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大そうじへの備え
analyticalsociology.hatenadiary.com
構造的因果モデルの勉強を少しずつはじめている関係で,edXにあがっているCausal Diagrams: Draw Your Assumptions Before Your Conclusionsという講義を受けてみました.講師はMiguel Hernánで他にもRobins,Pearl,VanderWeeleへのインタビューやショートレクチャーもあるように,なんとも豪華な顔ぶれ.9週でデザインされたコースのようだが,まとまった時間があれば数日で終わる内容だった.テクニカルな話はほとんどないので,真面目に勉強するならHernán and Robins (2018) Causal Inference を読んでねという流れ(AcknowledgmentsにTadayoshi Fushiki先生のお名前を発見).パールの肉声を初めて聞いたけどもう81歳なんですね.ちなみにシラバスは以下の通り.
ダンカン・ワッツが社会科学のあり方について綴ったエッセイ.こういう話は既にいろんなところで多くなされてきているのだが,ワッツが書いているし短いのでサッと読んでみた. Watts, D. J. (2017). "Should social science be more solution-oriented?" Nature Human Behaviour, 1(1): 1-5. 社会学者*1としてMicrosoftに勤めているワッツは,同僚の物理学者やコンピュータサイエンティストとの交流が多く,しばしば「社会科学とは何か」について議論をするそうだ.本エッセイでは,そうした議論から生まれたであろうワッツの社会科学観のようなものが綴られている.結論としては,ワッツは「社会科学はもっと現実の問題を扱って,問題解決志向の分析をすべきで,そこからじゃあどんな理論が考えられるんだろうと問えば良い」と考え
実験学派のラスボス的存在アングリストとピシュケの新刊Mastering 'Metricsをやっと読んだ.本書の主眼,というか実験学派,というかlabor系の主眼が,いかに特定のtreatmentの因果効果を綺麗に識別するかであることを断っておく. Mastering 'Metrics: The Path from Cause to Effect 作者: Joshua D. Angrist,Jorn-steffen Pischke 出版社/メーカー: Princeton Univ Pr 発売日: 2014/12/21 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る レベルは前著のMostly Harmless Econometricsより低く,直感的な理解に重点を置いている.また扱っているトピックも5つでありシンプルである.数式もほとんど出てこないので,エコノメの因果効果でどういうこ
ニーズィーとリストといえば著名な行動経済学者だが,彼らの研究成果を一冊にまとめた以下の本がecon界隈で話題をよんでいる.非常に読みやすく,内容も査読付き学術論文がベースになっている(しかもトップジャーナルばかり).私もGneezyとListの論文はいくつか読んだことがあったのだが,ここまで色々なことをやっているとは知らなかったし,Field Experimentはここまで進んでいるのかと驚いた. その問題、経済学で解決できます。 作者: ウリニーズィー,ジョン・A.リスト,Uri Gneezy,John A. List,望月衛 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2014/08/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る CVをみれば分かるとおり,業績がものすごい… Uri Gneezy John List この本の書評は後にゆっくり書くとして,冒頭で紹介されている論
イギリスの社会学者ゴールドソープが因果関係について整理し,さらに社会学で因果関係の分析がいかになされるべきかを説いているエッセイ. Goldthorpe, J. H. (2001). “Causation, Statistics, and Sociology.” European Sociological Review, 17(1), 1–20. まずゴールドソープは,Bernert(1983)を引用しながら,因果関係という概念が社会学で十分に検討されてこなかったことを指摘する.さらに,確率論と決定論の話に少し触れた上で,統計学の影響を受けながら形成された因果分析(causation)の概念を以下の3つに分類する. 1.Causation as Robust Dependence 相関関係が因果関係ではないという話はどこでも聞く話だ.これに続く話として,例えば社会学で学部前半の講義であれば
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