

ベン・トー7.5 箸休め~Wolves,be ambitious!~ [★★★]
![]() | ベン・トー 7.5 箸休め ~Wolves, be ambitious!~ (ベン・トーシリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫) アサウラ 柴乃 櫂人 集英社 2011-07-22 売り上げランキング : 427 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋たちHP(ハーフプライサー)同好会は、槍水の妹・茉莉花のおねだりに端を発した一泊二日の旅行に行くことに! 季節外れの観光地に向かう一同だったが、途中で予期せぬアクシデントに遭ってしまう。そこへかつて出会ったあいつが現れ…!?
その他に、佐藤たちの旅行のウラで静かに起きた著莪とその友人たちの日常編や、ウェブ掲載された短編、雑誌連載で大反響をよんだ「間食版」も書き下ろし分を加えて収録! もはや短編集ではないボリューム感満点でお届けする、メガ盛りの箸休め、庶民派シリアスギャグアクション、狼が大志を抱く7.5巻!!
またしても短編集なのですが、これが短編集とは思えないほどのボリュームですごく読み応えがありました。
もともとこのシリーズはページいっぱいに文字がぎゅうぎゅうに、それこそ日の丸弁当の米粒みたいに詰め込まれていますが、不思議とスラスラと読めてしまうんですよねー。普段だったら「うわあ」って思うのに、このシリーズだと逆にそれが安心するというか、安定の文字数! みたいな。
そして短編集であるがゆえに軽い話が多く、つまりこの作品の真髄であるコミカルパートがいつもより増量されています。いやー今回も笑わされた。佐藤がちょっと役得すぎてイラ壁するレベルだけど!
>3.5倍
茉莉花、恐ろしい子……! そしてこんな幼い子に気遣われる佐藤ェ……。
「冗談でもそういうことはやめてください。気色悪いです。……怒りますよ?」※もう怒ってます。
なにげに白梅様の出番が多かったのもここだった。いやーいつ見ても清々しいほどのSだなあ……ははは。いいじゃないか、白梅パパにならって白梅様ルートにいってしまえばいいじゃないか!
あと再登場となる企業戦士レッドが無駄にカッコよかったんだけど、オチがどうしようもないw
>モモとカズラと
これは仕方ない。佐藤視点からだと蔓先輩がイッちゃってる人にしか見えないw
なにげにこの三人組がセットでいるときって貴重だから、こういう小エピソードは嬉しかったかも。オチはやっぱりしょうもないけどね!
>天使の贈り物
不幸の化――ではなくてみんなの天使あせびちゃん回。
あせびちゃんはなんか短編だとすごい出番あるよね……ってことは結構人気があるはず。にしてもこの扱いはどうなんだろうかw いやそういうキャラだからいいんだけど。本当に5日死人が出るレベルに達してるぞw
>男子寮と従姉とバレンタインデー
なんというバレンタインあるあるw でもなんだかんだで私はもらわない年は今のところないんだけど。
しかしこれが悲しき男の性。いつも以上に気合が入っている佐藤たちのバレンタインエピソードはおもしろかった。こういう空回りがあってこその青春だよね。あとで笑い飛ばせればそれもいい思い出ではないか。
>ある日の著莪あやめ
なんだよもう早く付き合えよこいつら……。ってくらい「なんだかなあもう!」と騒ぐほど甘い話ではありませんか。そういえばこのシリーズで恋愛方面を書かれるのは割と珍しい気がする。ううんやはり私は著莪が一番好きなのかもしれない……。いいよね、こういう関係。すごく憧れてしまう。
あと「3.5倍」とリンクしているので、またそこでもニヤニヤしてしまいました。ごちそうさまです。
というわけで短編集ながらいつも通りのノリで大変おもしろかったです。次回も期待。アニメ放映中には出るのかな?
←『ベン・トー7 真・和風ロールキャベツ弁当280円』の感想へ
コメントの投稿