Re:3 バカは世界を救えるか? [★★]
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その日光一が登校すると、薫の外見が成長していた。一樹はモテモテだし、広美は甘んぼうだ。シェードに戻るが、本部はそこにはなく、アルルもいなかった――。どうやら人々の「夢」が世界を歪めているらしく!?
幸福夢幻(ドリーマーズハイ)に巻き込まれる我らが光一のお話。
数多くの能力者を辛く重い現実から甘く都合よい夢へ誘う強力なネメシス・幸福夢幻。その中では幼馴染みたちはタラシになっていたり、サムライになっていたり、精神年齢が幼いまんまだったり……兎乃は黒髪で透き通っているしロリ宮にいたっては色々デカい。その上アルルはいなかったことにされる始末。そんな世界に突如迷い込んでしまった光一。このままでは自分の厨二病末期な痛いキャラが周りに押され存在感が霞んでしまう――ではなくて色々おかしい世界に疑問を持つ。見事に手詰まりとなり、幸福夢幻に捕らわれていく光一を導いたのは意外にも前回の敵であった能力泥棒こと秋雨心路だった。
はい、おいしいですねー。この展開色々おいしいですよ!
もうね、「一時的な協力関係」ってすごい惹かれますよね! かつては敵だったやつと背中合わせで戦うとか至高よね! 熱いよね!
いやもうバトルシーンは本当に今回良かったです。戦いにおける能力合戦も毎度よく考えているなーとは思うのですが、今回もやってくれました。意外な糸口です。
そしてなんといっても今回はちゃんとアルルがヒロインしてくれたことです。
やっぱりね、ロリ宮は噛ませだったんです。正ヒロインは彼女に決定です。だってもうかわいいんだもん。でもあどけなさを残しつつも、こんな精神年齢で自己犠牲精神たっぷりなアルルは見ていて苦しくなります。たとえ持ち前の明るさで気丈に振舞っていても。それが彼女の決意に他ならないのですが、そんな結末は悲しすぎる。
(バカになれ。じゃないと彼女は守れない)でもってここから「両方救うからだ」の流れが本当に光一がカッコよくてしょうがなかった。なにこの子、主人公すぎ。
そんな光一に励まされて、天真爛漫に微笑むアルルはかわいいなあ。ヒロインだなあ。
それからまたしても光一とその上司であるシェードの能登原がアルルのことでぶつかるのですが、必ずしも能登原が悪というわけではないことを仄めかしてきましたね。まだ決定的ではないものの、能登原も実はアルルに思うところがあるようです。あえて冷血になることを演じてきたんだろうか。
とにかくもう光一もアルルも心路も見所がたくさんあって読み応えがあった1冊でした。次回も超楽しみ。
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Re(アールイー):3 バカは世界を救えるか? (富士見ファンタジア文庫) 作者: 柳実 冬貴,一葉モカ 出版社/メーカー: 富士見書房 発売日: 2010/12/18 メディア: 文庫 クリック: 2回 この商品を含むブログ (7件) を見る 「中二病サイコーと思うくらい格好いい! 普段ヘタ
2011-01-06 21:16 :
愛があるから辛口批評!
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