fc2ブログ

記事一覧

民主党の行方 25 『早く気付いたほうが良い』

 前原代表の外遊に合わせて、民主党関連のエントリーが続いていますが、今日も書いちゃおうと思います。(民主党の事を書くとアクセス数が激減するのですが(笑)、みなさん民主党がお嫌い?)最初の訪問国である米国にて、ブッシュ政権の要人との会談は実現しませんでしたが、ワシントンで行われた講演で、前原氏は安全保障、外交に関して持論を展開し、党内からは猛反発が噴出。『中国は現実的な脅威だ』、『(中国が)話し合いに応じないなら、ガス田の試掘に踏み切るべきだ』との発言は国内でも大きなニュースとして取り上げられ、物議をかもしています。

 『国内と海外で言う事が違うのはおかしい』と、党内からの反発を切って捨てた前原代表は、次の訪問国である中国に出向きました。こちらのニュースをご覧下さい(Yahoo ニュースから以下引用)

悪いのは日中関係だけ=唐氏-前原氏、改めて「脅威」指摘

 【北京11日時事】米国を訪問していた民主党の前原誠司代表は11日午後、北京入りし、釣魚台迎賓館で唐家セン国務委員と会談した。前原氏は、日中関係改善へ日米中3カ国による協議の場を設けることを提案。唐氏は「米中関係はうまくいっている。悪いのは日中関係だけだ。国交正常化以来、最も困難な状況だ」と述べ、日中関係の現状に強い懸念を表明した。
 
 日本側の説明によると唐氏は、小泉純一郎首相の靖国神社参拝に関連し、中国政府が首相、官房長官、外相は参拝しないよう申し入れてきたと説明。その上で「(中曽根内閣の)1985年の段階に戻すよう言っているだけで、ハードルは高くなっていない。なぜ小泉首相だけできないのか」と不快感を示した
 
 一方、前原氏は、自身が米国での講演で中国の軍事力増強を「現実的脅威」と発言したことに触れ「(増強は)何が目的なのか。脅威と見なされても仕方がない状況だ」と改めて指摘。唐氏は「専門家と話してほしい」と述べるにとどめた。 
(時事通信) - 12月12日1時0分更新


 うわー・・すげえ。ホントに直言しちゃったよこの人(笑)。唐氏が焦って『専門家と話してほしい』と逃げを打たせたことには良くやったと褒めてあげましょう。前原さんナイスです。これまで、一方的に言い分を聞いてきた民主党の代表や幹部連中とはひと味違いますね。(今まで、中国に苦言を呈した事があるのは、小沢氏のみだったと思います)

 ただ、一方でこんな情報もあります。こちらをどうぞ(sankei webから以下一部引用)

<前略>

唐氏は小泉純一郎首相の靖国神社参拝を厳しく批判し、日中関係について「国交正常化以来、最も困難な状況だ」と指摘した。唐氏は「首相、外相、官房長官は参拝しないことを歴代内閣に申し入れ、そうしてくれていたのに、なぜ小泉内閣だけできないのか」と、首相の姿勢を批判した。

 これに対し前原氏は首相ら3人の参拝自粛に賛意を示し、「他国から言われてやめるのではなく、自発的、大局的な見地から参拝を自粛することが大事だ」と述べた。<後略>


 やっちゃった・・以前から拙ブログで何度も指摘していますが、いくら前原代表が『他国から言われてやめるのではなく』と前置きしたところで、一緒になって靖国参拝批判をしたことに変わりはなく、中国に『日本の野党第一党の党首も批判している』と利用される事は間違いないでしょう。

 いわゆるA級戦犯を云々して、参拝をやめるべきだという論理は、中国や韓国に配慮するという出発点が無い限り成立しない。時事ブログ「グースの勿忘草』さんのところで取り上げられていますが、終戦記念日に行われる『全国戦没者追悼式』には、天皇陛下をはじめ、首相や閣僚、さらには民主党の代表も参加しています。この追悼式で慰霊される対象は、いわゆるA級戦犯が含まれています。この事実を前原氏はご存知なのか?

