レンタルマギカ 滅びし竜と魔法使い [★]
第2部完。
大きな選択を迫られる<アストラル>の面々と、怒涛の展開が燃えましたね。
次回から第3部に移り、そろそろ佳境に入ってくることでしょうか。うーん、気になる。
レンタルマギカ 滅びし竜と魔法使い (角川スニーカー文庫)
協会から禁忌の対象とされたあげく、フィンによって〈螺旋なる蛇〉の元に連れさらわれたいつき。穂波、アディリシアはそれぞれの立場でいつきの行方を探すが――!? 果たして〈螺旋なる蛇〉の目的とは!
<アストラル>に迫られた大きな選択――。
協会から禁忌指定され、追われる身となったいつき。
そのいつきを捕らえ、連れ去った<螺旋なる蛇>。
そして、いつきを追うように協会から命じられた二人の魔女。
行き違い、すれ違い、組織という団体から乖離し始める<アストラル>に最大の試練が、ここに突きつけられる。
今回読んで、やっぱアディは強い子なんだなぁと実感。
<ゲーティア>の頭たる彼女は立場上、いつきを捕らえることに反発できないんですよね。アディのことだからなにか理屈こねて反論すると思ったら、受け入れちゃったよ。これには最初戸惑いましたが、読み進めるうちにそんな意図があったとは……。正直舐めてました。
魔神を統べる魔法使いとしての高みを追い続け、自らの誇りを貶めることもしない。その上一人の女として、矜持と覚悟をも捨てなかった彼女の意志の強さがとても印象的。すごく凛々しかった。これこそ、やっぱりアディの本来の姿だよなぁ。
<螺旋なる蛇>の面々もなかなか個性的になって、割と目的とかも露になってきました。
こいつらどことなく<アストラル>と雰囲気が似てるんですよね。今まで相対してきたのに、今回ばかりはなぜか重ねてしまったよ。いや、ちゃんと戦ってますよ。
黒羽の影崎ブレイカーの精度も上がってきたような感じですが、影崎のこともだんだん分かってきた感じですね。幽霊たる由縁、黒羽は常人では感知できない何かを影崎から感じ取っているのかもしれません。というか最近このカップリング多いよなー。会話はほぼ黒羽の一点張りだけど、好きですわ。影崎もこの幽霊少女相手だと、なんかどんどん身からサビが。
そしていつきを助けるために、<アストラル>から袂を分かつ穂波と猫屋敷。
……ってこの戦力的にも経営的にもこの二人が抜けて大丈夫なのか!? と無駄な心配をしてみます。経営面はまだオルトがいるからいいですが、ルーンにせよ禊にせよ戦力面は防御や補助的な意味合いの魔術に偏ってきたなー。だとすると隻蓮がそろそろ帰ってくるのかしら。
まああの二人がただで転ぶとは思えませんし、いつかまた戻ってきてくれることを祈りつつ、第3部へ進みましょう。楽しみ。
どんどん盛り上がってきてます。面白いです。
第3部でそろそろ終局を見せると思いますが、さて今後の展開が大変気になりますね。オススメ。
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