御料車
御料車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 02:22 UTC 版)
6号御料車1910年に新橋工場で製造された、初の20m級御料車。製造当時の技術の粋と贅を尽くして採算性度外視で設計製造され、全御料車中で最も華麗な内外装を備える車両として知られる。側面腰板に巨大な一枚板を使用し、中央に広窓を設け、更に台枠側梁を魚腹形とするなど各部に特殊設計が目立つが、二重屋根の明かり取り窓部に並ぶ水雷形通風器や妻面に設けられた窓など、主要部の設計は本系列の特徴を示す。台車は当時量産設計が未了であった明治44年式6輪ボギーの先行モデルに相当するが、釣り合いばね部を膨らませてポケット状とし、より背の高い釣り合いばねの使用を可能とした複雑な形状の鍛造釣り合い梁や、特殊な形状のトランサム、特別な定数を採用する重ね板ばねによる枕ばねなど、乗り心地を可能な限り良好なものとするために工作の容易さを完全に度外視して設計された、他例のない特製品を装着する。 6号御料車の詳細については皇室用客車#6号御料車を参照のこと。 7号御料車1914年に9号御料車と共に新橋工場で製造された、20m級御料車。基本構造は本系列量産車に準じ、台車も量産品と同等の明治44年式6輪ボギー(大正3年型)を装着する。 7号御料車の詳細については皇室用客車#7号御料車を参照のこと。 8号御料車基本形客車ベースの御料車としては最後に設計製造された車両。新橋工場の後身である大井工場で、1916年に製造された。台車は7・9号と同様、量産品と同等の明治44年式6輪ボギー(大正3年型)を装着する。 8号御料車の詳細については皇室用客車#8号御料車を参照のこと。 9号御料車1914年に7号御料車と共に新橋工場で製造された、20m級御料車。食堂車として供食設備を備えるが、同時期製造の一般向け食堂車とは車内配置が全く異なる。基本構造は本系列量産車に準じ、台車も量産品と同等の明治44年式6輪ボギー(大正3年型)を装着する。 9号御料車の詳細については皇室用客車#9号御料車を参照のこと。
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