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iharadaisuke.hatenablog.com
明けましておめでとうございます。漫画原作者の猪原賽です。 昨年中は『仮面ライダークウガ』の漫画作画・横島一さんの構成スタッフとして働くのみで特にオリジナル作品を発表することなく、お知らせもあまりないのでほぼブログを放置してました。 私はツイッターで自分の作品のタイトルをエゴサしがちなんですが、突然このお正月のTLに「伴天連XX」という言葉が並びました。なにごとかとびっくりしましたね。 それは、FGOのお正月イベントでの葛飾北斎(女)登場に絡めて、皆さんが『伴天連XX』のことを呟いていた“事件”で―― [まとめ買い] 伴天連XX(ファミ通クリアコミックス) 作者: 横島一 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 拙著『伴天連XX』は江戸時代を舞台にしたクトゥルフ神話×時代劇コミック。漫画の作画は上にも書いた横島一さん。 この中に、葛飾北斎(女)が登場し、ショゴスをその手に同化
漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)ですこんにちは。今回は9月に発売された漫画指南書『カタルシスプラン「面白いと確信して描ける漫画演出」』(樹崎聖・著)を紹介します。 マンガの“技術”をわかりやすく伝える指南書『カタルシスプラン』がオススメ 【わかりやすい!とプロに評判の漫画指南書】 カタルシスプラン 面白いと確信して描ける漫画演出 作者: 樹崎聖 出版社/メーカー: 幸文堂出版 発売日: 2016/09/14 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る こちら、ジャンプ作家でもあるマンガ家、樹崎聖先生が9月に発売した、マンガ指南書『カタルシスプラン「面白いと確信して描ける漫画演出」』。遅れ馳せながら10月中旬に購入し、1晩で一気読みしました。 帯にもあるように、そうそうたるプロマンガ家の皆さんが一様に「わかりやすい」「奥義」「こんなにノウハウバラしちゃって
漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)です。 出版業界が縮小する中、マンガの裾野を広げるべく活動する「トキワ荘プロジェクト」さんを個人的に微力ながら支援していますが、マンガ家志望者のための投稿・持込情報を一挙に集中させようという試み「マンナビ」が10月1日に正式オープンするそうですよ。 マンナビサイトの開発のためのクラウドファウンディング(支援)特典である「トキワ荘プロジェクト」キーホルダーが昨日届いたので、前回β版オープンをお伝えして以来、久しぶりにサイトを訪れてみたところ、コンテンツが少しずつ改善・増強されていることに気づきました。 マンナビ 新人漫画家向け新人賞・持込・投稿ポータルサイト「マンナビ」(β版)オープン - 漫画原作者 猪原賽BLOG 出版各社・各編集部のマンガ賞検索 持ち込み情報検索 上記情報を各誌編集者が直接更新 と、これまで各社・各誌で分散していたマンガ投
漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)ですこんにちは。今回はタイトルどおり、新人漫画家向け新人賞・持込・投稿ポータルサイト「マンナビ」(β版)がオープンしたというマンガ業界的話題。ありそうでなかったポータルサイト、マンガ家志望者は必見かも。 ◆ポータルサイト 「マンナビ」とは◆ ◇ありそうでなかったジャンルのポータルサイト 世にウェブマンガサイト、マンガ・イラスト系SNS、そして出版社やマンガ雑誌の公式サイトはあふれていますが、これからマンガ家になりたい! という人がアクセスすべき情報はそうしたサービス・サイトごとに分散していました。自分のところだけにヒット作を生む将来の大作家を抱えたい……出版社も運営会社も当然これまでそう考えてきたはず。 またマンガ家志望者にしても、(週刊少年ジャンプなど特定のマンガ誌しか眼中にないです、という人は別にして)これだけマンガのジャンル、雑誌の種類
漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)です。もはや半月以上前のイベントですが、去る4月30日に阿佐ヶ谷ロフトAにて開催された、石井さだよし先生・星野茂樹先生作のマンガ『解体屋ゲン』トークイベントのレポートです。……記憶を頼りに、私自身が思ったことを書き連ねるので、レポじゃない可能性もありますがw とにかく『解体屋ゲン』は10年以上連載が続く雑誌の看板マンガなのに、コミックスが1巻(+コンビニコミック2冊)しか出ていない謎のマンガ。その作者お二人による、今後増えるであろう「コミックスにならないマンガ」に、作者が一体何をできるのか――そんな、マンガ業界やマンガ家自身への提言ともいうべき内容でした。 『解体屋ゲン』トークイベントに行って来た 〈1〉 無料アプリでプレイバック!記念 実体としてのコミックスが出ていない『解体屋ゲン』は、これまで過去を振り返ることが出来ませんでした。それでも
漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)ですこんにちは。とあるマンガ雑誌が「アンケートを廃止」するとして話題になっています。先日マンガ雑誌のアンケートの項目の話をしたばかりなのに……!w ヤングマガジンサード:講談社のマンガ誌が読者人気アンケート廃止 異例の決定 - 写真特集 - MANTANWEB(まんたんウェブ) 講談社のマンガ誌「ヤングマガジンサード」が、読者人気アンケートをやめることを5日、明らかにした。マンガ誌は、アンケートを元にして作品の優劣、連載の継続を決めるのが普通。廃止の理由について、「ヤングマガジンサード」チーフの村松充裕副編集長は「どの雑誌でも起こっていることですが、コミックスの売り上げとアンケートが一致しなくなったため」と話している。 私自身、アンケートとコミックスの売り上げの結果の乖離に泣いて来た作家のひとり。 逆にコミックスの売り上げが良いのにアンケート
ブログ「なめくじ長屋奇考録」の運営者でインディーズ出版社「おおかみ書房」の代表でもある劇画狼(げきがうるふ)さんの独演会「このマンガがひどい!スカベンジャー・ハント」に行って来ました。彼の注目するマンガは「このマンガがひどい!」というフレーズにも表れているとおり、ほんとにヒド過ぎて逆に笑っちゃうマンガ。特に彼は“エロ劇画”に注目して紹介していますが、彼のイベントはマンガの多様性・自由さを再発見して面白いんですよね。 本家より面白い!?「このマンガがひどい!」 「なめくじ長屋奇考録」というブログに私が注目するようになったのは、毎年「このマンガがすごい!」が発表される年末に、彼がブログで発表する「このマンガがひどい!」のネタエントリー。 昨年末は今回のイベントの準備もあってボリュームは少なめだったので、2014年末の「このマンガがひどい!」を紹介すると―― (※エロ劇画を主に扱っています、成人
漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)です。昨年末「マンガ図書館Z」に実装された新しいマンガアップロードシステムが「違法アップロード助長では?」というネガティブな話題でプチ炎上していますね。 プチ炎上中?マンガ図書館Z 誰が? どのように怒っているのか? それはいくつかネット上に散見しますが、具体的にリンク等で例示するのはやめておきます。お怒りはごもっとも、と思いますが、それに対する回答は、「マンガ図書館Z」を運営する赤松健先生ご本人の説明のとおり。 d.hatena.ne.jp マンガ図書館Zの新しいアップロードシステムは、第三者がマンガをアップロードし、作者本人の「許可」により公開され、広告収益が作家本人に入るようになるシステム。 現在問題になっているのは、その「作者本人」の確認が“ざる”じゃないかという点で、善意の第三者がアップロードしたマンガを、悪意の第三者が「作者です、
漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)ですこんにちは。Kindleニュースサイト「きんどるどうでしょう」管理人、きんどうzonさんが企画した「【お餅】マンガ描き下ろしKindle本99円セール」が終了しました。企画の主旨に賛同した8本のマンガは、現在作家各個人の設定する価格になり、販売は継続されています。 『オーバーペイントRe:PAINT』99円セール結果発表 漫画原作者・猪原賽と、マンガ家・横島一のタッグで挑んだ、【餅】をテーマに描き下ろしたKindleコミック『オーバーペイントRe:PAINT』ですが、コミックス未収録だった過去作『オーバーペイント(2011年版)』を抱き合わせで販売するという反則*1に出て、91ページボリュームのマンガが99円とあり、多くの方にお買い求めいただけました。 99円セールをした1月8日〜11日の4日間で、合計311部販売、印税9,760円となり
