BRICSに加盟するしないは実はそれ程大きな問題ではない(抄訳)
2024/09/06のアンドリュー・コリブコ氏の分析の抄訳。09/04、トルコが正式にBRICSへの加盟を望んでいることが明らかになったが、正式に加盟するかどうかは実は観察者の一部が思っている程大した問題ではない。
Membership Or Lack Thereof Isn’t Actually That Big Of A Deal
2024/09/04、クレムリンのユーリ・ウシャコフ大統領補佐官は、トルコがBRICSへの正式加盟を申請しているので、加盟諸国はこれを検討すると発表した。またこの議題は10/22〜24にカザンで開催されるBRICS首脳会議でも検討される予定とのこと。
この一件はBRICS加盟のメリットについての議論を巻き起こした。
ロシアのラヴロフ外相はインタビューで、NATO加盟国であるトルコがBRICSに加盟を希望している点についてこう答えた。
「BRICSには、特定の組織のメンバーがこの協会と関係を持つことが出来ないと云う規則は有りません。」
「BRICSと様々な協力関係を発展させている本格的なメンバーや国々にとって最も重要なことは、ウクライナでEUが擁護して来た価値観とは異なる、共通の価値観を共有することです。BRICSの全メンバーは、国連憲章の条項を全面的に、また相互に連携して遵守する用意が有ります。任意やランダムにではありません。これが多極性を構成するものだからです。」
トルコは国連でロシアに反対票を投じたのでBRICSへの加盟資格を失ったと考える人も居るかも知れないが、BRICSの共同設立国であるブラジルもまた反対票を投じたが、何の影響も受けなかったことを知っておくべきだ。新規加盟国で同じく反対票を投じたエジプト、サウジアラビア、UAEも同様だ。BRICSには、グループのメンバーに反対票を投じた者は参加出来ない、或いは脱退しなければならないと云う規則は無い。
そもそも、BRICSには成文化された規則は無い。それは多極化へ向かうグローバルなシステム移行に於て、自発的に金融政策を調整しようとする国々のネットワークに過ぎないからだ。BRICSは「ブロック」ではないし、況してや反西洋のブロックではない。
BRICSはZoom会議に喩えることが出来る:メンバー達は積極的にこのテーマに関する話し合いに参加し、パートナー達はリアルタイムでこの議論を観察し、関心の有るその他全員が後でその結果を聞く。全ては自発的であり、「ルール」は存在しない。
従ってBRICSと正式な関係を持っていない国であっても、BRICSの勧告に基付いて関連する政策を策定するのは自由だ。
正式メンバーとして参加すると、円卓会議での発言権と、それが齎す名声が得られる。また年間数十のイヴェントで関係者達が互いに会ってそれぞれの政策をより緊密に調整する上でも、正式なメンバーであることは都合が良い。またパートナーになるだけでも、これらのイヴェントを観察することが出来る。他の全員はこれらのイヴェントの結果から自由に学ぶことが出来る。
これら全てを踏まえると、トルコがBRICSに加盟するかどうかは実は大した問題ではない。BRICSについて過度に期待している人と、過度に懸念している人が問題視しているに過ぎない。
BRICSに正式に加盟すれば、トルコは国際的な知名度が高まり、金融多極政策をより緊密に調整出来る様になるものの、パートナーの地位でも全く問題無いし、それ以外であろうと、トルコが自発的にBRICSの政策に従うことを妨げるものは何も無い。
Membership Or Lack Thereof Isn’t Actually That Big Of A Deal
2024/09/04、クレムリンのユーリ・ウシャコフ大統領補佐官は、トルコがBRICSへの正式加盟を申請しているので、加盟諸国はこれを検討すると発表した。またこの議題は10/22〜24にカザンで開催されるBRICS首脳会議でも検討される予定とのこと。
この一件はBRICS加盟のメリットについての議論を巻き起こした。
ロシアのラヴロフ外相はインタビューで、NATO加盟国であるトルコがBRICSに加盟を希望している点についてこう答えた。
「BRICSには、特定の組織のメンバーがこの協会と関係を持つことが出来ないと云う規則は有りません。」
「BRICSと様々な協力関係を発展させている本格的なメンバーや国々にとって最も重要なことは、ウクライナでEUが擁護して来た価値観とは異なる、共通の価値観を共有することです。BRICSの全メンバーは、国連憲章の条項を全面的に、また相互に連携して遵守する用意が有ります。任意やランダムにではありません。これが多極性を構成するものだからです。」
トルコは国連でロシアに反対票を投じたのでBRICSへの加盟資格を失ったと考える人も居るかも知れないが、BRICSの共同設立国であるブラジルもまた反対票を投じたが、何の影響も受けなかったことを知っておくべきだ。新規加盟国で同じく反対票を投じたエジプト、サウジアラビア、UAEも同様だ。BRICSには、グループのメンバーに反対票を投じた者は参加出来ない、或いは脱退しなければならないと云う規則は無い。
そもそも、BRICSには成文化された規則は無い。それは多極化へ向かうグローバルなシステム移行に於て、自発的に金融政策を調整しようとする国々のネットワークに過ぎないからだ。BRICSは「ブロック」ではないし、況してや反西洋のブロックではない。
BRICSはZoom会議に喩えることが出来る:メンバー達は積極的にこのテーマに関する話し合いに参加し、パートナー達はリアルタイムでこの議論を観察し、関心の有るその他全員が後でその結果を聞く。全ては自発的であり、「ルール」は存在しない。
従ってBRICSと正式な関係を持っていない国であっても、BRICSの勧告に基付いて関連する政策を策定するのは自由だ。
正式メンバーとして参加すると、円卓会議での発言権と、それが齎す名声が得られる。また年間数十のイヴェントで関係者達が互いに会ってそれぞれの政策をより緊密に調整する上でも、正式なメンバーであることは都合が良い。またパートナーになるだけでも、これらのイヴェントを観察することが出来る。他の全員はこれらのイヴェントの結果から自由に学ぶことが出来る。
これら全てを踏まえると、トルコがBRICSに加盟するかどうかは実は大した問題ではない。BRICSについて過度に期待している人と、過度に懸念している人が問題視しているに過ぎない。
BRICSに正式に加盟すれば、トルコは国際的な知名度が高まり、金融多極政策をより緊密に調整出来る様になるものの、パートナーの地位でも全く問題無いし、それ以外であろうと、トルコが自発的にBRICSの政策に従うことを妨げるものは何も無い。
- 関連記事
-
- ビル・ゲイツとWHOは64万人のパレスチナの子供達を標的にしている 2024/09/20
- スラブ人を標的とした米国の生物兵器研究は少なくとも1990年代から行われている———専門家(抄訳) 2024/09/20
- BRICSに加盟するしないは実はそれ程大きな問題ではない(抄訳) 2024/09/20
- コモロ諸島の大統領がナイフによる攻撃で「軽傷」(抄訳) 2024/09/20
- びっくり仰天のブッシュとビン=ラディンとの10の繋がり:「テロはビジネスに良い」?(抄訳) 2024/09/19