神様のメモ帳2 [★★]
やっぱり何か魅せてくれるなぁ、この物語は。
1巻すごく良かったけど、2巻もすごかった。このニートどもかっこよすぎる。
ということで感想。
神様のメモ帳 2 (2) (電撃文庫 す 9-5) (2007/06) 杉井 光 商品詳細を見る |
春休みのある日、NEET探偵事務所に駆け込んできた依頼主は、テンションの高い女の子だった。
失踪した彼女の父親が残したバッグに入っていたのは、二億円もの大金。
彼女の依頼は、「お父さんを、助けて」
ひきこもりパジャマ少女の《ニート探偵》ことアリスとその助手である僕は、ニート探偵団のテツ先輩、少佐、ヒロさんの力も借りて調査を始める。街の不良を束ねる四代目まで巻き込んで、やがて事件は思わぬ方向へと転がり始めるが――。
情けなくておかしくて、だけどほんの少し勇気がでる、青春ニートティーン・ストーリー第2弾。
二億の意味、親子の関係、失踪した依頼主の父を探すべく、ニートたちは動き出す!
爽快感溢れるすっきりした終わりではありません。
しかし、何と言いますか、この胸に残る不思議な感じ。嫌ではないんですよね。
はてさて晴れて(?)NEET探偵事務所の助手になったナルミ、そんなときに二億円の現金を抱えた少女、メオが「父を探してほしい」と依頼してきてどうなっちゃう? というお話です。
助手なのに自分には何もできないと悔やむナルミの姿がなんともいたたまれない。
人脈の広いテツ先輩、機器の扱いに長ける少佐、女の子相手なら何だって聞きだせるヒロさん、そんな彼らに気後れするナルミ。まあたかが高校生なんだから仕方ないと思うんですが、やっぱり助手なんだから何かできることをしたいですよね。
全体的にはシリアスなお話なんですけど、ナルミの心中のツッコミとかでところどころにコミカルパートがあってクスリ。メオがアリスをお風呂に引きずっていくところとかね。
で、今回の見所。四代目、かっこよすぎ。ビジュアル化されてなおさら。
ナルミもいよいよ「兄弟」としての杯を交わすところ、四代目も少なくともナルミのことを認めているということでしょうか。
覚悟についての語り、すごいカッコよかったです。
総評、安定した面白さです。
しかし今回アリスの出番が少なかった気がします。気のせいですかそうですか。
この物語読んでるとドクターペッパー飲みたくなるんだけど、アレあんまりおいしくない……。
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