今回は数学2までの範囲での積分で計算の仕方や公式を書こうと思います。
そしたら、まずは何からはじめよかな。
これや。

a>0,b,cを実数として
f(x)=ax^2+bx+c
として、二次関数C:y=f(x)と直線lが異なる2点A(α,f(α)),B(β,f(β))(α<β)で交わる時,Cとlに囲まれた部分の面積は
a(β-α)^3/6
の証明から行きたい思います。
結果だけじゃなくて、この証明の仕方がセンター試験や二次試験でも使う機会はよくあると思うから、覚えて欲しいねん。
まず直線lはy=mx+nとおけて
ax^2+bx+c=mx+n
の解はx=α,βだから
f(x)-mx-n=ax^2+bx+c-mx-n
=a(x-α)(x-β)
と因数分解されるはずやん。
ふにゅも言うてるように、この因数分解されたα,βの式を積分するのがコツでこれはよく使うのでこのやりかた自体を覚えてください。

だから面積は
∫(α,β)(mx+n-f(x))dx=-a∫(α,β)(x-α)(x-β)dx
で∫(α,β)(x-α)(x-β)dx=-(β-α)^3/6って公式があるから
∫(α,β)(mx+n-f(x))dx=-a∫(α,β)(x-α)(x-β)dx
=a(β-α)^3/6
と求まりました。
∫(α,β)(x-α)(x-β)dx=-(β-α)^3/6
はよく使うから覚えてしまってください。
ただ、これも証明で使う方法が積分の計算で有効なことが多いから証明の仕方も覚えてください。

左辺=∫(α,β)(x-α)(x-β)dx
=∫(α,β)(x-α)(x-α+α-β)dx
=∫(α,β){(x-α)^2+(α-β)(x-α)}dx
って言うように(x-α)の式をつくり出していって(x-α)で積分します
=[(x-α)^3/3+(α-β)(x-α)^2/2](α,β)
=(β-α)^3/3-(β-α)^3/2
=-(β-α)^3/6
こうやってふにゅも言うように(x-α)をつくり出していって(x-α)で積分するとx=αで0になるから便利やねん。
まあここまでしつこく言われたら、ほんましばきたくなるけどな。
やってることはt=x-αと置換してるのと同じことやから、(x-α)のかたまりで見るのが難しかったらt=x-αと置換したってください。
この方法で計算することで、積分が簡単になることがあってよく使うから覚えたってください。
これらを踏まえて、ちょっと練習問題をやっていきます。
さっきの問題でさらに点Aにおける接線をl_A,点Bにおける接線をl_Bとした時に二次関数CとL_AとL_Bに囲まれた部分の面積を求めてみます。

積分するにはまず交点のx座標が欲しいとこやな。
これはでも有名で、x=(α+β)/2って言うようにAとBのx座標の中点になります。
別に覚えてなくてもちょっと計算したら出る話やし、自明で使ってええわけではないかもしれんけど。
計算はほんまはy=ax^2の場合だけ計算して一般の場合は平行移動したら終わりってやったら早いけど、計算にものを言わせてまおか。
f'(x)=2ax+b
l_A:y=f'(α)(x-α)+f(α)
=(2aα+b)x-aα^2+C
l_B:y=f'(β)(x-β)+f(β)
=(2aβ+b)x-aβ^2+C
y消去して
(2aα+b)x-aα^2+c=(2aβ+b)x-aβ^2+c
⇔
x=a(β^2-α^2)/2a(β-α)
=(α+β)/2
これでオッケーやな。

それで、l_A:y=g(x),l_B:y=h(x)とおくとl_Aと二次関数Cはx=αで接するから
f(x)-g(x)=a(x-α)^2
って因数分解されるはずで同じようにl_BとCは
f(x)-h(x)=a(x-β)^2
ってなるはずですやん。
こうやって、因数分解された方の式を使うのコツで面積はx=(α+β)/2のとこで分けて計算して
∫(α,(α+β)/2)(f(x)-g(x))dx+∫((α+β)/2,β)(f(x)-h(x))dx
=∫(α,(α+β)/2)a(x-α)^2dx+∫((α+β)/2,β)a(x-β)^2dx
これはそのまま前は(x-α)で、後ろは(x-β)で積分して
=[(x-α)^3/3](α,(α+β)/2)+[(x-β)^3/3]((α+β)/2,β)
=(β-α)^3/24+(β-α)^3/24
=(β-α)^3/12
こういう計算方法を使うような問題を適当に集めてみました↓
東京工業大学2009年度第1問の解説
東京工業大学の2007年度第2問の解説
センター試験2007年度数学2B第2問
東大2008年度文系第1問
センター試験2008年度数学2Bの第2問
高校数学の公式や問題の解説
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