Rec._2020とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > Rec._2020の意味・解説 

Rec. 2020

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/31 02:16 UTC 版)

三角形のRec. 2020(UHDTV色空間と、原色を示すCIE 1931色度図。Rec. 2020は白色点としてD65光源を使用する。

ITU-R勧告BT.2020(より一般的には短縮形のRec. 2020ないしBT.2020として知られている)は、標準ダイナミックレンジビデオ広色域(WCG)を備えた超高精細テレビ(UHDTV)の様々な側面を定義しており、これには画面解像度プログレッシブ・スキャンフレームレートビット深度原色点RGBおよび輝度色差色表現クロマ・サブサンプリングおよび光電変換関数などが含まれている[1]。Rec. 2020の最初のバージョンは、2012年8月23日に国際電気通信連合(ITU)のウェブサイトに掲載され、それ以降、さらに2つの版が公開されている[1][2][3][4][5]。Rec. 2020はRec. 2100でいくつかの点が拡張されている。

技術的詳細

解像度

Rec. 2020では3840 x 2160(4K)および7680 x 4320(8K)の2つの標準画像フォーマットが定義されている[1]。このどちらも16:9の画面アスペクト比および正方画素を採用している[1]

フレームレート

Rec. 2020では以下のフレームレートが指定されている:120p、119.88p、100p、60p、59.94p、50p、30p、29.97p、25p、24p、23.976p[1]プログレッシブ・スキャンのフレームレートのみが許容されている[1]

デジタル表現

Rec. 2020ではサンプルあたり10ビットおよび12ビットのビット深度が定義されている [1]

サンプルあたり10ビットのRec. 2020では黒レベル英語版はコード64と定義され、公称白ピークはコード940と定義されたビデオレベルを用いる[1]。コード0-3および1,020-1,023はタイミング基準として用いられる[1]。コード4から63は黒レベルより下のビデオデータを表し、コード941から1,019は公称白ピーク以上のビデオデータを表している[1]

サンプルあたり12ビットのRec. 2020では黒レベルはコード256と定義され、公称白ピークはコード3760と定義されたビデオレベルを用いる[1]。コード0−15および4,080-4,095はタイミング基準として用いられる[1]。コード16から255は黒レベルより下のビデオデータを表し、コード3,761から4,079は公称白ピーク以上のビデオデータを表している[1]

システム色度

RGB色空間パラメーター[1]
色空間 白色点 原色
xW yW xR yR xG yG xB yB
ITU-R BT.2020 0.3127 0.3290 0.708 0.292 0.17 0.797 0.131 0.046

Rec. 2020(UHDTV/UHD-1/UHD-2)の色空間はRec. 709(HDTV)では表現できない色を再現できる[6][7]。Rec. 2020で使用されるRGBの原色は、原色を示すCIE 1931分光軌跡上の単色光源に一致している[7][8]。Rec. 2020の原色波長は赤が630nm、緑が532nm、青が467nmである[8][9]CIE 1931 色空間のカバー率は、Rec. 2020色空間が75.8%をカバーし、DCI-P3デジタルシネマ色空間が53.6%、Adobe RGBが52.1%でRec. 709が35.9%である[6]

Rec. 2020色空間の開発中に、変換回路を使用せずにディスプレイにRec. 2020色空間を表示できるように想像上の色ではなく、実際の色を使うことが決定された[10]。色空間が大きくなると色と色の差が大きくなるため、色表示の精度をRec. 709同等以上にするために1サンプルあたりの表示ビット数を1ビット増やすことが必要となった[10]

NHKは、以前にデジタルシネマのビット深度を決定するために使用されたバーテンの式を用いて、Rec. 2020色空間のコントラスト感度英語版を測定した[6]。Rec. 2020色空間でのサンプルあたり11ビットは、全ての輝度範囲で輝度の1段階の違いを識別する機能である視覚変調閾値を下回っている[6]。NHKはUHDTVシステムであるスーパーハイビジョンシステムにサンプルあたり12ビットのRGBの使用を計画している[6][11]

伝達特性

Rec. 2020はガンマ補正のために、(12ビットでのみ)より高い精度でパラメーターが与えられていることを除けばRec. 709と同じ非線形伝達関数を定義している[1][12]


基礎的概念色の三属性色名
分野
研究者表色系
関連項目

「Rec. 2020」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

','','','','','','','','','','','','','','','','','',''];function getDictCodeItems(a){return dictCodeList[a]};

すべての辞書の索引
























記号

Weblioのサービス

「Rec._2020」の関連用語











Rec._2020のお隣キーワード
検索ランキング
';function getSideRankTable(){return sideRankTable};

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Rec._2020のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのRec. 2020 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS