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立憲民主党が、ネットを徘徊する怪物「差別的デマ」は、いま誰を餌食にしているのか(古谷 経衡) | 現代ビジネス | 講談社(2/4)に関し、小林よしのり氏らの抗議を受けて、実質的にその内容を否定する旨を、Twitterで告知していました。 こうした現状を憂慮し、岡和田晃は立憲民主党の公式サイトから、以下の文章をメールで送りました。 以下、全文転載させていただきます(規定の800字に収めてあります)。 現時点における立憲民主党の対応は、事実関係の精査を怠った問題あるものとなってしまっています(小林よしのり氏が「アイヌ特権(利権)」デマの煽動をしていないという、誤った認識を流布するものになっています)。 小林氏サイドの抗議に怯むことなく、毅然とした対応を期待します。(岡和田晃) 小林よしのり氏らのアイヌ否定について【立憲民主党 広報部長・坂上隆司さま宛】 文芸評論家・東海大学講師の岡和田晃と申
2018年10月18日、私はツィッターにて、以下のようなコメントをしました(コメントツリー形式になっていますので、クリックすればツリーの全体が読めます)。言及されるお店の(大学地下部室のような)アジール性を評価しつつ、それを他人に(とりわけ「女性」を「アホフェミ」などとラベリングして)振りかざす武器とするべきではない、という主張です。 新宿ベルクの反権威的なスタンスは応援してきたし、以前店長がツィートしていた「万引き犯」と思われるアカウントは、実はこちらにも絡んできたことがある。その上で、今回の騒動も最初から見ているが、ベルクを擁護はできない。乗っかって女性叩きをする人たちも自粛すべき。https://t.co/vIW7IcDWxW— 岡和田晃_新刊「ナイトランド・クォータリー」Vol.18 (@orionaveugle) October 18, 2018 こちらのツィート、および、それに
「ゲンロン8 ゲームの時代」、少なくとも、冒頭部の共同討議「メディアミックスからパチンコへ」は無理のある内容です。それについて、具体的な指摘を求める声がありましたので、以下、クリティカルなものに絞ってまとめました。公正を期すため、この原稿は「ゲンロン友の会公式アカウント」(https://twitter.com/genroninfo)にも送ります。 ■ 株式会社ゲンロン御中 岡和田晃と申します。 「ゲンロン8 ゲームの時代」所収の共同討議の具体的な間違い、代表的なものを指摘します。 「出版とゲームが交差したJRPG」(https://genron-tomonokai.com/genron8sp/no1/)の章で、東浩紀氏は、「なぜ北米ではJRPGのような「物語的」で「文学的」なゲームが生み出されなかったのか(……)日本のメディアミックスはそもそもが出版社が主導です。メディアミックスがゲーム
物書きは24時間物書きとして扱われるというか、葬儀で集まった親族に、蓮實重彦「伯爵夫人」の三島賞受賞の報について訊かれました。で、SNSを見てみてみたら、蓮實重彦愛のないコメントばかりで辟易。あれで驚くということは、本当に蓮實重彦って読まれなくなったのね……。ニューアカは遠くなりにけり。時評の内容ともリンクしますが、この会見がアカデミー・フランセーズに関連したロブ=グリエの振る舞いのパロディだということは、御大の「タキシードの男」を読んでいれば、わかりそうなものです。なので私が連載している文芸時評の第14回から、該当箇所を引用しておきます。会見報道を見るに、今まで出た時評で最良のものという自負はあります。 前後の流れや文脈(例えば「物語」や「構造」が何を意味するか)が気になるという方は、ぜひ電子版をご購入ください(切り出した部分のみに反応するコメントに関しては、応答をいたしません)。 ただ
私はChange.orgで繰り広げられている「三重県志摩市公認萌えキャラクター「碧志摩メグ」の公認撤回を求める署名活動」に賛同しています。海女という職業が春画の時代から性的な表象を付されてきた歴史的経緯を鑑みれば、どう見ても行政がその負の歴史を黙殺していると、解釈せざるをえないからです。(なぜか服の上からでも透けて見える)乳首や性器が出てこないのでOK、という類の言い逃れが仮にあるのであれば、そんな屁理屈は通用しないと心得るべきでしょう。 ふだん署名の際には、私は純粋に「数の一員」であることが大事だと思ってコメントは書かないのですけど、地元ご出身の笙野頼子さんがコメントを寄せておられ、内容的に重要性がきわめて高いものと考えます。もとのサイトだとすでに掘り出すのが困難になってしまっているので、こちらに採録しておきます(読みやすくするためレイアウトを少し整形しています)。 三重県出身の文学者で