 A級戦犯を慰霊する事がダメだというのなら、この追悼式も中止しなければならないんじゃないのか。なぜ、この追悼式に戦犯とされた人々が含まれているかと言うと、奇しくも前原代表が以前、出演したテレビ朝日サンデープロジェクトで、司会の田原氏が『民主党の野田国体委員長が、A級戦犯は既に赦免されており、日本に戦犯は存在しないという質問主意書を政府に提出したようだが?』という質問に対して、前原氏は『国内法的にはそうです』と答えていました。(これは私の記憶なので、文脈は正しくないかもしれません。)そうです。国内法的に戦犯は存在しない=追悼の対象から外す論拠がないのです。だから追悼式ではABC級戦犯を問わず、慰霊の対象となっています。

 これは、中韓からの靖国参拝批判をかわすために、新しい追悼施設を建設するという動きにも同じ事が言えます。国内法的に存在しない罪人を排除する論拠などない、と。一体どうするつもりなのか。事後法でも作って、もう一度いわゆる戦犯とされた人々を断罪するつもりなのか。そんな事出来る訳ない。日本はお隣の国とは違うんだから。

 前原氏に申し上げます。もう一度じっくりとこの問題を考えた方が良い。日本の首脳が靖国参拝しなくなったからといって、彼らは次のターゲットを見つけて『歴史認識』を攻撃してくる。この歴史認識カードを無効化する事こそが、日本が中国や韓国に対して、理不尽な事は理不尽、捏造には捏造、言いがかりには言いがかりである、と『あたり前』の指摘を可能にする。

 前原氏が総理になったと仮定しましょう。靖国には参拝しないが、追悼式には出席する。その後に中国などから『追悼式の慰霊の対象にはA級戦犯も含まれている。だから中止しろ。』と言われたらどう対応するつもりなのか。現政権は、これまでのいびつな関係を、普通の国と国との関係にしようとしているだけだ。空気読め!しっかりしろ!前原代表!



banner  
  ↑ ↑ ↑
この記事が気に入った方は『応援クリック』お願いします。
あなたの一押しで書く意欲が湧きます。

コメント

どれが前原さんの進む道?

前原さんの進もうとする道も、
民主党の進もうとする道も見えてこない。
多少チョンボしたところで大きな問題にはならないのだから、前原さんにはもっと日本国民の立場にたって主張して欲しい。

例えば、中国で「靖国参拝反対」を主張するのは結構だが、同時に「中国の干渉は許さない」という姿勢も見せないと、いつまでたっても中国のカゲを払拭できないよ。ただでさえ民主党は中国好きが多いというか強いみたいだし、ここらでガツンといっとかないと。

前原さんと民主党大物議員との意見の相違、前原さん自身の主張のブレ(というか中途半端さ)が今の10%前後という支持率につながっていると思う。二大保守政党となるのはいつの日か?

東アジア共同体会議での「日中観首脳会議が開催されないのは靖国参拝をするからだ」と言うデマはマトモナ思考からは大幅に外れてる。
何故なら儒教文化が共通項だと力説して礼儀を重んじるならば最初に中国の首脳が日本の首脳の顔を見たら開口一番に謝罪が無ければならない。
小さな記事だったので、見落とした読者も多かったかもしれないが、いま、北京の日本大使館、大使公邸では、中国側による修復工事が行われている。又日曜日の討論会でも指摘された。謝罪も済まさずに何故日本外務省は大使館の修理を許可したのか?東アジア首脳会談に先駆け、中国側の謝罪が本当であると強調するつもりで 中国側にすり寄った点数稼ぎをしてた。謝罪が無いのだから放置してオリンピックに来る外国人多数に見せて世界に知らせる機会を潰すなど馬鹿げてる。謝罪が嫌だからだし国内が江択民の癌なので権力抗争が忙しいし、農民を射殺する土地収用の内紛を隠蔽したいし、中国の悪行の隠匿が大事で、それどころでは無い国内事情をちゃんと報道しないと駄目です。アムール川の猛毒ベンゼンがいよいよ日本海へ注がれて重大な海の汚染が開始される時期が目前だし、ロシアには通告して謝罪して日本へはつんぼ桟敷で知らぬ顔など出来ないからでしょうが・・・。全く卑怯で男らしくない嫌な野郎の集団で人間の屑など相手にする必要が無い。


