先日、久しぶりに『キングオブキングス』の3時間対戦をやりました。対人戦は実に20年ぶりです。
普通に遊ぶとなかなか決着がつかないゲームなので、勝利条件を「3時間プレイして、高レベル3ユニットの合計レベルが一番高い人の勝ち」としました。通常の戦略にくわえて、育てた高レベルユニットを守りきることも必要になってきます。
まず、対戦前にルールの説明をします。4人対戦で、経験者2人に未経験者2人でしたので、3すくみが基本になっているユニットの相性と、人間ユニットのランクアップ、地形効果を説明。さらに、経験者と未経験者に資金力の差をつけました。
んで、4人対戦可能なマップでもっともせまい「スモールパッケージ」を選び。対戦の開始です。距離が近いBlueとYellowは経験者が担当したので(私がYellow)、境目の街をめぐって熾烈な奪いあいが発生しました。
……が、そこは熟練者のBlue担当。初心者のRed担当を言葉巧みに誘導し、境目の街からわがBlue軍の戦力を初心者側に差し向けさせたのです。
さすがはボードゲーマー、心理戦もお手の物。まんまと境目の街をせしめることに成功します。
一方、誘導された側のRed担当は、経験者のアドバイスとも漁夫の利狙いともしれない言葉を受け入れながら、順調に勢力を拡大していきます。未経験者が担当するRedとGreenは、序盤はあまり他プレイヤーと交戦しないため、街が占領しやすいんですね。
そのバランスを利用したのがGreen担当。戦闘があまり発生せず、街も占領しやすいことから、最小限のユニットのみ雇い、お金をためる作戦に出たのです。目指すはもちろん、雇用可能な最強ユニットのドラゴン。
経験者とは言え、序盤からドラゴンに出てこられると勝ち目がありません。そこでBlue担当はすかさず心理戦を仕掛けます。
「ドラゴンきたらユニットで囲んでボコるよ!」
経験から来る自信たっぷりな発言です。しかし、Green担当は意に介さず、どんどんお金をため続けます。
わがYellow軍はGreen軍と直接やりあわない位置なので、「いやいや、ドラゴンはいまのメンバーには楽勝ですよ。どんどん進軍できるよ!」とGreen担当を煽ります。
プレイヤーの性格がゲームに反映されるのは、格別の面白さがありますよね。ウヒヒ。
さて、Blueと虚々実々の戦いを繰り広げながら、わがYellowはRedとも本格的に交戦を開始します。Red軍の主力はソーサラーにナイト! わがYellowとRedがぶつかりあう戦場のやや後方で、ソーサラーは召喚魔法のネクロを唱えまくり。ネクロではスケルトンを召喚できますが、うまく配置しないと戦力になりません。
それよりもナイトです。うまくランクアップすればナイトは実に強敵ですが、序盤はさほど強くありません。そこで、まずはわがYellowの安くて足の早いユニットたちでナイトやその援軍の進路をふさぎます。そして、Blue軍との戦いで鍛えあげたジャイアントでなぐる! ジャイアントとナイトは戦力がほぼ拮抗していますから、地形効果をいかしつつ、先制攻撃をくわえます。
そして、見事に撃破! Red軍のナイトは2ユニットいましたが、1ユニットはレベルを高めた後、戦場から遥か後方まで逃げてしまいました。今回の勝利条件は高レベルユニットのレベル合計ですから、よい判断だったと言えます。
ちなみに、Green担当にそのナイトを討ち取るようにささやきましたが、Greenのメリットをうまく提示できなかったため、乗ってきてくれませんでした。ちょっと悔しかった。でも、この悔しさが、対戦に活力を生み、次の対戦への燃料となるのです。
そんなこんなで、いよいよGreen軍からドラゴンが現れました。先に雇っていたグリフォンで露払いしつつ、Blue、Yellow、Redの3軍が争う戦場へまっすぐ進んできます。
…とおもいきや、キングまで居城を離れはじめるではないですか。
経験者にはご存知なとおり、今回選んだ「スモールパッケージ」は、マップの真ん中に空いている城があるのです。城はキングでしか占領できませんから、キングを派遣するしかないんですね。なおかつ、その空き城さえ占領してしまえば、すぐ目の前ではBlue、Yellow、Redが争っています。そこへドラゴンが乱入して3軍のユニットを排除しつつ、さらに自分の有利なユニットを差し向ければ、有利に戦いを進めることができるのです。
問題は、Blue対策を無視したことでしょうか。ドラゴンを雇おうとしたあまり、Green担当は他のユニットを一切雇わなかったのです。そのため、Blue担当はGreen軍の奥深い陣地まで攻め込み、街を占領してしまいました。
しかし、Green担当は涼しい顔です。
「だって3ユニットのレベルを高めれば勝ちでしょ。ドラゴン負けないよー」
その通り、ドラゴンはとてつもなく強かった。進路にいるユニットをあっという間に全滅させていきます。そのため、BlueもRedもドラゴンから逃げる逃げる。結局、ドラゴンと言えども、戦わなければレベルアップしないのです。
しかし、『キングオブキングス』対戦の提唱者である私は、もちろんドラゴンに立ち向かいます。ドラゴンに挑む…いや、ドラゴンを討ち取るのは、鍛えあげた3ユニットのジャイアントたち。不用意に防御効果のない平地でドラゴンが立ち止まったのを見逃さず、ジャイアントたちで殴りかかりました。
そして、4匹いるドラゴンのうち、1匹を撲殺! さらにジャイアントで仕掛けてもう1匹を倒したのです。全滅こそできませんでしたが、ドラゴンを倒したジャイアントのレベルが大幅にアップしたのはまさに狙いどおりでした。
かくして3時間の戦いはあっという間に終了しました。終盤にBlue軍の高レベルユニット(たしかゴブリンでした)を全滅させたのも大きく、3ユニットのレベル合計で1位を獲得することができたのです。
今回は快勝をおさめたので気持ちよく書けましたが、負けていたらもっとくやしさにあふれたものになっていたでしょう。
こんな楽しい戦いを毎週末にやってます。ぜひ遊びにきて、私をボコってくださいね。
次回ゲーム会:10月29日 9時~21時半
大塚北交流館(大塚駅、新大塚駅そば)