マクロスフロンティア第5話「スター・デイト」感想
マクロスはどうしても長文になってしまう。
今回はシェリルとのデートで、初めて戦闘なしの回。すごく大まかな流れは漫画版と同じだけど、細部は全然違った。端々に過去シリーズを織り込みつつも、独自の展開をしています。
キャラ絵がいい。動きもいい
第1話~第5話のランカ作画比較。
第5話が一番好みだし、よく動いています。
第5話が妙にギャルゲっぽい絵だと思ったら、原画に竹井正樹さんが。マクロスFは下まぶたを描きこむなど今の主流とはちょっと違う絵柄だけど、考えたら竹井さんの系統に近いですね。
壮大な世界観に、未来都市の描写
マクロスフロンティア。本島となるアイランドワンを中心に、居住艦、農業リゾート艦、工業艦などからなる、第5世代型巨大移民船団。
バイオプラントを採用し、大気や水、全ての物質がこの船内で循環し、有機物のその一片までもが無駄なく利用され、最小限の補給で長距離の航行を成しうる閉鎖系として設計されている。それはいわば、小さな地球であった。
デートを通して世界観や船団内が描かれますが、これがけた違いにすごい。サンフランシスコ風の町並み、数々の未来的技術、超巨大都市型宇宙船の全景、ゼントラーディモール“フォルモ”などなど、すごく丁寧に描かれています。ARIAと似て「この世界に住んでみたい」と思わせる力がある。
これが深夜アニメとか、本当にもったいない。
フォルモ
フォルモのアイデアは秀逸。初代だと巨人は和解後もいまいち溶け込んでいない感じだったし、7では皆マイクローン化していたし。
ゼントラーディモール“フォルモ”。
よく見ると、マイクローンの通路は商品陳列棚になっていて、ゼントラーディの通路とは完全に別です。踏み潰す事がないよう工夫されているわけですね。
しかしこれ、「巨人は人類の5倍ぐらい」って設定だったと思うけど、明らかにそれより大きいよな…。
気になる関係
アルト×シェリル×ランカ以外にも、オズマ×キャシー×レオン、ルカ×ナナセ×ミハエル、ミハエル×クランなど、気になる関係がたくさん。
ミハエルとクランは腐れ縁っぽい。いや、それはいいから、とりあえずこの2人がくっつくのはやめてほしい。ミハエルがクランに手を出したら怒るよ?
ちなみに今回、ランカ視点で見るとアルトは結構ひどい事してます。
- ランカはアルトに「相談に乗って。連絡待ってるから」とボイスメッセージを送った。
- アルトはランカに電話したけどつながらず、結局連絡しなかった。
- ランカは、夕方にアルトとシェリルが一緒にいて(見るからにデート)別れ際にキスするのを見てしまう。
憧れのシェリルと、最近気になりつつあるアルトが仲良くしているのは、ランカにとってすごく複雑だった事かと。…
アルト「君には、歌があるじゃないか」
ランカ「さよなら…大好きでした」
になっちゃうの?
ただ、シェリルは何でアルトをそこまで気に入ったんだろう?
シェリルみたいな出来る女にとって、「自分を特別扱いせず女に気の効いた台詞の一つも言えない、ちょっとダメ男っぽい美形」は案外好みだとか?
