J3+ (簡易版)

◆ まとめ　 　

2012年は14位だったセレッソ大阪と15位だったアルビレックス新潟の対戦は、前半からアウェーの新潟が一方的に攻め込んで試合の主導権を握ったが、決定機に決められず。すると、後半終了間際の途中出場のMF扇原のパスを受けたFW柿谷が鮮やかなループシュートを決めて決勝ゴールを奪う。試合を支配していた新潟にとっては、悔やまれる試合となった。


(得点経過)

　：後半43分 柿谷曜一朗（セレッソ大阪）


(総評)

新潟は、7・8回決定機を作った。ゴール前でキーパーと1対1というシーンもいくつかあったが、GKキム・ジンヒョンがファインセーブで防ぐというシーンはほとんどなくて、シュートが枠に飛ばないことが多かった。攻撃力アップが課題とされているので、チャンスを作れたことはポジティブにとらえることができるが、決定機に決められなかったことは、昨年から続く課題である。救いは、浦和から加入のFW田中達が好プレーを見せたことで、全盛期を思わせる運動量とスピードで相手の守備陣をかき回した。

一方のC大阪は、課題である後方からのビルドアップができず、ロングボールを蹴って跳ね返される展開となった。前線でターゲットになれる選手はFWエジノだけであるが、FWエジノがもっと頑張らないと苦しくなる。一方的に攻め込まれたので、完全な負けパターンだったが、最後の最後でエースが仕事をして勝ち点「3」を獲得した。途中出場のMF扇原のアウト回転がかかったミドルパスも絶妙で、FW杉本とMF扇原の途中出場コンビの活躍も光った。

---

(セレッソ大阪：選手採点)


　GK キム・ジンヒョン　6.5

　　→　危ないシーンは多かったが、キャッチングは安定していた。キックはイマイチ。

　DF 酒本憲幸　5.5

　　→　100試合目の出場を白星で飾る。決定機は演出できず。

　DF 茂庭照幸　6.0

　　→　カバーリング能力を発揮。無失点に大きく貢献した。

　DF 藤本康太　5.0

　　→　集中力を欠くプレーが多かった。

　DF 丸橋祐介　6.0

　　→　動き自体は悪くなかった。キックは相変わらず正確だった。

　MF 横山知伸 (後半35分 out)　5.0

　　→　前半は「6.0」で、後半は「4.0」。後半はミスが多発した。

　MF シンプリシオ　5.0

　　→　危ないパスミスがあって、安定したさばきはできず。

　MF 山口螢　5.5 (後半0分 out)

　　→　動き自体は悪くはなかったが、前半のパフォーマンスがMF横山に劣ったため、前半のみで交代となった。

　MF 南野拓実　5.5

　　→　運動量はあったが、押され気味の展開だったこともあって、持ち味は出し切れず。

　FW 柿谷曜一朗　6.5

　　→　シュートは少なかったが、ワンチャンスをものにして勝ち点「3」をもたらした。

　FW エジノ　5.0 (後半19分 out)

　　→　動きの量が少なくて、前線で起点となれず。

---

　MF ブランコ　5.0　(後半0分 in)

　　→　大胆な仕掛けは評価できるが、危険な位置でボールを失うことが多かった。

　MF 杉本健勇　6.0　(後半19分 in)

　　→　左サイドでプレーし、起点となる仕事をこなした。

　MF 扇原貴宏　6.5　(後半35分 in)　(MOM)

　　→　鮮やかなミドルパスで決勝ゴールをアシスト。守備でも奮闘した。

---

(選手採点：アルビレックス新潟)


　GK 黒河貴矢　5.5

　　→　失点シーンは少し飛び出しが遅れたように思うが、難しい判断を迫られた。

　DF 藤田征也 (後半45分 out)　5.5

　　→　攻撃参加のタイミングはまずまずだった。

　DF 大井健太郎　6.0

　　→　FWエジノには仕事をさせず。落ち着いてプレーした。

　DF 金根煥　6.0
　
　　→　圧倒的な高さは武器となったが、最後は、FW柿谷の動きについていけなかった。

　DF 金珍洙　6.0

　　→　思い切りのいいプレーで決定的なチャンスに絡んだ。

　MF 三門雄大　6.0

　　→　豊富な運動量で中盤を活性化させた。

　MF レオ・シルバ　6.5

　　→　守備の仕事が多かったが、危機察知能力と運動量の多さは圧巻だった。

　MF 成岡翔 (後半34分 out)　6.0

　　→　消える動きで決定機に絡んだが、チャンスに決められず・・・。

　MF 田中亜土夢　5.5

　　→　周囲との関係は今ひとつで、あまり攻撃に絡めず。

　FW 田中達也 (後半19分 out)　6.5

　　→　キレのある動きを披露。DF茂庭をスピードでぶっちぎったシーンが見事だった。

　FW ブルーノ・ロペス　6.0

　　→　動きは悪くなかったが、チャンスには確実に決めたいところである。

---

　FW 岡本英也 (後半19分 in)　5.5

　　→　途中出場で最後に決定的を迎えたが、力んでしまった。

　DF 菊地直哉 (後半34分 in)　5.5

　　→　守備重視の交代で右SBに入った。

　FW 川又堅碁 (後半45分 in)　採点なし

　　→　先制された直後に投入されたが、時間が短すぎた。

---

関連エントリー (外部サイト)

　2013/03/04 　【C大阪×新潟】 復活を期す田中達也

---