真田丸 大胆予想(その2)

Screenshot_2015-11-09-13-31-37.png 昨日稿で、戦の見せ場は4回、他、女性とのロマンスを描くとして、さぁ、50回の放送にどう振り分けるか、私の大胆予想を以下に述べる。(信繁の年譜は、平山優「真田三代」を参考にした。)

まず、タイトルの真田丸の攻防は1回で終わらせるのは勿体ないだろう。準備で1話、合戦場面で2回、少なくとも3回は、直接真田丸を描かない手はない。
そのように考えると、三大見せ場(4戦)はそれぞれにかなりの回数を稼がせることになるだろう。
こうした点に注意して、第1話から、第50話までを考えてみた。
(以下「作る」としたのは史実不明、創作部分という意味)
    第一部 戦乱の世
    信繁が生まれ育った時代と場所を描いて、その後の信繁の生き方のベースを説明する。話の中心は父昌幸の世代のことにならざるを得ないが、そうした中で信繁が知恵を身に付け、それを働かせて真田家を助けるという話を「作る」。
  • 第1話は、北信濃をめぐる戦国乱世の状況が解説される。真田氏は信玄与力であるが、狭い領地にこだわって、これを守ろうと躍起になっている。そんな中、信繁が誕生する。
  • 第2話から暫くは、信繁の姿はあまり描きようがない。破竹の勢いの武田軍の中で活躍する真田一族の姿が描かれ、すくすく育つ信繁の姿を想像する。しかし、三方原で徳川を粉砕するものの信玄が病没し、真田氏の行く末に暗雲が。このとき信繁7歳。架空の話で信繁の賢さを強調するしかない。
  • 第3話、前話で暗示された運命は、長篠の合戦でいよいよはっきりとした形をとる。信綱・昌輝兄弟の戦死の報がもたらされる。気丈にふるまう信繁9歳。たとえば戦死の報を受け取るのが信繁だったり、架空の話で時間を埋める。
  • 第4話では、勝頼を頼み、また勝頼から頼りにされる昌幸。上野白井城代となった昌幸のもと信繁10歳が城で成長していく。
  • 第5話では、謙信が急逝、これをチャンスと暗躍する昌幸。3年後、後の秀吉の小田原攻めの因縁となる北条の沼田城を昌幸が攻略する。信繁14歳は、後方で、何らかの働きをしたことにする。ここで子役から堺雅人へ
  • 第6話、武田氏が滅亡。昌幸は勝頼の強引なやりかたに疑問を持ちつつも頼られ苦悩する。幸い、上杉への備えのため北信濃にいて武田氏滅亡の現場には居合わせない。昌幸は北条に接近するも結局、信長に従属する。武田滅亡に騒然とする城内と信繁16歳が描かれる。そんななか、梅との初恋が描かれる。きりも高梨一族の娘として登場。
  • 第7話では、織田に付いたのも束の間、本能寺の変。上杉と結ぶが、これは一時のこと、北条に従属して上杉を離反、沼田城を押さえる。さらに転じて徳川に付き、北条を攻めるのだが、徳川・北条が和睦してしまう。すべては領地を守るためである。信繁16歳は、この土地への思い、そのための政治的立ち回りを深く考えるようになる。

  • 第8話は、昌幸が家康の支援を得て上田城を築城する場面。これが後の二度の上田合戦で徳川を苦しめる伏線となる。築城にあたって、信繁(17歳)が知恵を出したようにすれば、事蹟が残らない時代の信繁の優れたところを描けるだろう。
  • 第9話、昌幸は着々と勢力を固め、悲願の小県郡を統一。昌幸にしてやられ家康は昌幸の暗殺を企てるが失敗。ここでも信繁が父を救うような話を作っておく。
  • 第10話、家康に殺されそうになった昌幸は上杉に接近、信繁19歳を上杉の人質として越後へ送る。将来起こる家康の上杉攻め、関ヶ原における、上杉と真田の連携の下地となる信繁と直江兼続あたりとの間で信頼関係が生まれたような話を作る。
  • 第11話は第一次上田合戦。信繁不在の上田城で、攻め寄せる徳川軍を迎え撃つ。信繁が知恵を出したさまざまな策略が徳川軍を苦しめたという話を作る。
  • 第12話、真田はなかなかやるというわけで、小牧長久手で家康と戦う秀吉が真田へ接近、そして、信繁は秀吉のもとへ人質として送られ、秀吉に可愛がられる。これが後の関ヶ原、大坂の陣での豊臣方へ付く伏線として描かれる。しかし、秀吉は真田を信じきっているわけではなく昌幸を「表裏比興の者」と評す。
  • 第13話は、信幸の結婚を扱う。徳川に接近する政略結婚である。昌幸・信繁と信幸が別れていく伏線として丁寧に描く。
  • 第14話、信繁の結婚。竹林院との結婚時期ははっきりしないが、平山優氏によると天正15(1587)年だろうというから、初陣前に竹林院との婚儀が描かれるだろう。この政略結婚はもちろん秀吉の指示であるが、実は信繁が秀吉の人質になっているときに二人は接近しているという話にする。なお、側室きりの配役(長澤まさみ)が大物だから、かなり配慮が必要である。竹林院との結婚を陰でうらめしくおもうのちの側室きり、ひょっとしたら、九度山へ流されるときについていってはじめて信繁ときりが結ばれるということにするかもしれない。

