撃路崎真咲の密室プレイ [★]
撃路崎真咲(うつろさきまさき)の密室プレイ (電撃文庫) 相生生音 松竜 アスキー・メディアワークス 2010-11-10 売り上げランキング : 3217 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
目を覚ますと、世界は真っ暗闇だった。
唯一わかったのは、自分が拘束されている、ということだけ。やっと慣れてきた目をこらすと、眼前にはなぜか腕組み仁王立ち少女。
撃路崎真咲、と名乗る彼女は、何かしら企んでいるようで、かいつまんで言うなら、密室での濃密プレイをご所望だった。
「ぷ、ぷれいってなんですか!? そんなんじゃありません!」
「いやだって俺縛られてるしあんたスカート脱いで下半身丸出しだし」
「そ、それは間違ってないですけど。間違ってないですけど!!」
「だろ? っておい馬鹿、ちょ、あぶな……!!」
俺は、ここからいつ出られるんだろうな。
特にタイトルに出てるほど密室プレイという字面に意味はない仕上がりになってる。
まあ作者があとがきで公認しているとおり内容がない、もっというと薄味(本人がぶっちゃけていいんだろうか)。なんだけれど、キャラのかわいさや魅力はそれ以上に出ていると思いました。面倒くさい性格の真咲さんがかわいい。とにかくかわいい。お嬢様でドジでうっかり屋で少しだけ流されやすい真咲さんめっちゃかわいい。
完璧超人を軽く超越する主人公の姉を、主人公と真咲さんが一丸となって一度見返してやろうと始まった二人の共闘生活。あの手この手を尽くすのですが「完璧超人」は伊達などではなく、意識せずとも結果的に二人をいとも容易く蹴散らしているという始末。勝てると思うことはおこがましい相手へ挑み続けることになにかしらの意味は見いだせるのか。しかしそれでも止まらないのが撃路崎真咲の挑戦である。そんな彼女の潔さと、それにいつの間にか深く共感し、感化されている主人公の関係がよかった。
まあその実態は会話文がすごくだらだら続くだけなんだけどね!
あと表紙がかなりもったいないと思いました。
こんな味気ない背景真っ白な表紙でも、エロかわいい松竜さんの絵が中にはたくさん詰まっているというのに。
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