岡和田晃、マーク・ウィンチェスター編『アイヌ民族否定論に抗する』が、全国学校図書館協議会選定図書となりました。すでに版元のサイトには、その旨が記載されています。これは全国学校図書館協議会が作っている推薦リストにノミネートされたということで、学校図書館に納入され学生や教師の方々に手にとってもらえる可能性が上がるということですね(詳しい説明はこちら)。選定者の方々の良識に心より敬意を表するものです。また、SNS等でこのことをご紹介いただいた皆さまにお礼を申し上げます。 今年1月、『アイヌ民族否定論に抗する』(河出書房新社)を刊行後、下北沢書店B&B、札幌くすみ書房、神田外語大学、SF乱学講座(2回)、国際基督教大学、北海道大学、歴史知研究会、植民地文化学会、差別論研究会……。と、編者や共著者の方々へ、多数の関連講演の場をいただいてきました。神田外語大学を除き、すべて先方からの依頼によるものです
砂澤陣氏が、自身の運営するブログ「後進民族アイヌ」における2015年3月26日のエントリ「東京新聞・林啓太とジャーナリスト岡和田晃達の腐臭・其の壱」にて、岡和田晃が東京新聞(2015年3月23日夕刊)に寄せた「アイヌ民族否定論の背景」記事の全文を、写真という形で、こちらに断りなく誰にでも見られる具合に違法なアップロードをしています。 のみならず、「正義の味方を演じたい偽善記者と自称ジャーナリスト」、「自分達が正義と思い込めば、それが嘘であろうが出まかせであろうがルールを無視してでも正義の代弁者を演出したいらしい。」などと、無根拠な誹謗中傷を行っています。 ・後進民族アイヌ、2015年3月26日のエントリ「東京新聞・林啓太とジャーナリスト岡和田晃達の腐臭・其の壱」 http://koushinminzoku.blog117.fc2.com/blog-entry-343.html#cm 新聞著
※本稿は、2017年発売の岡和田晃『世界にあけられた弾痕と、黄昏の原郷 SF・現代文学・ゲーム論集』(アトリエサード/書苑新社)に収録されました。
『アイヌ民族否定論に抗する』と題しまして、レイシズムとヘイトスピーチと歴史修正主義に反対するカウンター本を、アイヌ近現代思想史研究のマーク・ウィンチェスターさんとの共編で、河出書房新社から刊行します! 版元のサイトはこちらです(http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309226200/)。 札幌市議の「アイヌ民族、いまはもういない」発言。ネット上にあふれ、街頭にも飛び出したアイヌへのヘイトスピーチ。これらに多様な論者が「NO」を突きつける初めての一冊。緊急刊行! 編著者 岡和田 晃 (オカワダ アキラ) 1981年、北海道生まれ。文芸評論家・ライター。著書に『アゲインスト・ジェノサイド』、『「世界内戦」とわずかな希望』、『向井豊昭の闘争』。編著に『向井豊昭傑作集』、『北の想像力』。 マーク・ウィンチェスター (ウィンチェスター,マーク) 1979年、イギリ
私が編集をつとめた『北の想像力 〈北海道文学〉と〈北海道SF〉をめぐる思索の旅』という大著が、北海道の寿郎社という硬派な版元から、2014年4月に刊行されることになりました。 すでに文学フリマ2013秋、「パスカル・キニャール〜文学の東方(オリエント)」、第1回ハヤカワSFコンテスト贈賞式、12月のSF乱学講座といった場所でフライヤーが配られておりますし、執筆チームのメンバーである忍澤勉さんのブログ、東條慎生さんのブログで取り上げてもらっていますので、聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。 下の画像を拡大すれば、仮予約の様式がついたフライヤーとなります。こちらを使って、ぜひ、予約をしてみてください。 値段が張りますが、それだけの価値がある画期的な評論集になったと思います。高くて買えないという方は図書館に購入希望を出していただくのでも、助かります。イマドキ、こんな企画はめった
先だって「Book News」に掲載いただいた拙稿「SF・評論入門3:「伊藤計劃以後」とハイ・ファンタジーの危機――未来は『十三番目の王子』の先にある!」について、公開後、Twitter等のソーシャルメディアや個人メールにて、各方面から反響があり、さまざまな方からご意見・ご感想をいただくことができました。 寄せられた反響からは多くを学ぶことができ、粗削りな試論ながら公開した意義はあったと愚考しています。 逐一追えてはいませんが、感想をいただいた皆さま、そして拙文をお読みいただいた皆さまに、心より感謝します。 ただし、ご批判のなかには、残念ながら常軌を逸したものがあります。 書き手について「死ね」と書きつける方がいらっしゃるのです。 たとえば、魂木波流(@ninian_oneil)氏はTwitter上で、次のように述べておられます。 さっきからこれについてなんやかや言ってるんだけど、ちょっと
TogetterというTwitterの発言をまとめるウェブサービスが存在するのをご存知でしょうか。 そのTogetterに「ホラーとミステリの相性の悪さ??」というまとめがあると、Twitterのタイムラインで回ってきたのですが、実際に覗いてみて驚きました。 私のTwitterでの発言が、読む人の誤解を招くような文脈で配置されていたのです。 ・Togetterまとめ「ホラーとミステリの相性の悪さ??」 http://togetter.com/li/370949 もともとは、希有馬氏(@KEUMAYA)の発言、 “この世には「ホラーとミステリは相性が悪い」なんて世迷い言を吐く自称文芸評論家がいるのか……ネットは広大すぎる………Zガンダムは種死のパクリ以来の衝撃”(https://twitter.com/KEUMAYA/status/245056488505241600) という発言を出発点と
震災によって延期されていた『醜聞の作法』(佐藤亜紀)を対象とした読書会ですが、7月2日(土曜日)に開催できることとなりました。予定より大幅に遅れてしまい、申し訳ございません。 課題図書:佐藤亜紀『醜聞の作法』(講談社) 醜聞の作法 (100周年書き下ろし) 作者: 佐藤亜紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/12/21メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 162回この商品を含むブログ (55件) を見る 『醜聞の作法』、ただならぬ作品であるため、読書家の皆さまにおかれましても、愉しみつつも苦闘されていることと思います。 そこで今回は、作品の時代背景、モチーフ、あるいは語りの用法、下敷きとなっているテクストとの照応関係など、さまざまな角度から『醜聞の作法』を検討していきたいと考えています。 そして、そこからどのような読みの位相が導き出されるかという点にまで、皆さまとともに考え
「海外のわけわからないものを紹介する/論じるより、(そのリソースを使って)身近のサブカルチャーを褒めるべきだ」という主張が、さまざまなジャンルにおいてなされることがある。 しかし、私は昔からこうした考えにはひどく懐疑的だ。 そもそも私たちの知識や見識はひどく偏狭なものである。輸入の絶えた文化が自閉して滅びるということは、少し調べてみればわかるはずだし、とすれば、言語、国家、そして習俗といった障壁に阻まれている海外作品という「他者」*1と共存するのがまず先にあるべきだろう。 身近なサブカルチャーは――身近であるがゆえに――本質的に同時代において閉じられたものである。それらをきちんと論じ、外部へと開いていく作業が重要なのは言うまでもないが、それは自ら資格があると任じる者が適切な方法をもって行なえばよいことであり、海外作品を「わけのわからないもの」として遠ざけ、軽視してよい理由にはならない。あえ
SF大会関連ではひとつ、『クトゥルーの御代』について特筆しておきましょう。 80人分のレジュメがすぐになくなるくらいの盛況でした。パネリストの皆さま、特に司会の朱鷺田祐介さん、ありがとうございました。 そして話したことが来場者の方に伝わり、嬉しく思いました。「小説、ラヴクラフトの研究、会話型RPGとバランスよく紹介をしていた」とのお言葉を来場者の方からいただくことができました。 私は、『D&D』第4版のウォーロックと彼方の領域、遡って『AD&D 1st』の『Fiend Folio』、『クトゥルフ神話TRPG』のシナリオ集『SECRETS OF KENYA』、『Age of Cthulhu 3: Shadows of Leningrad』などを紹介させていただきました。 余裕があれば『D&D』のシナリオ「The Last Breaths of Ashenport」(チェンバースの『黄の印』が