  • 第二部 信繁勇躍
    エピソードに乏しいので、ちょっと短いシリーズとなるが、一人前の武将となった信繁を描く。
  • 第15話は、秀吉のもと、しばしの平和のなかで起こった沼田領問題。北条の臣従を期待した秀吉の裁定に不服な北条氏による名胡桃城奪取事件が発生。小田原征伐へと動いていく。
  • 第16話、信繁初陣。真田氏の利害にも大きな影響のある小田原北条征伐。真田父子の戦闘を描く一方、長陣のなか、信繁は石田光成などとの親交を深めていくのであったという話にする。
  • 第17話では、北条氏の滅亡、沼田城の昌幸への安堵。
  • 第18話は、秀吉のもとでの平和な日本が描かれる。一方で変質する秀吉。
  • 第19話は、朝鮮の役への真田父子の参陣。
  • 第20話は、秀吉の死、家康の台頭が描かれる。

  • 第三部 上田合戦・関ヶ原
    上田合戦については結構な証言記録のようなものがあるから、合戦をベースにストーリーの回を重ねることはそう難しくはないであろう。
    問題は、九度山へ流されてからの日々をどう描くのか。息・大助の誕生、父・昌幸の死などの大事件もあることはあるが、回数を稼ぐのは無理がある。
  • 第21話は、上杉討伐へ真田父子が参陣する。
  • 第22話は、「犬伏の別れ」。昌幸・信繁と信幸の別れ。
  • 第23話は、緊張する上田城と小松姫のエピソード。
  • 第24話、上田合戦。
  • 第25話も上田合戦。手に汗を握る大攻防戦が描かれる。
  • 第26話、上田合戦の終了。撃退された秀忠軍が関ヶ原へ急ぐ。
  • 第27話、主戦場関ヶ原を丁寧に描くことはこのドラマの本筋ではないかもしれないが、大谷吉継の討死は、竹林院の思いと重ねられて描かれる。
  • 第28話は、関ヶ原が終わり、戦後処理、昌幸・幸村父子が配流されるシーンとなる。九度山へついていく正室竹林院、側室きり、他の面々。
  • 第29話、大助誕生。九度山での主従の貧しい暮らし、それでも平和な日常を描く。
  • 第30話は、知られたエピソードだけでなく、架空のエピソードも作られるだろう。なんといっても、関ヶ原の後、九度山の10年間はなあ~んにもないが、その時間の流れを、九度山での平和な、しかししかるべき日に備えた生活を描かないと、視聴者が時間の流れを勘違いする。
  • 第31話、「去年より俄かにとしより、殊の外病者に成り申し候、歯なども抜け申し候、ひげなどもくろきはあまりこれなく候」
  • 第32話は、昌幸の死と信繁の入道。有名な昌幸の遺言がとりあげられる。

  • 第四部 大坂の陣
    大坂の陣は、歴史記録と多くの歴史エピソードで彩られているから、ストーリー展開には苦労しないだろう。
  • 第33話は、大坂への参陣要請。
  • 第34話は、九度山脱出を描く。ドラマチックに想像を交えてである。
  • 第35話、歓迎される信繁。
  • 第36話、大坂城内の内紛、意見がいれられず孤立する信繁。
  • 第37話、真田丸の構築。
  • 第38話、徳川軍来る。
  • 第39話、真田丸攻防。
  • 第40話、真田丸攻防の続き。
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  • 第41話、カルバリン砲が大坂城天守に命中、壁をぶち抜く。和睦。
    NHK『世界へGO! まるわかりヒストリー「徳川家康×エリザベス1世 大坂の陣の真実」』より。
    それにしても大砲1丁(実際には2門)が戦に終止符を打つとは。原爆にもたとえられるだろうか。
  • 第42話、堀の埋め立て。

  • 第43話、夏の陣へ。
    osakarakujo400.jpg
  • 第44話、樫井の戦い
  • 第46話、道明寺・誉田合戦
  • 第47話、八尾、若江合戦。
    大坂夏の陣は1615年5月のこと。昨年、八尾の常光寺では、「大坂夏の陣 甦る八尾の戦い」というイベントが開催された。
  • 第48話、大助、秀忠出陣を懇請。
  • 第49話、家康へ肉迫。
  • 第50話、信繁の討死。それを知らされた家康が「真田、天下一の強者」と呟いて完。
    今年は大坂落城400年、大坂城が燃え落ちる城のイメージをプロジェクション・マッピングで見せるイベントが行われていた。
    思えば、まだ現職まっさかりのとき、築城400年を記念する大坂城博覧会が開催され、職場がすぐ近くだったので見に行ったことがあった。中国から兵馬俑が展示されていたけれど、これを倒されて大きなニュースになったことがある。また、このとき記念テレホン・カードが販売されていたが、電電公社の時代であった。
とまあ、これで何とか50回なのだが、戦のシーンがいかにも引っ張り過ぎだと反省。
で、思ったが、ここには初恋の女・梅との話(架空だろう)が織り込まれていない。年譜にはそんなものは書かれてないから、どこへ入れたら良いのかわからないからだが(竹林院との結婚より前でないとおかしいはずだけれど)。
また、配役に含まれている佐助に関わる話も入れていない。これも一体いつのことなのかわからないので、どのあたりになるか想像できなかったわけだ。
これらのエピソードをうまく嵌めることができれば、長すぎる合戦シーンを少し減らして、間延びしないように作れるかもしれない。

それにしても、50回にするのはなかなか苦労。やっぱりなぜ「真田三代」にしなかったのか。
三谷幸喜氏のお手並み拝見というところである。

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