Kindle限定コミック『オーバーペイントRe:PAINT』の発売スタートダッシュ期間ですが、あまりに告知ばかりでも読者が離れそうなので、愉快な業界トークをしますよ。業界トークというか日記かな。 赤松健先生が運営する、PCやスマホで読める無料コミックサイト「マンガ図書館Z」公式作家新年会に行って来ました。名だたるベテラン作家さん達との交流会。超楽しい、うれしい。 「マンガ図書館Z」新年会行ってきた 「マンガ図書館Z」は、絶版になってしまったマンガやコミックス未収録の作品を、WEBで無料で読めちゃうようにする、という画期的なサービス。かつては「Jコミ」「絶版マンガ図書館」という名前で運営されていましたが、現在はYahoo!グループの一員であるJコミックテラスという会社により「マンガ図書館Z」として公開されています。 過去の名作マンガ、懐かしいあのマンガが無料で読める代わりに、閲覧時に広告が表
漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)です、こんにちは。 今回はマンガ雑誌の中での「読切作品」の扱いや、その“レア度”について軽く述べたいと思います。 このところお知らせしている1月8日発売のKindleコミック『オーバーペイントRe:PAINT』には、2011年に私と横島一さんが組んで雑誌に掲載した、コミックス未収録の読切作品『オーバーペイント(2011年版)』が収録されていますが、これまでなぜコミックスに収録されることなく寝かされていたのか――そんな話です。 なぜマンガ雑誌に読切マンガが掲載されるのか 1、新人の顔見せ マンガ雑誌各誌の「マンガ賞」受賞作や、佳作に入った新人の新作マンガが雑誌に掲載される例が、一番マンガ雑誌の読切作品で多いでしょうか。 私の周囲で言えば、高橋すぎなさん。雑誌での連載を目指す新人マンガ家が、雑誌の読者への“顔見せ”、こんなマンガ描くんですよ、これ
漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)ですこんにちは。 先日覆面マンガ家・今木商事先生のブログエントリーで、「アイデアが出なくて困った時の脱出方法」というものがありました。それを受け、私・猪原賽ならどうするか……というものを振り返り、このところよくある経験と、私自身の脱出法はこうだ、というものを今回書いていきたいと思います。 imaking.hatenablog.com ネタに詰まった時、漫画原作者・猪原賽は何をするのか マンガ家(漫画原作者)は別にすごくない マンガ(の原作)を書けるなんてすごいですね、と言われることが多々ある。異業種の人間と触れ合うようになったここ数年、名刺交換のたびにそんな言葉を聞く。 どうやって話を考えるんですか。創造力がすごいんですね。物語を紡ぐなんて考えられない。 いやいや、ちょっと待ってくださいよ。私にしたら、あなた達のほうがすごいんですよ。 私はエ
「ダサい絵は、塗りつぶす!」――来年お正月に発売予定のKindle限定コミックス『オーバーペイント Re:PAINT』に収録される、今までコミックス未収録だった過去の読切作品『オーバーペイント(2011年版)』を、今回ダイジェストでWEB公開いたしますよ! 『オーバーペイント(2011年版)』ダイジェスト 最初に 『オーバーペイント(2011年版)』は、2011年7月、少年画報社刊「ヤングキング」15号と16号に連続掲載された、前後編読切60ページ作品です。 今回のダイジェストでは、まるっと全部……とはいきませんが、Kindle版・完全リイマジネーションされた『オーバーペイント Re:PAINT』の予習のために、 また当時の読切をお読みいただけてない皆さんには、Kindle版に収録される『オーバーペイント(2011年版)』のネタバレにならない程度に、 お楽しみいただけたらと思います。 ダイ
海外、インドネシアにも日本の少年マンガスタイルのマンガ雑誌があるのをご存知でしょうか。 「Shonen Fight(少年ファイト)」。これは日本人のマンガ編集者が編集長となり、日本のMANGAのスタイルでインドネシアのマンガ家がマンガを連載し、インドネシアの書店で販売(通販)されているマンガ雑誌です。 ですが、これまで4号発行し、現在は今後の続刊を占う資金源調達―クラウドファウンディングを実施中。そこには、現在のインドネシアという国の出版事情が垣間見え…… 日本スタイルマンガ雑誌「Shonen Fight」で見えたインドネシアの出版事情 「Shonen Fight(少年ファイト)」とは 私の友人にフリーのマンガ編集者さんがいます。彼は日本とインドネシアを行き来しており、インドネシアにおいて日本のマンガスタイルのマンガ雑誌を作っています。 そのマンガ誌の名前は、「Shonen Fight(少