人はなぜ…
アルト「何で人は、歌ったり、飛ぼうとしたり、果ては宇宙にまで出てこようとしてるのかってね」
クラン「馬鹿かお前、そんなもの」
シェリル「そうせずにはいられなかったからに決まってるじゃない」
クラン「その通りだ」
歌いたい病、空を飛びたい病、開拓精神は、マクロスFでも健在。細かい理由はいらんのですよ。
バジュラの正体が徐々に明らかに
- バジュラ(ヴァジュラ)は、19年前の2040年に初めて存在が確認された、異星生命体。
- 外殻はバルキリーと同種のエネルギー転換装甲。
- 単体でフォールド可能。
- ミサイル様の物体を個体内で漸次生産し続ける。
- 脳がほとんど存在しない。
- つまり、思考する必要がないほど下等な生物か、あるいは操られている。生物兵器と考えるのが妥当。
もう、鳥の人の親戚っぽさが漂いまくってるけど、まだまだわからない事だらけです。
少し微妙に感じた
ほめまくってるけど、実はテレビで見た時には少し微妙に感じました。今までは(自分的に)神回続きだったし、ARIAやキミキスやD.C.IIを楽しんでたわけで、ゆるい話・恋愛話はむしろ好みなのに。
で、ブログとかでいろんなアニメの評価を見て、何となくわかった気がします。どうも自分は、マクロスFに対して「毎回すごい戦闘シーンが入る」のを無意識で期待していたっぽい。
ちょっと気になるご都合主義
アニメはご都合主義が当たり前だけど、今回はちょっと目立った感じ。
- アルトとシェリルがなぜか一緒にロッカーに入る。
- 隠れている時に偶然電話が鳴る。
- ランカに電話しても、携帯電話が通じない。
- ランカとミハエルが列車に乗るのを、アルトが中継ステーション展望台のモニターで偶然発見。
- ランカとアルトが最終的にフォルモに行き着いた。
- アルトが投げた紙飛行機を、ランカが偶然発見。
本編前半
ランカは、ミス・マクロスコンテスト出場がばれて、聖マリア学園を停学になる。
ランカの動きいいなぁ。
投げてる物の中に、ミンメイ人形が混じってます。包丁は危ない…。
ロッカーを漁るシェリルとアルト。
それっぽく見えるシーンかと思ったらモロにお約束だった…。
プチ家出したランカを探そうとナナセが提案するが、ミハエルはパスする。
ちょうちょを追いかけるシェリルが可愛い。いきなり電話を切ったり探りを入れたり、シェリルもなかなかやるな。
アルトはシェリルを観光案内する。
デートしながらマクロスフロンティアめぐり&インプラントについての解説。
第1話で光りながら空を移動するものがあったけど、交通システム(列車)だったんですね。アルトがぶつかりそうになったのは中継ステーション&展望台で。
本編後半
巨人区画にシェリルを連れて行く。
ここもアイランド3かな?
シェリルが「ギャラクシーにはゼントラーディがいない」と言っています。あれ? ブレラはギャラクシーのパイロットだと思い込んでたけど違うのか。ブレラはどう見ても純粋な人類じゃないし。
ニーソックスのクラン・クラン大尉は、ネネ・ローラ(ピンク髪)とララミア・レレニア(赤髪)の二人と一緒に来ています。
アルトの紙飛行機を見かけて勇気付けられたランカは、歌い始める。
ミハエルは、自分にも他人にも厳しいタイプのようです。でも、正論。
ランカの歌のシーンはいろいろすごい…。ヒロイン補正かかりまくりで伴奏とかエコーとか背景とかツッコミたくなるけど、それはおいてとにかくすごい。
シェリルは、ランカをライバルと認めつつある感じ。で、アルトの事も本格的に気に入ったっぽい。別れ際の寂しそうな顔が切ない…。あれ? シェリルが「アルト」って名前呼んだの、今回の話が初めて?
いかにもなおっさんがランカをスカウトに来たようだけど、この人ミス・マクロスで、アルトの真後ろに座っていた人と同一人物のようです。
- ミス・マクロスではアルト君がいなくて、ランカの歌が今ひとつだった
- 今回はアルト君がいて、ランカの歌がデカルチャーだった
という事かな。
次回予告「バイバイ・シェリル」
ギャラクシー船団が襲撃され、それぞれの道を進んでいくアルトたち。
ん? 次回も戦闘なしかな?
おまけ
ランカが歌っているシーンは、路上ライブしてた人が集まってきて伴奏したのかと思ったけど…
バサラ!?
ギターがそっくり。真っ赤なリストバンドだし。
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