民主党の行方 ⑦ 衆議院代表質問
- 2005/09/29
- 20:07
まず、トップバッターとして新代表前原氏が登場。冒頭で覚せい剤所持で逮捕された民主党前議員について謝罪。あまり風呂敷を広げない方がいいと思っていたのですが、『郵政』、『道路公団』、『議員年金』、『定率減税廃止』、『年金一元化』、『公務員改革』、『企業献金』『自公選挙協力』、『北朝鮮問題』と盛りだくさんになってました・・
普段クールな前原氏ですが、精一杯テンションを上げていったとみえて声がうわずり気味でしたね。もうちょっと強弱をつけた話し方をしたほうが聴くほうにアピールすると思うのですが、今回は初戦ですし、仕方ないのかも。『なんにでも反対はしない』と宣言した後に、上記について順次質問していきましたが、風呂敷を広げすぎたせいもあって、総理の答弁は以前からの立場をそのまま説明する内容。気合が空回りした形か。
この中のいくつかに絞って深く追求すれば、新しい総理の言質を取れたかもしれないのに、こんなにたくさん並べれば演説の内容が霞んでしまって、政治に興味の無い人には『前原さんって声が甲高いね』、といったイメージしか残らないでしょうね。
ただ、この中で2つ良い質問がありました。『自公選挙協力』と『北朝鮮問題』への批判です。自民党と公明党は、小選挙区で自民党、比例で公明などといった選挙をする議員がたくさんいるのですが、自ら政党政治を否定していますし、自民支持の人の中には公明嫌いの方もかなり多く、自民党に投票する際もなんだか気持ち悪いですから、選挙協力を一刻も早くやめて欲しい。創価学会の集票マシーンとしての魔力が無ければ勝てない議員もいますが、切った方がコアな支持者を集められると思います。これはマスコミなどに出る機会があればドンドン言って欲しいですね。
次に北朝鮮問題に対する政府の対応については、拉致、核、ミサイル、朝銀といった問題が解決しない限り経済支援はするな、とかなり頼もしい発言が聞けました。政府が頼りない対応をしてばかりなので、こちらも色んな所で喋って国民の関心を集めて頂きたい。安部氏などと組んで、政府に厳しい対応を求める超党派の体制が出来れば、この問題は動くと思いますので、やってみては如何?
前原氏の代表質問に関しては、期待したほどの追求はありませんでしたが、なんでも反対しないと代表質問の席で宣言されたことは評価したいと思います。それを守れるかどうかが一番難しい訳ですが・・
もう一つ難を言わせてもらえれば、国民投票法案や、改憲について言及されなかった事でしょうか。まあ、明日から委員会質問が始まりますので、本格的な論戦は明日からとなりますが、広げた風呂敷をどうやって処理していくのか注目していきたいと思います。
続いて、鳩山幹事長が質問に立ちますが、第一声が『国民の皆様、民主党幹事長鳩山でございます』はないだろう?(笑)失笑が議場を漂っていましたが、そこは『宇宙人』鳩山氏ですから(笑)。前原氏がテンパって声がうわずっていた事も手伝って、喋り方はかなりマシになった印象。以前のオドオドと怯えてるような喋りは鳴りを潜め、堂々と質問しているように感じました。質問の内容は忘れてしまいましたが(笑)。一点だけ記しておきますと、前原氏が言及しなかった憲法改正について、鳩山氏は賛成と明言されました。代表質問で改正に賛成を表明した事は評価できます。ただ、賛成の条件として、『大事なことはどんな理念に基づいて憲法を見直すかだ』なんていうどの様にも解釈して反対できる逃げ道を作ってます。そんなんじゃあ、前の民主党と同じなんじゃないの?なんだかんだと理由をつけて反対に回るつもりなのか?
9条改正の理念って??2項削除して自衛権明記するんでしょ?前原代表も明言してるじゃないですか。自民党も自衛権明記で改憲案作ってくるのは分かってるくせに、理念が大事とか言ってる場合ですか?
ホントに大丈夫? 民主党!
そういえば、民主党って次の内閣の閣僚を大臣って呼ばない事にしたんでしたよね。大敗して議席も少ないのに恥ずかしいとか言って。これなあに?(民主党HPより以下引用)
党の『次の内閣』閣議が28日夕刻国会内で開かれ、郵政調査会の中間報告(党の考える郵政改革法案)、議員年金廃止法案の中間報告、「障害者自立支援・社会参加促進法案」の議員立法登録・審査、「被爆者援護法案改正案」の議員立法登録などが、議論されそれぞれ承認された。
閣議では、冒頭、それぞれ代表質問を終えた前原誠司ネクスト総理(代表)、鳩山由紀夫ネクスト国務大臣(幹事長)が、代表質問とそれに対する小泉首相の答弁を批判する感想を挨拶の形で述べた。特に鳩山幹事長は「国連常任理事国入りに関する質問には、すべて国連改革との言葉で答弁された。これでは常任理事国入りをあきらめたに等しい」と首相を批判した。
閣議後、記者会見した松本剛明ネクスト官房長官(政策調査会長)は、郵政改革案について「ほぼ法案の骨子、考え方の部分は承認された。後は法文への落とし込み(法案化作業)になる。30日に臨時閣議を予定しており、そこで最終的に承認されることになる」と述べ、党のとしての政府案への対案、本物の改革案がまとまったとの認識を示した。さらに、遅くとも3日には法案提出の見込みであることを明らかにした。
おもいっきり総理とか大臣とか呼んでるじゃないですか・・こっちが恥ずかしくなりますね。二大政党の一翼を担うにはまだまだ早いようです。(笑)
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