予告です! お正月に【餅】をテーマにした新作マンガをKindle本として出版します! タイトルは『オーバーペイント Re:PAINT』、マンガの作画は、現在ヒーローズ誌で『仮面ライダークウガ』を連載している横島一さんです! 【餅】マンガを描くのでKindle印税100万円稼がせてください! きんどうzonさんの“仰天企画”に乗っかります ことのおこりは、以下のリンク先、きんどうさんのブログ「きんどうりさいくる」のエントリー。 kindou.hatenablog.com 結論から言うと【1月にお餅をテーマにマンガを書いていただければ、マンガ家さんが印税100万儲かるまで無料で働きます。】という内容です。 この背景について改めてザックリまとめると 1.欧米の電子書籍市場は個人出版が半分。日本はまだまだ厳しい → 3〜5年進んでる欧米市場に停滞・衰退の兆しがでてきた 2.日本の市場は出版社主体
漫画原作者の猪原賽です、こんにちは。 紙とペンのアナログ派マンガ家さんはともかく、パソコンで仕事の出来るデジタル派のマンガ家や、原作を書く小説家やシナリオライターは、こういうところで働くと仕事が捗るよ、という話です。 コワーキングスペースで働くということ 2年通う「CASE Shinjuku」が日々変わっていく様 私は日々「コワーキングスペース」と呼ばれるスポットで仕事をしています。場所は高田馬場「CASE Shinjuku」。 私はマンガの原作を書く以外に、中央線ライフを伝えるブログ「NewsACT」を運営執筆していますが、なぜか「高田馬場」ネタも多い。それは私が、昼間の時間、高田馬場にあるコワーキングスペース「CASE Shinjuku」で仕事をしているからです。 高田馬場のランチや、周囲から入る情報が多いからです。 もうまるまる2年、私は「CASE Shinjuku」の会員で、平日の
漫画原作者の猪原賽です。このたび、漫画原作者の仕事に関して皆さんにお伝えする『漫画原作者は一体「何」を書いているのか』という本を発売しました。Kindle限定、お値段99円。13日の夕刻くらいまでは無料キャンペーン中です。無料で買って(?)読めます。 Kindle端末をお持ちでなくとも、Kindle本はスマホやタブレット、PCからもアプリで読めますので、これを機会にKindleを導入してみては?―― >> Amazon.co.jpで「Kindle無料アプリ」をチェック! 漫画原作者は一体「何」を書いているのか 作者: 猪原賽 出版社/メーカー: 賽の目記ブックス 発売日: 2015/12/06 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る これさえ読めば「漫画原作者」になれる!誰も知らないマンガ業界の“裏側”を公開! 『学園ノイズ』『悪徒-ACT-』『放課後カタストロフィ』などを
漫画原作者の猪原賽です。先日のスマホで読む「縦スクロールマンガ」についてのエントリー。その追記です。具体的に言えば、俺の言いたいことを汲んで、きちんど図解で見せてくれてる!というリプエントリーの往復がありました。ありがたい。 図解で見る!縦スクロールマンガ(Webtoon)の未来 前回の意図を図で解説してもらった! tkw-tk.hatenablog.jp 私が前回「縦スクロールマンガ」について言及したのは、トキワ荘プロジェクトディレクターの菊池健さんのエントリーにリプライしたものでした。さらにその私のエントリーにリプライしていただいた記事が、上記のエントリー。 図2:60年代(イメージ) 図4:2015年現在(イメージ) 私が言いたかったことは、菊池さんが図解した、このグラフがまさにそのままのことです。 引用画像は<図2><図4>と端折っていますし、その詳しい解説は、引用元のエントリーを
スマホで読む縦スクロールマンガ、韓国の「Webtoon(ウェブトゥーン)」と呼ばれるものがハフィントンポストのサイトに掲載され、日本に先行している……という話題がありました。スマホで読むことに特化した「縦スクロールマンガ」。日本で言えばcomicoが導入しているスタイルですが、こうしたスタイルは日本に根づくものでしょうか。 縦スクロールマンガ「ウェブトゥーン」の未来 「ウェブトゥーン」は“世界”で覇権を握れるか japan.hani.co.kr 韓国のマンガ家達が組合を作り、アメリカのマンガ業界に挑戦、縦スクロールマンガ「ウェブトゥーン」をアメリカのオンラインメディア「ハフィントンポスト」に掲載する……というニュース。 日本でこのスタイルを導入しているマンガサービスは、comicoに代表されますよね。 このニュースを受けて、このようなエントリーがありました。 tkw-tk.hatenabl
