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横田滋さんの遺志を引き継ぐ

 昨日、突然の訃報に驚いた方も多いと思いますが、北朝鮮に娘のめぐみさんを拉致され、長年に渡って救出活動を続けてこられた横田滋さんが亡くなりました。訃報に接した際、万感押し寄せて頭が真っ白になり、しばらく何の言葉も浮かんできませんでしたが、やはり触れないわけにはいかない。そう思いました。

 1977年、当時13歳だった横田めぐみさんは北朝鮮の工作員に拉致されたわけですが、当時はまだ誰が連れ去ったのか分かっておらず、北朝鮮による拉致の可能性が高いと判明したのは、それから20年の時が経ってからでした。娘が生きている。ただし鎖国状態で日本を敵視している北朝鮮に。喜びと不安、複雑な心情だったことでしょう。

 その後、滋さんは北朝鮮によって拉致された日本人を奪還するため結成された救う会の代表となり、全国各地で講演や集会を開き世論の喚起を願い奔走されました。私も何度か参加させていただきましたが、日に日に高まっていく世論を感じ、ひょっとしたら早い時期に解決に動くのではないかと思っていました。

 世論の高まりを受け当時の小泉総理は北朝鮮を電撃訪問し、故・金正日主席と会談。金正日氏に拉致を認めさせ、拉致された一部の被害者を奪還することに成功しましたが、その中にめぐみさんの姿はありませんでした。今思えば、この時が解決への気運が最高になった瞬間であり、拉致被害者の奪還こそが成果だとするなら、その後は皆様ご存知のとおりです。

 この問題は改めて国家とは何か、深く考えさせられるものです。鎖国した軍事独裁国家が相手とはいえ、世界有数の大国である日本が手も足も出せない。我が子に会いたい、そう願う親たちの声に応えることが出来ない。これで果たして大国と呼べるのか、いや、国家としての体すら成していないのではないか。私はそう思っています。

 小泉訪朝、そして北朝鮮に拉致を認めさせ、被害者を一部奪還できた背景には、小泉総理の腹心であった安倍氏の活躍がありました。当時、最も熱心に拉致被害者奪還に取り組み成果を上げた安倍氏が後に総理となり、この問題意識を共有できていると信じていたからこそ、安倍総理誕生は国民の熱狂的な支持を得ました。

 一度目は短命に終わった安倍政権でしたが、二度目は現在まで続く長期政権であり、支持した誰もが今の情けない現状を打破するため憲法改正に「すぐ」着手すると思っており、今か今かと待っていましたが憲法改正議論は一向に進まず、手も足も出せない状態は当然、放置されたままです。

 拉致された自国民を救出するためなら限定的に武力を行使することも辞さない。私には至極あたりまえの話に思えますが、これに難癖をつけて妨害する政治勢力が未だ国会に跋扈している。これが原因のひとつ。かつての社会党、今は主に立憲や社民に散らばっていますが、白々しくも横田さんの訃報にツイートし拉致事件の解決を願うようなことを言っている議員を何人も見ました。

 またお得意の記憶改変で「拉致事件解決に最初から取り組んでいた」ことにしようという魂胆なのか知りませんが、お前達は北朝鮮による拉致が取り沙汰された時、こんなものは極右反動の妄言で北朝鮮が拉致などするはずがないと言って全否定し、被害者家族や支援する人達を攻撃していたんだ。私は決して忘れないし、絶対に許さない。こんな人達は一日でも早く国会から追い出さないといけません。

 この原因を作っているのは我々国民です。変な議員が国会で跋扈して憲法改正議論が進まないのも、同じ議員達が実力行使に繋がることに悉く反対してめぐみさんを助けられないのも、全てわたしたち国民のせいです。彼らを国会に送り続けているから。彼らは投票の選択肢に値するのか、よくよく考えて頂きたい。政権にお灸だとか、冗談でも彼らに票を与えてはいけない。


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2020年4月記


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