以下の記事に接した。 「サヨクにサヨナラを」 アメリカで"#walkaway"というムーブメントが起きている、という内容だ。記事によれば、これはポリコレのバックラッシュとでも言うべきもので、「もう今の左派には付き合いきれない。サヨナラだよ」って感じの決別宣言、なのだそうだ*1。 ところで、『ゲド戦記』で有名なアーシュラ・K・ル=グウィンに"The Ones Who Walk Away from Omelas"という短編がある*2。その邦訳「オメラスから歩み去る人々」は『風の十二方位』という短編集に収められている*3のだが、私が"#walkaway"と聞いて思い浮かべたのはこの作品のことだった。以下は同作の内容への言及を含む。 風の十二方位 (ハヤカワ文庫 SF 399) 作者: アーシュラ・K・ル・グィン,丹地陽子,小尾芙佐,浅倉久志,佐藤高子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 19