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CLANNAD AFTER STORY

「CLANNAD AFTER STORY」

CLANNAD AFTER STORY

放送:2008年
制作:京都アニメーション
話数:全22話+番外編1話+総集編1話

あらすじ・・・2学期が始まり、朋也たち3年生はそろそろ進路を決めなければいけない時期だが、 朋也は自分の将来が見えないまま、相変わらず渚の家に居候していた。 そんな中、秋生が隣街の商店街チームと野球の試合をすると言い出す。

①おすすめ・・・9点
②ストーリー・・・9点
③キャラクター・・・10点
④声優・・・9点
⑤作画・・・9点
⑥演出・・・8点
⑦音楽・・・9点
⑧構成・・・7点
⑨第1話・・・8点
⑩最終話・・・9点

          計87点

評価・・・点数高すぎ?そんなことありませんwそれに見合うほどの作品だと私は思っています。18話はホントにおすすめです。回を重ねるごとに積み上げてきたものが弾けるような感覚。話が前期と続いているので視聴するなら1期からcheck!

CLANNAD AFTER | 【2011-06-02(Thu) 19:06:09】 | Trackback:(0) | Comments:(0) | [編集]

CLANNAD AFTER STORY 第22回 「小さな手のひら」

 前回に引き続き、最終回「小さな手のひら」の感想です。小さな手のひらと聞くとCLANNAD劇場版のEDで流れた曲のタイトルを思い出します。

 最終回「小さな手のひら」

俺はこの時、渚に声をかけるべきじゃなかったのかもしれない。
  俺と出会わなければ、渚は・・・


     

ここが、僕らの旅の終わりなのだろうか
そんなことは認めたくなかった
こんな冷たい場所で、彼女を眠らせてしまいたくはなかった


まるで、幻想世界と出来事がリンクするかのように物語は核心へとつながっていきます。
幻想世界での少女とロボットとのやりとりを一部始終書きたいと思います。

私とキミは同じ世界に居たの それもすぐ近くに・・・ずっと昔・・・今でもそうなのかもしれない

それじゃ、やっぱりこの世界に居るべきじゃなかったんだ 帰ろう、一緒に

ごめんね。私はここに残らなければならないの 
  私はこちらの世界では、この世界そのものだったから

わからないよ、だって約束したじゃないか 一緒にこの世界を出ようって・・・

私がいなくなったらこの世界は無くなってしまうの そうすれば、たくさんの光たちが不幸になる

光? あの、たくさん舞っていた光?

そう あれはね、向こうの世界の住人たちの思いだったの キミも光のひとつだったんだよ

一番遠くて、一番近い、もうひとつの世界 私たちはずっとそこにいたんだよ
  そう 同じ場所にいたの ただ見え方が違うだけ

もうひとつの世界?そこにもうひとりの僕がいるの?

キミにはわかるはず だってキミは ふたつの世界に存在しているから
  
世界という距離を越えて、私たちは出会うことができた 私はそれで十分
 キミはこれから、この世界での意識を閉じる そして向こうの世界で目覚めるの
    いろんな人と出会って いろんなことがあって そしてキミは、私と出会う

また会えるの?向こうの世界で?

大勢の人の思いがこちらの世界では光になって見えるように
 私の思いも、向こうの世界ではいくつもの光になって輝くの
  ひとつひとつの光は小さくとも、たくさん集まれば、
   きっと とても不思議な大きな力になるはず
・・・


だんご♪だんご♪だんご

その唄 知ってる・・・

そう、いつも私に唄ってくれていた唄



さよなら パパ

幻想世界での少女とロボットの正体は汐と朋也であり、光の玉は街の住人たちのいろいろな想いによってできる現象でした。また、朋也はふたつの世界に存在しているということ。だからこそ、渚の演劇のストーリーをどこかで聞いたことがあると感じていたのだと思います。渚自身も汐と、母と娘という関係以上に何らかの深いつながりをもっていることから、幻想世界での出来事を知っていたのかもしれません。少女は汐でしたね。私は渚だとばかり思っていました。




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CLANNAD AFTER | 【2009-03-14(Sat) 23:17:14】 | Trackback:(31) | Comments:(0) | [編集]

CLANNAD AFTER STORY 第21回 「世界の終わり」

 テレビ放送では最終回「小さな手のひら」を終えたということで、前回の「世界の終わり」から感想も交えて振り返っていきたいと思います。

 楽しいことはいつまでも続かないとよく言われますが、こうも簡単にその日常が崩されるとは・・・。
朋也は前話の次回予告で「俺たち家族はこの街で弄ばれているだけじゃないか。悪戯に幸せを与えられ、それを簡単に奪い去られる。」と言っています。そう思いたくなる残酷な光景が存在するのもまた事実であり、朋也は自分が渚と出会わなければこんなことにはならなかったのではないかという、自ら背負い込んだ罪の意識に苛まれていきます。

