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セッションは楽しいもの(良いもの、成功したもの、快いもの)になる

という話をしました。
私はこの1.→2.→3.の流れを自明のものと考えていたのですが、実際には次のように捉える方もいるのかな、と気付きました(以下に示す2'.の中味についてはちょっと違うかも知れませんが、私がここで言いたいことの核心は、同一の1.を前提として、真逆の3'.に帰着する場合がある、ということなので、2'.の中味の多少のずれはご容赦下さい)。

 1'. 
前半、皆に負ける可能性が出てくるように、散らしてカードを押し付け合うことで
 2'. 
勝利条件に対して不合理なプレイが行われることになり
 3'. 
セッションは楽しくないもの(悪いもの、失敗したもの、不愉快なもの)になる

もしそうだとすれば、1.のプレイによってセッションを悪いものにされるということもまた、倫理的問題として捉えられるべきものです。

記事本文中では、3.に必然的に帰着する1.のプレイは倫理的に良い、したがってそれは、1.のプレイ方針に準じないプレイヤーは非倫理的である、という主張を含意してしまっていたわけですが、実際には1.のプレイが3'.に帰着する場合があることから、1.のプレイそのものが倫理的に良いわけではなく、場合によっては1.のようなプレイをするプレイヤーこそが非倫理的であった、ということが明らかになりました。この点は、明確に私の誤りだったと思います。心からお詫び申し上げます。

したがって、この例で倫理的問題として捉え、議論されるべきなのは、3.に必然的に帰着する1.のプレイの前提条件または追加の条件はどのようなものか(そしてそれは裏返しとして3'.に必然的に帰着してしまう1.のプレイの前提条件または追加の条件の追求でもあります)、またはそのような前提条件や追加条件を要せずに3.に必然的に帰着するプレイがあるとすればそれはどのようなものか、というものになるでしょう。

いずれにしても、現時点では私は、
① 楽しめない原因が倫理的問題にあり
かつ
② 当の問題に対して実践上合理的な解決方法が存在する
ような、当のゲーム作品によってしか味わえない良さのあるゲーム作品を、単純に質の低いゲームと評するのには反対です。この観点については、ゲームのエートス概念を導入することでうまく説明できると思ってますが、詳細はまた今度書きたいと思います。

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マイナーゲーム[ボードゲーム]とは、マイナーなシステムのゲームではなく、ゲームをプレイする人間存在全体における少数派[アナログゲーマー]が、遊びにおける普遍的システムを/により、創造/プレイするゲームのことである。

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