神様のメモ帳4 [★★★]
約一年ぶりの新刊。ニート探偵が帰ってきました。まず表紙がかわいい。
実際もう3巻で終わりなのかと思ってたので、5月に続刊とドラマCDが出ると聞いたときはびっくりしましたね。けれど嬉しい続刊です。
若干お話とか忘れてたりはしたけど、読んでいるうちに思い出した。カピバラさんをもふるアリスを想像するだけでお腹いっぱいです。つーか、今回やたらアリスがかわいい。
あと、やっぱ私はこのシリーズが好きだ。
神様のメモ帳〈4〉 (電撃文庫)
あの男が戻ってきた──四代目率いる不良少年チーム・平坂組の、もう一人の創設者、平坂。
折しも四代目は音楽イベントの運営に乗り出し、ナルミもその手伝いに駆り出される。しかし平坂の指示で動く不良たちが妨害工作をしかけ、平坂組との全面対決に突入する。四代目は平坂との間に何があったのかも語らず、周囲の協力を突っぱね、かつての友とひとりで戦おうとする。
「四代目は間違っている。ぼくは今、探偵の禁を犯す」──ニート探偵アリスがえぐり出す、五年前の悲劇の真実とは?
平坂組を創った“義兄弟”との再会と、交わす盃の確かな意味は――。
杉井作品の主人公で一番のネガティブシンキングはやっぱりこのナルミだなー、と思う。
今回は平坂組を創立した四代目と、彼の相棒であった錬次のお話。
かつては肩を並べ、背中を預け、盃を交わす以上まで親しく、平坂組をここまでにのし上げた二人ですが、とある事件のおかげで決別し今ここで相対するわけです。
ナルミは偶然に錬次と出会い、彼の気のよさに最初は戸惑うもだんだん心を許してしまうようになったから、平坂組を潰そうと画策する相手がまさか錬次だとは思いもしなかったし、信じたくもなかったんでしょう。
四代目はアリスや他の皆に頼らずに、一人でかつての友と決着をつける気でいるのが男のケジメだと思っているんですよね。まああの壮絶な事件の真実を周りに隠したいのは分かります。
けれど、四代目がナルミに、自分に何かあったときは組の連中を頼む、とか言ったときにはすごい熱いものを感じた。やはり盃を交わした間柄ですし、言葉にはしないけど四代目がどれだけナルミに信頼を置いているかがちょっと窺えた部分でした。
ナルミを通じて、自分がどれほどまでに無知・無力なんだと思い知らされるシーンが多々。ただの高校生がラーメン屋の路地裏でニートどもとたむろし、盃を交わしたからってなんでも知っている気になってからまわりする彼が思い詰めるシーンも多々。でも、これが実際の高校生らしさですよ。そもそもたかが一介の高校生(もう忘れられてそうな設定ですが)が、暴力団とか極道とかニートどもの巣窟に入り浸ることってありませんからね。まあナルミは立派なニート候補生であり、ヒロさんやテツさんや少佐とボケと突っ込みを入り乱れているシーンがもう様になってきています。でも、四代目と組めば割となんでもこなせそうなイメージが浮かぶから不思議。
あ、そういえば、カタン出てきたね。あれはプレイしたことあるボドゲなので、ちょっと嬉しかった。けどマジもんの現金で交渉するカタンとかあんまりやりたくねえなぁ。
それからアリスに慰めてもらいながらも、四代目を依頼させるヒントを得たナルミは善嬉さんとの会話をきっかけに四代目へ涙ぐみながら叫ぶ。かつては笑いあい、肩を並べた友となぜ争うのか。錬次にまだ未練があるということを伝え、そして四代目の本当の考えはどうなのかと。
それではなまるにやってきて、アリスへ依頼する四代目を温かく迎えるニートどもがすごい泣けた。ヒロさんもテツさんも少佐も、依頼されてないからとか言って非協力的な態度だったけど、全然準備万端じゃねーかこのやろう! これにはさすがに目頭が熱くなりましたね。
あと四代目がボコられて、ナルミが組をまとめようと一念発起したところ。つーか四代目はナルミのことを口ではああも言いながら、バックアップを任せるまでに信頼してるところが見えたとき、なんかすげえ感動した。だからあれは普段のナルミからは想像もできぬ行動だった。けどカッコいいな、おい。
でもってラストがまた、こう涙を誘うようなエンドで。
明かされた真実にはびっくらこきましたが、四代目と錬次が拳を交わし、和解とも取れぬ別れ方をして、それでも最後に四代目が錬次に託したものが泣ける。もう四代目カッコよすぎだ。
あとアリスね。もうなんか、ナルミに対してこんなに丸くなっちゃって。このかわいさはホント。
ひたすら四代目無双の4巻でした。読んだ人は分かると思うけど、四代目の侠気にはまいりましたよまったく。
今後も続くかどうかはわかりませんが、出てほしいなー。超オススメ!
↓ドラマCDも出たよ! 私は買ってないけど……、でも聴きたいな。
『神様のメモ帳』ドラマCD (2009/07/08) イメージ・アルバム寿美菜子 商品詳細を見る |
←『神様のメモ帳3』の感想へ
相変わらずのニートメンバーが私を迎え入れてくれましたよ。
今回はナルミズタボロですね。
結構殴られたり蹴られたり、ヒヤッとしましたね・・・・。
テツ先輩!!
出るの遅いよ~。
少し不安になってしまいました。
メオとかも出てくれて、私的には結構満足してます♪
ナルミはいつもズタボロです……。そういえばメオも出ていましたねー。あれは確かに嬉しい再会だったかもしれません。
ですよねー。ナルミっていつもズタボロですよね・・・。
そーいえば、四巻に出てきたあのバンドって、「フェケテリコ」ですか??
そこは「さよならピアノソナタ」と繋がってたりするんですかね?
あと、勝手にオススメします♪
SHIーNOっていう富士見ミステリー文庫の本に私は今はまっております☆
ぜひぜひ読んで感想を・・・・!
とか、私の願望なんですけど・・。
どうでしょう?
実はその線は結構有力です。私もフェケテリコなんじゃないかと淡い期待を抱いております。
SHI-NOは興味はあるんですがいまだ手を出せずという感じです。読みたい本はまだたくさんあるので……。
まあ私も三巻までしか読んでないんですけど。