若者の無知⑧携帯と有害情報とブロックされること。
今日日曜日は、オフ。と言っても、朝早くに目覚めてから、ずっと座り込んで明後日締め切りのことにかかっています。かかりっきりです。今までパソコンを開くこともせず、一歩も家も出ずです。もう背中と方がパンパンです。私は何でも切羽つまらないとやらないのですが、一旦取り掛かると、ものすごい集中力で一気に仕上げます。やっと明後日に間に合うめどが立ったので、ほっとしてパソコンを開けました。皆様のブログを訪れることもせず、コメントのお返事を書きもせず、ごめんなさい。あさってを過ぎるとまたちょっと楽になる予定です。それまでごめんなさい。
ところで、私の今のシリーズ、本当に若い人たちに読んでほしいのです。でも、前にもいいましたが、広島県の学校ではブログはブロックされてしまっています。だから、若い人どころか、教師にも読んでもらうことは出来ません。自分のうちのパソコンでなら可能なのでしょうが。先生方の多くは家でなく、学校でパソコンを開く仕事をされるようで、だから、先生方にも読んでいただくことは少ないと思います。
生徒たちには、これまで携帯でなら、ブログを読むことが可能です。だから、携帯で私のブログを読んでコメントに質問をしてくることがあります。ほとんどの質問はアップしないで直に返事をします。学校に携帯を持ってくることが禁止されるようですが、でも、家ででも読んでほしいと思います。
ただ、有害サイトがブロックされてしまうと、、、。きっと私のブログも有害とされてしまうのでしょうね。だって、セックスだの、性交だの、コンドームなんて言葉がどんどん出てくるのですから。言葉でブロックされてしまうと、もうお手上げです。
私は生徒たちに話すときには、必ず「出会い系サイト」の話もします。携帯を持っている人には、出会い系サイトの情報がどんどん入ってくるだろうけれど、と。あれは、単にメールの交換で終わるものではない、あれは会おうというもの。そして、会う目的は、セックスです。はっきり言います、セックスが目的で会おうというものなのだから、と。
若い人の中には「会ってもいいじゃん、会ってみて感じよかったら、まあ、御飯くらいおごってもらってもいいかね。カラオケくらい行ってもいいかね。感じ悪かったらだまって帰ったらいいんよね。」なんていう子がとても多いのです。だから、私は「ただ会ってみて感じがいいか悪いかなんて、人を判断できるほどあなたたちはまだ成熟してはいないよ」と言います。
もう、出会い系サイトの事件の被害者がとても多いのです。私の現場では圧倒的に妊娠ですが。同意書にサインもしてもらえなくて途方にくれるという子に何人も出会っています。出会い系サイトを舞台にした殺人事件などが今やとても多いことも生徒たちに話します。
出会い系が有害だから携帯を持たさない、といいのかも知れません。でも、その使い方を教えることも大切ではないかと思うのです。学校の裏サイト、これはいじめの構造そのものです。携帯が悪いのではなく、友人とともに生きること、人と人とのつながり、コミュニケーションの大切さなどの教育が困難であることの問題が根底にあるのでは、と思うのです。(もちろん、現場での大変さを分かった上で、あえて言わせてもらっています。)
以前、もう亡くなった山田泉さんの「携帯電話の模擬授業」を受けたことがあります。生徒たちに一方的に悪いことと決め付けて脅すのではなく、子どもたちの希望や本音を引き出しながら、力をつけさせる、とても素敵な授業でした。(ついでに言いますが、山田さんは癌になって、「命の授業」を始めたといわれていますが、それ以前から素晴らしい性教育の実践者でした。)
携帯があるが故にとても助かることもあるのだから。有害情報がブロックされることで、こちらの思いも一緒にブロックされること、それが悲しいのです。

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ぜひ、覗いてみてください。

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コメント
はじめまして。
私はいわゆる有害情報規制に反対している者です。
あなたのご意見もおおいに参考にさせていただいております。
