お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ [★]
お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ (MF文庫J) 鈴木大輔 閏月戈 メディアファクトリー 2010-12-21 売り上げランキング : 118 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
この小説は『とある事情で離れ離れになっていた兄妹が、再び一つ屋根の下で平穏な日々を送るようになった様子を、ごく淡々と綴っていく物語』だ。たぶんそんなに面白くはならない。なぜなら兄妹の日常なんて所詮は平凡な――「さあお兄ちゃん、お布団の用意はとっくにできています。さっそく記念すべき初夜を過ごすとしましょう!」「秋子。お前はちょっと黙ってなさい」……失礼、もう一度紹介し直そう。これは主人公である僕が、超ブラコンの妹を初めとする色んな女性たちと――「あ。ひょっとしてお布団じゃなくて、お外でする方が良かったですか?」「いーから黙ってなさい」……えーとすいません、要するにラブコメです! 詳しくはページをめくってみて!
何回見てもすごいタイトルだなあ……。キャッチーすぎていっそ清々しい。
しかし本編は妹モノと見せかけてハーレムものであります。それどころか、妹の兄へのラブラブ好意は周りのヒロインからは「いや、おまえ妹じゃん? 家族じゃん?」と淘汰される始末。お兄ちゃんを物にするには分が悪すぎる妹。前途多難すぎるこの先、彼女の好意はどうなるのか。愛さえあれば関係ない、されどその道は厳しく険しい。
と思ったら最後の最後でとんだどんでん返しだよ。まさか妹じゃなくて○○だったなんてな。
まあざっくり言うと中身はキャラ萌えに特化した日常ラブコメって感じですね。
しかしただのラブコメではないのがさすが「ご愁傷さま二ノ宮くん」の作者であるところ。その実力が顕著に現れていると思います。まだまだ生かすべき伏線などが転がっていますし、キャラの掛け合いにおいても小慣れている感があって安心して読めるのはかなり大きいです。
ちなみに私はヒロインズではアナスタシアさんが好きですね。こういうマジメに見えて痴女っぽいキャラ大好きです。
売れてるようですし、恐らく人気も出ると思うので次も出るでしょう。楽しみに待ちたいと思います。
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