昨日のエントリー「“マンガ雑誌は編集長の私物である”―某少年誌の新編集長の「宣言」と大御所を連れ戻した有言実行に思うこと」に付いたコメントを拝見し、補足という形で今回、「マンガ雑誌」というシステムがマンガ業界でどう働いているのか、底辺漫画原作者ゆえに理解していることを書きますよ。 「マンガ雑誌」という業界のシステムとは 1・先日の某誌新編集長の宣言に雑誌の「革新」はあるか 1-1:はてブコメントを見た “マンガ雑誌は編集長の私物である”―某少年誌の新編集長の「宣言」と大御所を連れ戻した有言実行に思うこと - 漫画原作者 猪原賽BLOG [漫画] うーん。ベテランは戻ってきたけど、それは「伝統」に回帰しただけで「革新」にはまだ足らない。サンデー立て直すには二の矢三の矢が要る。更なる一手を期待したいところ。 2015/11/30 06:09 うーん。ベテランは戻ってきたけど、それは「伝統」に回
漫画原作者の猪原賽です。 先日、某少年誌の新編集長が前代未聞の「宣言」を誌上に掲載し、さらにその有言実行として、かつてその誌面に連載していた大御所作家を連れ戻すことに成功し、話題となりましたね。 その元となった「宣言」に関して、ちょっと言及しておこうと思います。 業界的には当たり前!雑誌は編集長のものです 1・あの「宣言」は業界では当たり前 その新編集長が誌面にぶち上げた「宣言」は、その雑誌の「私物化」とも取れる言葉であり、ネット上のマンガ読みの中では賛否両論、喧々諤々。様々な反応があったと思います。 が、私が思うに、「編集者」という職業に就く人間は、そうした「私物化」は仕事上の夢であり、「編集長」とはその夢を実現できる役職。本来ならばあの新編集長が、あのような宣言をするまでもなく、そういった立場にあるべきもののはずで、正直ネット上の反応を見て「何を今更」と思っていました。 しかし、その考
漫画原作者の猪原賽@iharadaisuke です。個人的に親交のある漫画原作者・星野茂樹さんの作品『解体屋ゲン』は、なぜかコミックスの出ていない人気長期連載作品として一部のマンガ読みの中で話題の作品ですが、今月、漫画作画担当の石井さだよしさんが「過去の全話無料公開」というツイートをし、ネット上での話題となりました。 今回はその“衝撃”を取り上げつつ、「マンガは雑誌で読まない、コミックス待ち」という方に、コミックスがなかなか出ない底辺原作者(=俺)の悲しみを白状したいと思います。 【1】コミックスは必ず出るわけではないんです 1-1:コミックスが必ず出るのは一部の週刊少年誌だけ! 私がこれまで立ち上げた連載は、必ず友人に「読んでね」と連絡して来ました。別に雑誌を買ってもらうよう(そしてアンケートを入れてもらうよう)強要することはありませんが、たったひとつ、受け取った返事で残念に思うことがあ
漫画原作者の猪原賽です、こんにちは。昨日「マンガ編集者」の話をしたついでに、私自身の体験として実在するマンガ編集者について教えておこうかなと思います。 実体験を伝えながらも、その本意は「持ち込み」は怖いと思っているマンガ家志望者に、怖がることなく何度でもトライしろ、ということです。 iharadaisuke.hatenablog.com <前回の話題はこちらです> 1・本当にあったマンガ編集者のピンとキリ まずは、15年の間多くの出版社、雑誌を渡り歩いた、私自身が出会った編集者の話をします。 1-1:こんな編集者が最悪だった 注意! 超DISるので、まず最初に断っておきます。PCからこのブログを見ている人は、右側に私の過去作が並んでいますが、今回お話するダメ編集が担当した作品はそこにありません。 私は漫画原作者ですが、『仮面ライダークウガ』の「構成」としてスタッフに入っているように、時々匿
漫画原作者の猪原賽です。 先日「マンガの原作」について3回に渡ってちょっとエントリーを書いたのですが、業界の友人知人の少ない私であっても、いくつか直接反応いただきました。 今回は、そうした反応を聞いた時、たまたまその方がマンガの編集者だったので、「『マンガ家になる一番カンタンな方法』を聞いてみた」という話です。 マンガ編集者に聞く「マンガ家になる一番カンタンな方法 」 1・「漫画原作者になる方法」を読んだ編集者が来た iharadaisuke.hatenablog.com iharadaisuke.hatenablog.com iharadaisuke.hatenablog.com 先日のエントリーとは、この3つのことです。 特にトップバッターのエントリーは「マンガ原作者になる方法」とタイトルにした為か、非常に興味を持って読んでいただけたようです。 ですが、その結論としては…… 小説家にな