拙リプレイをきっかけとして高橋氏の手で書き上げられた考察は、今回のウェブ掲載を契機としてか、再度、より理論的な強度を上げていく方向でまとめ直されました。 私のブログをご覧になっている方には、物語を理論的に捉えたいと思っている方が少なくないと存じ上げますが、そのような方にはとても役に立つはずです。難しいと思われる方もいるかもしれませんが、現場的な経験から立ち上がってきた考察であるがゆえ、じっくりお読みになれば、きっと腑に落ちることと思います。 http://d.hatena.ne.jp/gginc/20100822/1282520395 そのエントリを初めて読んだ際の感想を、ここに貼っておきます。いわば私からの応答で、きっとお役に立てていただける方がいるものと思います。 今回のエントリは実に刺激的で、RPGを知らない人にこの考え方を呑みこんでもらい、あとは随時個別のシステムに応用していけばわ
岡和田は自分が関わっているRPG作品は、プライベートでもなるべく暇を見つけて遊ぶようにしています。 ゆえあってこちらにプレイリポートは載せていませんが、たとえば『ダンジョンズ&ドラゴンズ』第4版も、もちろん定期的に遊んでいます。 この前、ついに22レベル、すなわち神話級のセッションを遊んでみました。邦訳の予定がある『ダンジョン・マガジン年鑑』に収録されている、“Winter of the Witch”をアレンジしてみました。シナリオの内容については詳しく書くことはしませんが(ネタバレになるため)、神話級というのは、ひとつ突き抜けた面白さがありました。 そうそう、オープンな環境では、6月26日にはホビージャパンRPGコンベンションで、エベロン世界を舞台にした名作シナリオ「月の呪い」のマスターをさせていただきました。参加して下さった皆さま、ありがとうございました。 かつて、新和から発売されてい
佐藤亜紀『ミノタウロス』文庫版の発売から、そろそろ1ヶ月が経過しようとしています。 ミノタウロス (講談社文庫) 作者: 佐藤亜紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/05/14メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 364回この商品を含むブログ (27件) を見る 『ミノタウロス』は単行本の発売当初から、ウェブ上で「謎解き」(特に結末部の解釈)が行なわれてきた作品ですが、残念ながら意見が有機的な結び付きを見せることはなく、時間の経過とともにうやむやなまま収束していきました。 それもそのはず、佐藤亜紀作品、特に『ミノタウロス』は、形式としての本格ミステリとは異なり、唯一の「正解」があるわけではありませんし、テクスト単体のみを射程に収めて「読み」を引き出すことを目的とした作品でもありません。 その意見の集積自体に価値があるのはもちろんですが、その経緯をふまえたうえで意義のあることを
佐藤亜紀氏の傑作長篇『ミノタウロス』をご存知でしょうか。 2007年に単行本が発売されたこの作品が、このたび、めでたくも講談社文庫に収録され、明日5月14日付けで全国の書店にて発売される予定となっております。 『戦争の法』、『鏡の影』、『外人術』、『陽気な黙示録』と、過去の佐藤亜紀作品が次々と文庫化され、入手しやすくなっている昨今、このうえなくめでたいニュースです。 で、この『ミノタウロス』ですが、文庫化にあたっての解説を、畏れ多くも私が担当させていただきました。 もし、まだ『ミノタウロス』をお読みになっていない方がいらっしゃいましたら、せっかくの機会ですので、お手にとっていただけましたら幸甚です。 まだお読みない方向けに、奥付の紹介文を引用させてもらうと、このようなお話となっております。 帝政ロシア崩壊直後の、ウクライナ地方、ミハイロフカ。成り上がり地主の小倅、ヴァシリ・ペトローヴィチは
蔵原大さんがダニガン“Wargames Handbook”についての詳しいレビューを挙げられておりますので、ご紹介をさせていただきます。 なお、“Wargames Handbook”の初版は、かつて『ウォーゲーム・ハンドブック』というタイトルで、ホビージャパンより翻訳されたことがありますので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう(私も所持しています)。Avalon Hillの『タクテクスⅡ』に同梱されていた「シミュレーションゲーム入門」と並んで、シミュレーションゲームやRPGの構造を論理的に理解するには最適な本だと思います。RPGに対して批判的とも取れる記述も存在しますが、その批判に対してどう応えるかも、またRPGにとっては重要な問題ではないかと思います。 ウォーゲーム ハンドブック 作者: ジェームズ F・ダニガン,斉藤純,鈴木正一出版社/メーカー: ホビージャパン発売日: 1982/11メ
