。 5.英国王のスピーチ(監督: トム・フーパー) 渋い英国紳士だしねぇ。公園を散歩するところのマフラーが好くてねぇ。(ピンポイント) 6.RED/レッド(監督:ロベルト・シュヴェンケ) 初老のかっこよさ。コミカルってのは余裕がなきゃできないものさね。 7.ミッション:8ミニッツ
もとはといえば唐突に友人からmixiのメッセージが飛んできたんである。何事かと思えば、『これやって!』という工作リクエストだった。は、はい? これというのは『マゴクラ』さんのAmazonのダンボールで作る工作シリーズ。最近話題になって書籍も出されたので、ご存知の方も多いかもしれない。実用的なインテリアから動く玩具まで、ダンボール製とは思えないようなクオリティでたくさん製作されている。私も楽しく拝見していたし、面白そうなのでふたつ返事で引き受けたのだった。 今回作ったのは、Amazonのダンボールで作る夏休みの工作のうち、vol.5の『車輪』。ただ作るだけでは芸がないので、大砲型にして輪ゴムぱちんこを仕込んで軽い弾を飛ばせるようにした。 ブログ掲載にあたっては、マゴクラさんの承諾を得ております。型紙や作り方などはマゴクラさんのところに詳しく載っているので、そちらをご覧いただきたい。 てなわけ
1ヶ月くらい前からちまちま作っていた鞄がようやく出来上がったのである。(途中経過) 裏から見るとこんな感じ。 クリーム色の蛇柄を型押しした合皮にこげ茶のデニム地を配し、肩紐はオリーブ色のアクリルベルト(40mm)、飾りベルトは20mmの革を使った。金具類は基本的にシルバー色にしたかったのだが、一部ファスナーなどでシルバーのものを手配し切れなくてブロンズ色も使用している。大きさはA4サイズが余裕で入るくらい。マチも下8cm、上部で6cm取ったので、ノーパソも充分対応できる。持ってないけどな。 表側の外ポケットはふたつに分け、片方は蓋をつけてバネホック止め、もう片方はオリーブ色のファスナーを付けた。これが出来上がってみたら見た目に反してあまり中身が入らなかったのが、まだまだ修行が足りないわ。しかしパスモや鍵くらいは入るからヨシとしよう。裏側はガバッと大きなファスナーつきのポケットである。 内側
村上春樹のベストセラー小説の映像化である。 原作のほうはブレイクした90年代初めくらいに読んだ。当時高校生だった。さっぱり判らなかった。比喩を比喩と理解できなければ、文学を愛することは出来ないからだ。とにかく一読だけして、その後またその本を開くことはなかった。 しかし今になって映画を観てこんな話だったのかと驚いた。正直言って、時代背景すら私は把握していなかったのだ。バブルの頃の恵まれた大学生が甘えた糜爛の中に漂っている話なのかと思い込んでいた。しかし実際は全共闘時代の60年代最後、『二十歳の原点』の時代だったのだな。だとしたら何が違うのかというと、同じことをしていても多少、必死さや痛々しさが違う気がしてくるから不思議なものである。 この映画は原作ファンからしてみると、あそこが違う、ここが抜けてる、これを外したら意味合いが変わってしまう、文脈から外れてしまうという意見がたくさん出てくるようだ
グレート・ギャツビー (新潮文庫) 作者: フィツジェラルド,野崎孝出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1989/05/20メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 49回この商品を含むブログ (143件) を見るグレート・ギャッツビー、偉大なギャッツビー、華麗なるギャッツビーである。マンダムのギャッツビーの由来でもある。2006年に村上春樹氏の新訳が出ているが、私が持っているのは古い版で野崎孝氏のものである。古典といってもいいような翻訳物を買うときは、新訳が出ていてもなんとなく古い訳のほうを手にとってしまうのは何故だろう。些細なことからでもできるだけ時代の香気を感じたいからかな。 古典的な名作なので、いまさらネタバレということもないだろうが、一応隠しておこう。 主人公のニックは中西部の田舎町から、パッとした人生を求めてニューヨークへ出てくる。そこで借りた家の隣に建つ豪邸に住んでいたのがジ
さて、給料日である。今月の支援先をみてみよう。 5月15日にアップされた、石巻市の様子である。2ヵ月後の状況ということなので、動画が撮られたのは5月11日前後かな。 だいぶ片付いてきているが、生活するには程遠い状況である。一見してライフラインもまだダメだろうなという印象だ。避難所での生活は過酷で、自宅が2階だけでも残っていればそこに戻って暮らしている人も多いという。確かに幹線道路が復旧し、大型店舗は営業を再開した。それを受けて炊き出しなどはそろそろ終了し始めているのだそうな。でも流されてしまった自治体の機能はまだ回復しておらず、被災した住民のバックアップはできていない。場所によっては食べるものにも困る状態が、まだ続いているようだ。 こうした地区に物資を届ける活動をされているボランティア団体『チーム王冠』さんが、エンゼルボックスというのを募集している。エンゼルボックスとは何ぞやというと、こう