ブロッキングについてですが、結局のところ、人との付き合いをプラスに考えるかマイナスに考えるかの違いでしょう。
人や新しい情報との出会いが、より多く災厄をもたらし危険であると考えるのであれば、出会い系サイトであれインターネットであれ、そして人付き合いであれ規制するのは正しいです。
子供は親が認めた相手だけとしか付きあわせず、親が許可した本だけしか読ませないわけですね。
そこにあるのは新しいものに対する病的なまでの恐れです。
2008年は「児童保護」や「青少年の健全育成」というお題目の元、様々な形で有害情報規制の動きが出てきましたが、まったく愚かなことだと思います。
自分が他人を恐れるのは構いませんが、それを国全体に押し付けるのは止めてほしいです。
投稿: kuroda | 2009年3月 9日 (月) 05時57分
携帯やネットのトラブル、そしてその後の出会い系サイト、また、個人情報やプロフと称して自分たちや子ども達の写真を公開することの危険性については子どもたち以前に親たちが無知であり無防備であると思いました。
σ(・・*)子ども達のそのような無防備なプロフを見つけて親御さんに連絡を差し上げても”どこが危ないん?”って感じです。
先生のブログを読んで親子で危険性について学んだ方がいいっていつも思います。
この町でまた先生の講演会があればいいのに・・って。親子で講演を聴く機会があればって思います
携帯電話は4月から校内持ち込み禁止になりそうです
投稿: はるめ | 2009年3月 9日 (月) 21時24分
私自身は携帯電話を持っていませんが、携帯電話の危険性を高校のPTA向けの研修会で知りました。(講師は中央警察署)
携帯に限らず、タバコ・薬物依存等、問題点は多々。ただ、ダメ!では無く、なぜ危険なのかをしっかり見極める大人になってほしい…
その為には、保護者も実態を知り、親子でのコミュニケーションも大切。
はるめさんのコメントに同感!
投稿: r s | 2009年3月10日 (火) 18時41分
始めまして。 友人の紹介で覗きに来させてもらいました。
教育って難しくてなかなか理解が深まりませんが;
読ませていただいてすごく勉強になりました。
ひとつ気になるのは、この規制により、既に依存状態の子供たちに、
どんな反動が起こるかと言う事です。
投稿: あきひろ | 2009年3月10日 (火) 21時51分
kurodaさま
私は、情報を規制するよりも、様々な情報に接する中で、自分で情報を選択していく力を身に着けてほしいと思っています。そのためにも、こちらからまっすぐな情報を発信して行きたいのです。でも、これらも含めて情報をブロックされてしまうというのは、とても残念です。また、何かあれば教えてくださいね。コメント有難うございました。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2009年3月16日 (月) 01時37分
はるめさま
はるめさんのような地域だと、お子さんはたとえ学校の中で携帯を使わなくっとも、行き帰りに必要なことだってあるのではありませんか。結局は使い方なのだと思いますが。そちらでの講演会、できたらいいですね。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2009年3月16日 (月) 01時39分
rsさま
私、携帯が悪いのではなく、その使い方だと思うのです。高校生にもなれば、帰りに直接塾に行く子もいるでしょうし。特に女子生徒にとって携帯が必要になることもあると思うのですが。要は使い方でしょうね。全面的に禁止するのでなく、賢く使ってほしいと思います。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2009年3月16日 (月) 01時45分
あきひろさま
読んで戴いてありがとうございます。これからもいろいろと情報を発信しますので、どうぞ時々は覗いてくださいませ。若者の携帯は、むしろ帰宅してから、メール漬けになっていることの弊害があるといわれます。でも、孤独よりもメールででも誰かとつながっていたいという気持ちも分からないでもないです。コメント有難うございます。お返事遅くなってすみませんでした。こうのみよこ
投稿: こうのみよこ | 2009年3月16日 (月) 01時48分