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2009
12.16

伊福部とストコフスキ

Category: ひとりごと
何年かに一度来る伊福部昭マイブームが来た。
検索してみると「未発表映画音楽全集」なるものが出てたので
その中からぽつぽつ選んで買ってみた。

まずは「岩波映画編」と「大映編」
伊福部映画音楽といえば特撮、時代劇、記録映画。
このうち記録映画は格別なおもしろさがある。
「岩波映画編」は「佐久間ダム第1部~第3部」「天龍川」などダム関連。
「佐久間ダム」には同年の「ゴジラ」の旋律(東京蹂躙のシーン)が堂々と出てきてびっくりする。
巨大掘削機ジャンボーが地面に突入して行く様子にあてられている。
誰にも止められない「ゴジラ」と地中へ突き進む巨大掘削機…、確かにイメージは似てる(笑)
第2部のジャンボー出動の音楽カッコよすぎだろ。

物語ありきの映像作品につける場合と、実際の出来事から物語を想起させるようにつけるのとでは思想が異なるんだそうで、これは音楽ラインを考えてる時の思考と同じ。逆説的に同じというべきか。

「大映編」は時代劇。
「座頭市」シリーズ、「眠狂四郎」シリーズなど。
「座頭市」といえば三船敏郎がゲスト出演した「座頭市対用心棒」しか覚えてない(笑)
時代劇にアコースティックギターを使うってのが流石。


伊福部さんのエッセイ的なものも面白いので紹介しよう。
(リンク貼って大丈夫かな…)
絵描きにも大いに関係あるとおもう。もちろん音楽家にも。
『声無哀楽論』随想
ロマン主義の否定
*伊福部昭 公式ホームページより

少々難しいけども読み進めばわかるようになってる。

>何を表現するかではなく、いかに表現するか
これはヒッチコックも繰り返し言っていた言葉だ。
なぜだろう?
おぼろげながら同感で、自分もそのように作っている訳ですがまだしっかりと理解できてません。

ひとつ言えるのは
物語や主題(テーマ)は口実であって目的ではない。
ということかな。



脱線しますが
一本目の途中、東郷平八郎の葬儀の際アメリカから届いた音楽が「かっぽれ」だったってとこで
ストコフスキの名前が出てきて驚いた。
かっぽれを選曲したのはストコフスキなんだろうか。粋なことするね。
そういえば来日公演で米国国歌と君が代を演奏したんだけど、君が代は2回繰返す中間部に「しょうたい」という謎の音楽を付加してた。
これが何なのかわからないけども、東洋的コミカルな音楽で両端の君が代とおもしろいコントラストになっていた。
この時も彼なりの日本に対する敬意の表現だったのだろう。

イイ話を読んでしまった。

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コメント
私は伊福部音楽には直球では入りませんでした。
ヒカシューの井上誠さんがシンセでアレンジしたゴジラ音楽(「ゴジラ伝説」)を聞きはまったタイプです。
井上さんのアレンジの「怪獣大戦争マーチ」(SE入り)は衝撃でした。
なんかこれを聞くと元気がでます。(笑)
あと「怪獣総進撃マーチ」は終盤のエレキがいい味を出しています。(好みはありますが) 
ちなみに特撮以外だと「わんぱく王子の大蛇退治」の曲が好きです。
特に最後の大蛇退治のシーンは大塚さんの作画と一匹一匹倒す演出がイイ感じに音楽と調和されています。

http://www.youtube.com/watch?v=A3Z4cVaMKkU&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=Y3oh4k2B3sY&feature=related

PS

先日の「全国高校駅伝・女子」は豊川高校が優勝でV2.おめでと~!
みかんdot 2009.12.21 13:39 | 編集
連続でスミマセン。
探していたらこんなのがありました。
【ゴジラ伝説2009復活ライブ 】

http://www.youtube.com/watch?v=6aVIXT2YW1c&feature=related

知らなかった~行きたかった~
ライブなのでアレンジがスゴイ。(特にドラム)

昔のアルバムの「マハラモスラ」はボーカルで戸川純さんが参加していましたね。
みかんdot 2009.12.21 15:12 | 編集
*みかんさん
こんにちわ。
伊福部は子供の頃テレビで観た「チャンピオン祭り」の宣伝(「サンダ対ガイラ」のマーチ)でそれとなく耳に残ってたり、放送版の「地球最大の決戦」などの音をカセットテープに録って聴いていて好きになりました。
映画館で観たり、レコードを買うようになったのは学生時代ですがその時の先輩が伊福部大好きな人だったり、アニメ業界に入って特撮ファンの毛利さんに出会ったりしてどんどん深みに…という流れです(笑)
「ゴジラ伝説」も毛利さんに聴かせてもらいました。

復活ライブがあったのは知りませんでしたが、その動画はたまたま先日検索してて見つけました。
(元はエレキドラムの開発者さんのサイト。)
ドラムのリズムがマッチしてておもしろいですね。
ヒラマツdot 2009.12.22 15:55 | 編集
>アニメ業界に入って特撮ファンの毛利さんに出会ったりしてどんどん深みに…という流れです(笑)

毛利和昭さんの事ですよね。ということは「味っ子」の頃ですかね。

ついでといってはなんですが今月の「アインザッツ」の浜辺に置かれた楽譜台の絵よかったです。
特に砂浜に残された足跡がイイ感じでした。
今後、ヤマカンさんとの音楽対談なんて特集はないのでしょうか?
個人的に希望です。アニメディアの編集者さんお願い!
みかんdot 2009.12.22 16:52 | 編集
*みかんさん
時期はもっと後ですね。
スタジオかぁたんの頃で「ドラゴンスレイヤー」とか「ドリームハンター麗夢」あたりかな?

>譜面台の絵
ありがとうございます。

キャラを描かないのはちょっと冒険でしたが小説を繰り返し読んでいて浮かんだのがあの絵でした。

音楽談義、面白そうですが知識・経験とも山本さんには適わないだろうなぁ。

次号ではそういう意味でサプライズがありますので、お楽しみに!
ヒラマツdot 2009.12.23 15:19 | 編集
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