金髪ツインテールの無垢な美少女がセーラー服で闘うお話である。 遺産を相続した少女が金を狙う義父のデブオヤジの陰謀で精神病院に入れられ、そこを脱走するためにアレコレするというのが筋の基本である。ただしストーリー運びは一筋縄ではいかず、精神病院に入ったとたん、そこは『劇場』であり入院している少女達はみんなダンサーという設定の空想世界が繰り広げられる。事務局の職員が『劇場』のオーナーであり、雇われているダンサーは半分売春婦でもある。ときどき市長など上客が通ってくる・・・・。 時代設定は1960年代らしく、このへんの設定が現実ではどうだったのかと考えると、小昏い薄闇に背筋がそそけ立つ心地がする。 主人公の少女をワケありで受け入れた事務局の職員は、義父から賄賂を受取り、記憶を抹殺するロボトミー手術を斡旋する。そこは『劇場』では富豪に売り飛ばされると改変される。 『劇場』で脚光を浴び周り中から賞賛され
このごろ湯船に浸かりながらよく寝てしまう。疲れてるんか、そりゃ疲れてるよ、心当たりありまくりだよ、とあまり気にしないでいた。そのうち寝ている間に身体が傾いて湯船の湯に顔がつきハッと目を覚ましたことなどがあり、そのことをtwitterで呟いたところ、『それは寝ているんではなく失神だ。浴槽でよく溺れ死ぬ人がいるから気をつけろ』という主旨のリプライが返ってきた。 ちょっと調べてみたところ、いわゆる「ヒートショック」の一部であるらしい。ここに詳しいグラフが載っているのでご参考までに。 ヒートショックといわれるとお年寄りがなるものと思い込んでいたのだが、そうとも限らないらしい。冬季の風呂場はたいてい寒いので裸になって入室すると一気に血圧が上がる。ここで卒中や心臓の発作を起こして倒れるというのはよく聞く。それこそお年寄りのヒートショックのイメージだ。問題はその後である。 浴槽に浸かると温かいので、今度
年末だから書けといわれたので唯々諾々と今年見た映画のベスト・テンを選出するのである。劇場で観たのとDVDで観たのがあるが、今年公開された映画の中から選ぶことにする。今年は35本観ているようだ。 第1位 オーケストラ!(監督:ラデュ・ミヘイレアニュ)(感想) 文句なしのぶっちぎり第1位である。10個も選ばなくとも今年はコレだけでいいんじゃないかというくらいの勢いだ。 第2位 マッハ!弐(監督・原案・武術指導・主演:トニー・ジャー)(感想) 続きが楽しみだなぁ! 来年やるのかな。かな? 第3位 月に囚われた男(監督:ダンカン・ジョーンズ)(感想) 地味だけど味わいある正統派SF。帰る場所はないと悟ったシーンが切なくてね‥‥。 第4位 キック・アス(監督:マシュー・ボーン)(感想) 面白かったねぇ。 第5位 ルイーサ(監督:ゴンサロ・カルサーダ)(感想) 観終えた後の後味がとてもいいの。音楽も良
スーパーヒーローに憧れるサエない少年デイヴ(アーロン・ジョンソン)が、自らを“キック・アス”と名乗り、ヒーローとして活躍するとともに、これは父娘の復讐の物語である。 主人公の少年を初め、ヒーローに憧れる人は少なくない。腕っ節が強くて悪いヤツらをバッサバッサと懲らしめる正義の姿。暗い過去に苦しみ少し陰のある孤高の姿も格好いい。しかし実際に暴力を目にしたとき、人はどう行動するか。自分は関係ないつもり、観客のつもり、安全な仕切りの向こうで携帯カメラを構えて動画を撮るだけ。デイヴの殴られてボコボコにされているときに『黙ってみているヤツラが許せない』といった言葉は、必ずしも正義感から出た上っ面だけのことではないだろう。シャレになってないんだよ。助けてくれよ。なに動画撮ってんだよ。なんなんだコイツら。頭数が揃っててもオレだけ袋叩きでみんな黙って見てるだけかよ! あああ許せねえぇぇぇ! 逆切れに近い感情
やっと心が決まって待望のiPhoneを買ったのである。ストラップをつける穴もないし裸で持って歩くとつるりと落としそうで、ついでにカバーも物色する。すると木でできた物があったので面白半分に購入してみたのである。 が、嵌めてみたら案の定、似合わない‥‥強化プラと梨地ステンレスのシャキーンとシャープな最新機器と、白木にニスを塗ったようなナチュラルな木目のえもいわれぬミスマッチング。グレイ型宇宙人の一隊が舳先がくるんとしたヴァイキング船に乗り込んでいるような違和感である。 これが購入したままの状態。馴染ませるにはもうちょっと色を濃くするしかないだろうな。しかしせっかくなので木目は生かしたい。というわけで、いつものステイン塗装をすることにした。 サンドペーパーをかけてニスを落とし、ついでにストラップをつけるために穴をあける。 ステイン塗装は塗料を載せて布で磨いて乾かすのを繰返し、徐々に色をのせていく
モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫) 作者: アレクサンドルデュマ,Alexandre Dumas,山内義雄出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1956/02/05メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 255回この商品を含むブログ (111件) を見る 小学生の頃、青い鳥文庫で児童書用に短く編集された『岩窟王』は読んだような気がするのだが、実は内容をよく覚えていなかったのだった。完訳版をいつか読もう読もうと思っていたものの、古典的名作ではあるし文庫だと7冊もあるので二の足を踏んでいた。しかしとにかく面白い、無人島に持っていくならこの一冊(7冊だが)などという大絶賛の評判をみるにつけ、ようやく踏ん切りがついて読み始めたのだった。 これが読んでみると滅法読みやすい。当時、新聞連載のハシリだったらしく、デュマ自身が劇作家だったこともあってか、場面ごとの見せ場が派手でどんどん話が進んでい
1ヶ月も前の話だが、熊が誕生日だというので今年はシャツを作ることにしたんである。 毎度妙な手作り趣味につき合わせられる熊には大変ご苦労だが、そういう相手なのだと涙をのんで諦めていただくしかないことも世の中にはあるのである。合掌(チーン)。 ところで熊は見た目によらずけっこうな着道楽だったりする。バブル時代にドンピシャ年代なので、DCブランドが大好き。ということはトラッドかつ仕立てのいいものを毎日着ているということでもある。これだけですいませんねぇ、素人の趣味を押し付けて‥‥という気分になってくるのだが、こちらとらシャツを縫うなんて中学の家庭科の授業でパジャマを作って以来のずぶの素人だというのに、丈を詰めろだの首周りがどうだの裾はまっすぐにしろだの注文がうるさいうるさい。縫い始める前から殊勝な気分は気持ちよく吹っ飛んだのだった。 しかし自分用シンプルパターンのワンピースを作って調子に乗ってい
東京湾を迂回して千葉まで行ってきた。ちょっとした小旅行だよ、と勢い込んで出掛けたが、実は乗り入れをしている長い路線の電車にうまく乗ると、横浜駅から乗り換えナシの1時間余りで到着するのであった。着いた先は台風一過の青空。 千葉らしいものを食べようぜ、とあてずっぽうでランチもやっている刺身居酒屋らしきお店へ入ってみると、なかなかステキな内装であった。ぐふ。 頼んだのはブリの漬け丼とアジのなめろう丼、プラス100円でいい香りのあおさの味噌汁。 ブリの漬けというのも珍しいが、これはこれでマグロより歯ごたえがあって美味しい。そしてアジのなめろうと聞いて黙ってられるかってんだ、ひゃっほーい。そして昼日中だというのに、後ろの席のおじさんが網でカマを焼いていて、その匂いで焼き魚が食べたくて堪らなくなった。 その後モノレールに乗ったりなんだりして、夕方からは熊(id:globalhead)にくっついて行って
熊が「おれの誕生日を祝え。ご馳走を作れ」と鼻息荒く主張するので、はて、何を作ろうかと考えたんである。ご馳走を期待されているからには、無駄にインパクトのあるものがいいな。目出度そうなのは尾頭付きだが、魚の丸焼きというのも芸がない。そこで丸鶏の料理にすることにしたんである。焼くにはオーブンの能力が足りないので、煮る。丸鶏を煮るといえば参鶏湯である。 参鶏湯材料 若鶏−−−1羽 もち米−−−100g 漢方食材−−−1セット 栗−−−5個 大蒜−−−3〜5片 生姜−−−1片 葱−−−1/2本 まずは阪東橋はよこはまばし商店街へ赴き、若鶏を一羽買ってくる。800円だったけど、なんだかんだ喋ってたら50円まけてくれたよ。 ついでに隣の店で350円の参鶏湯用のセットになった漢方材料も入手した。 パッケージの表記がすべてハングルだったので材料名はいっこも読めなかったのだが、朝鮮人参とナツメとあとたぶんウコ
WORLD WAR Z 作者: マックス・ブルックス,浜野アキオ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/04/10メディア: ペーパーバック購入: 26人 クリック: 1,203回この商品を含むブログ (75件) を見る 中国奥地で発生した謎の疫病。それがすべてのはじまりだった。高熱を発し、死亡したのちに甦る死者たち。中央アジア、ブラジル、南アフリカ…疫病は拡散し、やがてアウトブレイクする。アメリカ、ロシア、ドイツ、日本…死者の群れに世界は覆われてゆく。パニックが陸を覆い、海にあふれる。兵士、政治家、実業家、主婦、オタク、スパイ。文明が崩壊し、街が炎に包まれるなか、彼らはこの未曾有の危機をいかに戦ったのか?辛口で鳴るアメリカの出版業界紙「カーカス・レヴューズ」が星つきで絶賛、ニューヨークタイムズ・ベストセラー・リストにランクインしたフルスケールのパニック・スペクタクル。 これは面白
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