前原ちゃん

民主党としては靖国OKとはいいにくいですよね。でも中国脅威論はよく言ったと思います。このような野党の登場は(たらない部分も多いでしょうが)従来の単なる与党に反対するだけの集団から脱皮できたということで、大きな進歩だと思います。
 対中国問題が日本国内の政争の道具となるのと同じく、中国や韓国の日本以上に汚い権力争いに反日が利用されています。奴らは日本を自国以下と差別することで国民のガス抜きをしてきました。そのツケがそろそろ出てくる頃と思います。

コメントありがとうございます

>かねごんさん

私は、前原氏が靖国参拝であることにケチをつけるつもりはないんです。ただ、今回もそうですが、内政干渉だと前置きしたところで、民主党の代表が反対している、と中国に利用されるんですね。故に、外国の要人と会う時には、最低でも言及を避ける程度の配慮はして欲しいんです。

>ようちゃんさん

中国は絶対に日本への謝罪はしないでしょうね。なんせ日本は悪そのものですから。あちらのプロパガンダによって。

>SAKAKIさん

前原氏は中国に直言できる人物だからこそ、惜しいんですよね。靖国批判に代表される歴史認識カードは、中国にとって最強のカードでしたから、もし、前原氏が首相になったら、現在の無効化の流れが逆行し、また強力なカードとして復活することは間違いないと思います。この点だけを理解してくれれば、もっとあからさまに支持できるんだけどなあ(笑)。

わざわざ日本国内の隙を見せるなってことですか。なるほど、社民党程度が騒ぐのは大した事無いかもしれないけど、前原さんは野党第一党の民主党のしかも党首だもんね。

日本国内でも前原さんの意見を持つ人ってどれくらいいるんだろう。A種戦犯がいるからダメだという意見の人はそれほど多くないはず。靖国参拝反対意見はたいがい「中韓がうるさい」という日本人お得意の事勿れ主義によるものだった気がするし。

コメントありがとうございます

>かねごんさん

おっと、かねごんさんへのレスで『靖国参拝』とある所は『靖国批判』でした。間違いを訂正します。

うーん。正直な所、A級戦犯がどうとか言われても、わからないと言う人が多いんじゃないでしょうか。で、何か中韓が文句言ってるなと。

中韓ウゼーと思う人は、参拝を支持し、うるさく言っているから止めとけば?と思う人は反対ってのが実情かと思います。

2ちゃんで民主党の事書いたらアクセス禁止になりました‥

コメントの投稿

非公開コメント

トラックバック

中国脅威論・憲法改正 「前原発言」に波紋

 「中国脅威論」や集団的自衛権の行使容認を含む憲法改正に言及した民主党の前原誠司代表の米国での発言が、党内外に波紋を呼んでいる。党内からは「党の方針に反する」と反発の声が

安倍官房長官に自民党総裁選出馬を促した小泉首相の心中は

「「逃げたらだめ」 首相、安倍氏に総裁選出馬促す (産経新聞 12/12)小泉純一郎首相は12日、クアラルンプールで同行記者団と懇談し、民主党との「大連立」構想について「でき

前原代表!まだケツが青いな

民主党の前原誠司代表が中国入りしてから、微妙にスタンスを変えている。訪米中の発言は極めて歯切れがよく、ちょっとした期待感を抱かせるものだった。ところが、中国ではキレがイマイチなのだ。中国に気を使っているのは解る。しかし、相手を見極めて発言しないと、自らの

元米中国大使が語るー米国の対中政策

米国の対中国政策―ジェームズ・リリー元米駐中国大使に聞く経済は協議推進、軍事は警戒「平和的発展」は明白な矛盾 ブッシュ米政権は国際社会で影響力の拡大を続ける中国とどのように向き合っていこうとしているのか。米国の対中国政策は、日本の外交・安保政策を左右

プロフィール

 

やじざむらい

Author:やじざむらい
10数年放置の当ブログに管理人やじざむらいが限定的(?)復活。

ちと物申したいことがあり、いつまで続くかわかりませんが、

しばしお付き合いをお願いします。

2020年4月記


Twitterあります。フォローしてくれたら嬉しい。

当サイトはリンクフリーです。

コメント、TB歓迎します。

 

 

ブログランキング

banner

FC2カウンター