くじらも

昨日、兄弟ブログで鰻屋文化の危機として、鰻がまた遠い存在になるかもしれないと憂える記事がアップされていた。また、今日のA新聞のコラムでも鰻がとりあげられていて、昔はなかなか庶民の口に入るものではなかったこと、やっぱり食べ過ぎなのだろうか、今後も細く長く生き続けてほしい、みたいなことが書かれていた。

whale.gif今度は、鯨である。
国際捕鯨委員会(IWC)総会は最終日の18日、日本の南極海での調査捕鯨開始を遅らせることを狙ったニュージーランドの決議案を賛成多数で採択した。
 決議に拘束力はないため日本は従わず、来年12月頃に調査捕鯨船団を出港させる方針を改めて表明したが、反捕鯨国との亀裂がさらに深まる結果になった。

子供のころ、鯨はあんまり好きじゃなかった。学校給食でも良くでたが、特に鯨ベーコンは苦手だった。まだ、カツは食べやすかったが牛・豚よりは美味とは思えなかった。おでんのころも、脂ものが苦手な私はあまり好きになれなかった。
長じて、尾の身の刺身とかはさすがと思うようになり(この頃には既に相当の高級品になっていた)、メルヴィルが「白鯨」で、鯨はすばらしく美味である、にもかかわらず珍重されないのは、その圧倒的な量故である、というようなことを書いていたことに改めて賛同した。

子供のころ読んだ本には、鯨は捨てるところがない、使いつくしていると書いてあったのを思い出す。(上の絵のような説明図)
欧米では、マッコウクジラの抹香のみとって他は捨てるというような話を聞いたことがあって、生き物をいただくという精神文化との差を感じる。

ウナギ、クジラと来て、マグロも厳しい。おそらく今後は、エビもタコもあぶない。特にあまりタコを食べない連中からすれば、狙われるかもしれない。チリメンジャコもきっと非難されるに違いない。

魚介類を食べる文化はおそらく日本が世界でもっとも進んでいると思う。ウナギの食べ方なんか、欧米の料理法(ぶつ切りでフライにしたりなど)だとそれこそ勿体ない。海藻にいたっては、食べ物とすら思っていないらしい。話は飛ぶが、筍も中国や日本では珍重されるが、アフリカではただの草。アフリカでゴリラの研究をしている日本チームが筍を喜んで食べる姿を見た現地の人たちが、そんなもの食べるのはゴリラだけだ、といわれた由。

日本人が魚を食べつくす、というような国際的非難があるようだが、自分たちは有効利用する智慧もないくせに、と思ってしまう。
とはいうものの、売れるとなったら集中豪雨的に取り尽くすようなやり方はやっぱり、生き物をいただくという精神からは程遠いだろう。

珍之助さまの鰻蘊蓄が効いてますね。
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鯨大好き

引用いただき恐縮です。
鯨いいですね。珍も関東煮(かんとだき)のコロはだめでしたが(祖母・父母は大好きでした)給食における、あの噛み切れない歯ごたえの鯨竜田揚げは大好きでした。飲めるようになってからは居酒屋の鯨ステーキ。ビールに合いますね、これまた。さらに加齢が進むと尾の身刺身。日本酒にも焼酎にもバッチグー。
かつては豚肉より安かった鯨肉ですが、デパートの長崎県物産展で見つけた鯨カツは1枚900円という高級食品に。

日本の捕鯨は技術の高さもさることながら、六二郎さまご指摘のとおり「捨てるところがない」と「科学と学習」で図解付特集を読んで、ものすごく誇らしく思った記憶があります。
でも、鯨に限らず鰻もそうですが、日本は明らかに発信力不足のツケがまわってきていますよね(いわゆる慰安婦問題もそういうことですが)。まあ、欧米の価値観はほとんど宗教上の問題みたいになってきていますけどね。

ちりめんじゃこはやめてほしいですなぁ。オキアミやシラスもアウトですね。えび、タコまでやられたら、次はアワビかも。中国でも食べますからね。
そういや、昔六二郎さまとよくいったOMM地下のイワシのたたき?の店がありましたよね(日本酒飲み比べもありました)。新鮮なイワシが必須ですが、ちょうどイワシが高級魚化しつつあって、行っても「今日はありません」が続くと、いつの間にか店は弊店に。。。
イワシもやられるのでは?!
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