〈S-Fマガジン〉2010年5月号に「「世界内戦」とわずかな希望――伊藤計劃『虐殺器官』へ向き合うために」を掲載いただいてから、多くの方からメールやウェブ上で感想をいただきました。ありがとうございます。 感想を寄せていただいた方には能う限り応答をさせていただきました。今後も、ご意見やご感想は、私のプロフィール欄のアドレスへメールいただければ、できるだけ応答するようにいたします。 S-Fマガジン 2010年 05月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/03/25メディア: 雑誌購入: 4人 クリック: 74回この商品を含むブログ (18件) を見る ただ、申し訳ありませんが、同論文には、私の不注意から、いくつかエラッタ(訂正箇所)が発生しております。 編集部の許可を得まして、正しい記載事項を紹介させていただきます。お読みになった皆さまには、お手数ですが訂正をいただけま
「SFマガジン」の2010年5月号に、『虐殺器官』論の全文を掲載いただいています。経緯が経緯なので、拙稿に対していろいろ語るのは気が引けるというか、つらいのですが、読解の補助にしていただければ幸いです。 選考委員の先生方にいただいた講評をふまえたうえで、選評への応答という意味も込めて全体に大幅改稿を加えており、かつ30枚近く書き足しております。 S-Fマガジン 2010年 05月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/03/25メディア: 雑誌購入: 4人 クリック: 74回この商品を含むブログ (18件) を見る 気づいておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、受賞論文は、伊藤さんが亡くなった際にアップした『ハーモニー』小論の問題意識から出発しています。ご興味のある方は、こちらもご覧下さい。 「SFファンがなぜ『虐殺器官』を褒めているかわからない」という方も。 h
ローズ・トゥ・ロード (ログインテーブルトークRPGシリーズ) 作者: 門倉直人出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2010/03/27メディア: 大型本購入: 14人 クリック: 229回この商品を含むブログ (17件) を見る 開いて、すぐにわかった。 これは国産RPGが、前人未踏の領域に足を踏み入れたということを意味している。 1984年、国産RPGの黎明期からの門倉さんの蓄積が――その一部にしろ――凝集され、投じられている。 私は今までRPGについて複雑な思いを抱いていた。それはつまり、ファンタジーが有する豊穣なイメージそのものが、往々にして、疎外されているのではないかという懸念を有していたのである。 数値的なゲームシステムによって省かれるものもあれば、反対に、私自身を含む参加者の勉強不足や認識の齟齬によって幻想性のダイナミズムが失われることに堪えられない、ということもま
「世界内戦」について私が何を考えているか興味のある方がいるようなので、簡単にノートをしておきましょう。あくまでもノートなので、言葉や考証は厳密さを欠いています。あしからずご了承下さい。 ◆ 「世界内戦」とは、ごく大ざっぱには「戦争」については21世紀型の戦争、という形でよいと思ってます。20世紀の「世界戦争」=国家間の殲滅戦としての戦争の延長線上にある、正確に言えば、21世紀、特に9.11が顕在化させたある種の「例外状態」(アガンベン)。 個人的には事実上、いまの日本は戦時下にあると言ってもよいのではないかと思っています。 もちろん日本は広義の交戦状態にはありません。今のところ、どこの国にも公法的に宣戦布告をされていません。が、9.11は、国同士が直接に交戦権を発動させずとも、国家とは直接結びつかないテロがすぐさま世界戦争へ、しかも大国の小国への粛清的性格を含む、内戦的な構造へ直結してしま
