一人暮らしやひとりの行動が好きなくせに寂しがり屋な自分にとって怖いのは、喪失という概念なのかもしれない。むしろ、失うのが嫌だからひとりが好きとも言えるかもしれない。 引越しも卒業も、関係性の変化も、死も怖い。 ものも捨てにくい。最近レシートや包み紙が割と捨てられるようになってきた。最悪買い直せばいいという経済力を持ったのが所以なのかもしれない。 土地の風景が変わるのも嫌だ。地元で長らく親しんだ呼び方のホームセンターがまるっと変わっていた時はやはりショックだった。 なくなることが怖い。あったことを証明できるものが思い出しかないことが怖い。忘れてしまう不確かなものだけを頼りにするなんて…… 変化についていけず心だけがずっと置いてけぼりになっている。 寂寥感が大人になるためのイニシエーションなら大人にならなくていい。