

レンタルマギカ 白の魔法使い [★★]
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魔術決闘(フェーデ)の末〈銀の騎士団〉と友好関係を結ぶことができた〈アストラル〉。いつきたちはロンドンの地で次なる行動に出る。〈協会〉の副代表ダリウス・レヴィから、対策結社の権限を得ること。そして、かつて自分の右目で育まれていたあの「紅い種」を元に戻す儀式を行なうことだった。しかし〈螺旋なる蛇(オピオン)〉の〈王冠(ケテル)〉の座(セフィラー)を名乗る少女が現れ、〈協会〉と激突寸前に!!様々な思惑が重なり合うこの事態にいつきは一石を投じる!!
ちょっと待て! これは本当にあのいつきなのか!?
ってほどにいつきの策士っぷりがすさまじい。前回も成長したなあとは思ったけど、まさかここまでくるとは予想だにもしていなかったぞ。さらには<銀の騎士団>とのフェーデすら布石に過ぎないとか先ゆく展開にまったく予想がつかなくなってきたぞ。そもそも、いつきのやり方は他の社員を通していないことが多々あるけれど、<アストラル>のメンバーもちゃんとそのいつきの成長っぷりに合わせて適応しているんだなあ。っていうか最初は敵対していたはずのユーダイクスまで認めれば、それもそうなのか。
さていつきは<アストラル>を率いて、<銀の騎士団>との決闘を経て協会のナンバー2ことダリウス・レヴィに<螺旋なる蛇>についての核心をつく。重ねて言うが、いつきが毅然として目上の相手に交渉を持ちかけるなんて1巻を読んだときはだれが思っただろうか。ヘタレでビビリ、なし崩し的に社長になったはずのあのいつきが、ですよ。
そして終盤は<螺旋なる蛇>のメンツもほぼ一堂に会するという異常事態に。協会との正面衝突寸前で今回は終わったけれど、いつきの見据える先はどうやらまだ先があるらしい。なんなんだ。彼の急成長はいったいなんなんだ!
物語のスケールも大きくなり、そろそろ佳境が見えてきそうなこのシリーズですが、盛り上がりはまだまだ止まりません。展開も読めないし、やっぱりレンタルマギカはおもしろい。本当にそう思う。
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