こんにちは、漫画原作者の猪原賽です。 今週の気になった「マンガ」関連ニュースをはてブから紹介します。 猪原賽のマン語り!ニュース デジタルだけどアナログなプロモーション 電子書籍「マンガonウェブ」新連載『エルソナシンドローム』が画期的なプロモーション!ポスティングチラシにびっくり : NewsACT ウォーハンマーも掲載されておりますのでチャンピオン紳士は買わねばなりますまい 2015/11/14 22:17 これは、私のブログ、NewsACTから。電子書籍のプロモーションを、「チラシ」というアナログな手法で行う、画期的な営業方法。ついつい私、「マンガonウェブ」第3号、買ってしまいました。 かなりのボリュームで350円。ネットで話題のマンガも多く掲載されており、マンガ読みを自称する方なら、ぜひオススメしたい。 マンガ on ウェブ第3号 [雑誌] (佐藤漫画製作所) 作者: 石原まこち
前回のエントリーから続きます。 なんで私が「小説原作」「脚本原作」を書かないのか、そしてなにより「シナリオ原作」に対するマンガ家の改変に寛容なのか。それは、原作付きマンガを描くマンガ家が陥りやすい「失敗」を避けるため、です。 その「失敗」とは―― iharadaisuke.hatenablog.com <前回のエントリーはコチラ> 1・マンガとは「絵」のメディアである マンガは、「文字」と「絵」で構成されています。しかしどうしても「絵」に重点が置かれるもの。 よく外国人が日本のマンガを読むとき、こう言いますよね。 「日本語はわからないけど、絵を見りゃだいたいストーリーを追える」 マンガは「文字」と「絵」で構成されたメディアですが、「絵」が語る情報量は非常に多く、「文字」はそれを補完するものに過ぎません。 まずはその点を皆さんに確認してもらいます。 1-1:怒りの表現をマンガと小説で比べてみ
前回、「どうしたら漫画原作者になれるのか」という問いに答えた「漫画原作者・猪原賽のマン語り!」。 その答えは至って明快。「小説家になれ」「マンガ家になれ」つまり、遠回りしろ。ということでした。 今回はそんな無碍な答えに「漫画原作者になりたい」という気持ちをボッキリ折られた人は置いておいて、実際のところ「漫画原作者は何を書いて、マンガ家に何を渡しているのか」という点をお伝えしようと思います。 iharadaisuke.hatenablog.com <前回のエントリーはコチラ> 1・「漫画原作者のなり方」追記 1-1:もうひとつあった「漫画原作者」への道 前回のエントリーでひとつ、書き漏らしがありました。 「小説家になる」 「マンガ家になる」/「コンビマンガ家になる」 以外に「漫画原作者になる方法」、その3つ目の手段があります。それは…… 1-2:“その道のプロ”になれ マンガ以外の、何かのプ
ブログのタイトルが、過去の「賽の目記」から変わっていることがおわかりでしょうか。 自分の作品の告知ばかりとなっていた当ブログですが、この頃会う人会う人に「漫画原作者って何やってんの?」と問われる事が多い上に、「どうしたらなれるの?」という質問も増えてきました。なのでココはそういった事を語る場所として、少し内容面でリニューアルすることにしましたよ。 私はブロガーとしても日々の「気付いたこと」をNewsACT(http://news-act.com)にポストしていますが、特にマンガに限っての雑文は、こちらのブログで書いて行こうと思います。題して「漫画原作者・猪原賽のマン語り!」。 1・ “なり方”より先に、漫画原作者とは何かをまず知ってほしい 1-1:「マンガ家」はすごい 「漫画原作者」とは、読んで字のごとく「マンガ」の「原作」を書く人です。 世間一般で言う「マンガ家」とは、ストーリーを考え(
猪原賽とオオシマヒロユキの、幻のデビュー前作、『Revolver』をKDPでセルフパブリッシングしました。Kindleをご利用の方、ぜひご購入ください。Kindleを持ってない方も、お手持ちのiPhone等のスマホでもPCでも、Kindleアプリで読むことが出来ます。Kindleの導入も同時にご検討ください。 >> Amazon.co.jpで「Kindle無料アプリ」をチェック デビュー作じゃない!デビュー“前”作! こちら、2002年発行の同人誌「Revolver」。オオシマヒロユキ+猪原大介(現・猪原賽)が、2000年のコンビマンガ家デビュー以前に、出版社への持ち込み原稿として製作した読み切りマンガを、創作同人誌として自費出版したものです。 『Revolver』は持ち込み用素材としてほうぼうの編集者に読んでもらいましたが、コミックスには未収録。 そりゃそうですよね。デビュー前のマンガな
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