私には推しがいる。三次元の。 推しは当時界隈の人気グループに所属していて、それなりに人気があったと思う。 ステージでの推しはかっこよかったし、接触(握手やチェキ会)に行くととても優しくて明るくて、それもよかった。 推しをどんどん好きになり、現場に行く数が増え接触に行くことも増え、手紙が出せる機会にはたくさん書いた。 よく足を運ぶようになってしばらく経つと、名前を呼ばれたり前回話したことの続きを持ち出してくれたり、推しも私を覚えてくれたように思えた。 グループが解散してから少しの期間推しは1人で活動していたけど、どんどん推しのファンが減っていった。 そして推しは事務所を辞め、姿を消した。 私は情緒不安定に陥り毎日毎日寝ても覚めても推しのことを考え、ありとあらゆる方法で推しの消息を掴もうとした。 そして、掴んだ。 少しずつ推しの現在を捉え、推しが元気で生きていることがわかればいいと思っていた。