戦略学・歴史学の立場からウォーゲーミング(ウォーゲームを製作・実施する方法論)の歴史の研究・公開に尽力しておられる蔵原大さんが、ウォーゲームの研究と歴史学の研究を相互に組み合わせたフィリップ・セービンの興味深い講義を紹介しておられました。 非常に関心を惹かれましたので、蔵原さんの許可をいただきまして、ここにご紹介させていただきます(引用箇所は、蔵原さんの文章になります)。ありがとうございます。 蔵原さんは、歴史の流れを視覚化する研究手法を通じて、文献史学の限界を補うことをも小目標として掲げられているとのことですが、RPG畑の人間にも啓発されるところの多い記事だと思います。 すなわち、ウォーゲームによって歴史学の限界が補われるとしたら、RPGは何を補うことができ、いかなる方法を通じて、どのようなヴィジョンを求めるべきなのでしょうか? (誤解なきようにあらかじめお断りしておきますが「アカデミズ
『アゲインスト・ジェノサイド』が発売されてからそろそろ5ヶ月が経過します。 幸いなことにこのリプレイはそれまであまりRPGに触れたことのない人や、昔RPGやっていたけれども今はごぶさただという方々にも手にとっていただくことができたようです。ありがとうございます。 比較的最近の話では、「芝フ調」さまで大きく取り上げていただきました。 本当にありがとうございます。 ・芝フ調 http://cocteausoba.blog.so-net.ne.jp/2009-08-27 ただ、いただいた感想の最後の一文を読んで考えさせられてしまいました。 TRPGから離れてはや二十年近いのだから。でも、あれは確かに楽しかったよな、と思い出させてもらえたことに感謝。またやってみようかなって一瞬。 つまり、この「一瞬」を「一瞬」のままに終わらせず、もう少し背中を押してあげるためにはどうすればよいのだろう、ということ
「エルバーフェルト日記」http://elberfeld1979.spaces.live.com/default.aspxのヴッパータール人さんから、マティアス・マルティネス/ミヒャエル・シェッフェル『物語の森へ――物語理論入門』(林捷、末長豊、生野芳徳訳)、法政大学出版局、2006(原著1999)をご恵投いただきました*1。 ありがとうございます。 一読してびっくりしましたが、これは非常に手堅く、まっとうなナラトロジー(物語論)の入門書でした*2。 『ヴェニスに死す』などのよく知られたドイツ文学を例に出すことで、それらがどのような「語り」から成り立っているのかを詳らかに解説してくれます。 序文から、本書の性質を紹介している箇所を引用してみましょう。 本書の構成は体系的である。物語理論の他の概説書と異なり、物語の「いかに」とともに「何を」を包括している。さまざまな時代の作品と文献から多くの
『社会は存在しない』が発売されてから、早いものでそろそろ3ヶ月が経過しようとしています。その間、お読みになった方々に、数々の感想や批評をいただきました。 「CINRA.NET」ではイベントの模様も紹介いただいています。 http://www.cinra.net/interview/2009/08/26/000000.php なかでも、直近では紙媒体で『社会は存在しない』を取り上げていただいた事例もありました。 今回のエントリでは、そちらを紹介させていただくとともに、感謝の意を籠め、提案いただいた問題系について若干の応答をさせていただければと思います。 なお、蛇足ながら書き添えておきますと、党派や派閥としての「限界小説研究会」の意見ということはまったくなく、あくまでもいち執筆者としての私「岡和田晃」による応答であることをご了解下さい。 社会は存在しない 作者: 限界小説研究会編,笠井潔,小森
岡和田@JGC2009です。『ハーンマスター・レリジオン』に『ミドルアース・クエスト』をさっそく入手しました。 JGC2009の会場で先行発売されている、緑一色さんのコミック『スピタのコピタの!』4巻ですが、コミックスのみに収録されている巻末の特別付録マンガは……。 なんと『混沌の渦』のコミックリプレイになっています。 私がレフリー(ゲームマスター)を務めさせていただきました。 プレイヤーには、「先読みの鬼」河嶋陶一朗さん、「病魔の暴走」小林正親さん、「純朴の極み」緑一色さんらが参加されています。(二つ名は気にしないよーに!) 超豪華プレイヤー陣による、おそらく商業媒体で世界初の『混沌の渦』のリプレイ! 歴史の新たな1ページが切り拓かれました。ああああRPGライターになってよかった!(号泣) 狂えるスコットランド人に脳髄かち割られてでも読んで下さい! 右下が感動にわななくわたくしの図。 シ
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