 第21回「世界の終わり」
タイトルを見ただけでも悲しくなってくるような話です。世界の終わりとは何なのか、朋也たちの住む世界?それとも幻想世界のことを指し示しているのでしょうか。

 汐の運動会直前、汐が熱で倒れてしまう。原因はやはり渚と同じ病状であり、まるで渚と同じ運命を辿るかのように苦しんでいる汐がそこにいた。


 「パパ、あっきーに勝って。」

運動会当日、朋也は汐の傍にいるため辞退。しかし、汐は運動会に出て朋也が秋生とのリレーに勝ってほしいと言う。汐の、朋也を家族として父親として純粋に想う気持ちがこの場面でも窺えます。
当初は、朋也と秋生の野球勝負において秋生が勝つと言っていた頃に比べると、一目瞭然。
父と子の絆が固く結ばれているのも頷けます。

 一週間、二週間そして、1ヶ月が過ぎても汐の体調はよくならなかった。
朋也は働いていた光坂電気を辞め、汐の傍でつきっきりの看護をするに至るほどに・・・。
汐は弱りきっていた。一人で着替えもできない、トイレもできない、食事も柔らかいものしか食べることができない。穏やかな日常はもう戻ってこないのだろうか。

「トイレ」というキーワード。汐が朋也と出会って以降、「一人でトイレができた」と何度も朋也に向かって言っていたのを思い出しました。そのできたことを誉めてほしいと感じていた日々。
しかし、今はそのトイレもできないほどに弱っている姿が、汐の表情や動作から伝わってきます。

「汐、欲しいものはあるか?おもちゃでもお菓子でもなんでも買ってきてやるからな。」
  →旅行したい。またパパと旅行したい。

「今したい。」と言う汐。
「一人娘の、たった一つの願いも聞いてやれないのか、俺は・・・。」
「渚、俺はどうすればいい・・・。」
「こんなときに。お前がいてくれれば・・・。」


汐のたった一つの願いも叶えることができない自分。汐の衰弱と共に朋也も自信をなくし、渚を頼るほどに悩まされていきます。



俺は、俺たち家族は、この町に弄ばれているだけじゃないのか

悪戯に幸せを与えられ、それを簡単に奪い去られる

許せない。絶対に汐だけは救う。汐だけは・・・。

 ある日、朋也と秋生は買出しに外へと出掛け、その帰り道に今は病院、かつて秋生の願いが叶ったという場所のベンチに腰掛けます。

朋也:
「人はここに在った自然を犠牲にして病院を建てた。次は何を犠牲にしようとするんだろうな。」

秋生:
「街外れの丘が切り崩されてる。ショッピングモールができるらしい。
  便利になるんだから、住人にとっては喜ばしいことだ。」

朋也:
「もしかしたら、あんたが死にかけた渚をここに連れてきてから、
  渚はこの町と繋がってたんじゃないか。そして渚の子の汐も・・・。」


「変わっていくことを、姿を変えていくことを、街にとっては苦痛なんだろうか。」

秋生:
「苦痛とは関係ねぇんじゃねえか。あぁ変わっていくんだって、そんな感じじゃねえのかな。」

朋也:
「人が死ぬことも、変わっていくことの一つに過ぎないなら、
  それも俺たちは受け入れなくちゃならないのかな・・・。」



「この街と住人に幸あれ。」

秋生の願いが叶った場所。しかしその場所は病院が建てられたように変わらずにはいられない。
それを裏付けるようにかつて、渚も同じようなことを言っていました。
この街と渚はいわゆる一心同体、街が変わることで渚にもその子供の汐にも影響を及ぼす。
今の朋也にはそれが苦痛でしか感じられない。
渚は初めて朋也と出会う坂道の前でこう言っていました。

「何もかも変わらずにはいられないです。楽しいこととか嬉しいこととか全部、
       変わらずにはいられないです。 それでもこの場所が好きでいられますか?」
と。

渚がこの街を好きでいてほしいと願う気持ち、そして秋生がこの街の住人の幸せを願う気持ちがリンクされてるような感じを思わせる場面でした。

 
 病状の悪化を辿る一方の汐。朋也自身もまた心身共に疲れてきっている状態。
朋也の脳裏に幻想世界のイメージが一瞬、浮かぶ。このことは何を暗示しているのだろうか。
少し前の話にさかのぼりますが、渚が演劇を披露していた時、その演劇のストーリーにまるでどこかで聞いたことがあるような感じを思わせていた朋也。演劇のストーリーは幻想世界での話。
渚や朋也は幻想世界と何らかの形でつながっているとしか思えないですね。

 
 汐が呟く。旅行に行きたい。」

「今、行きたい。お花畑・・・。」
今でないとだめ・・・。パパとふたりで行きたい。」


「分かった、行こう。お前の望み通りにさせてやるよ」
 


この時、朋也は何かを悟ります。衰弱しきっている汐。それでも娘のたったひとつの願いを叶えてやりたいと感じたのでしょうか。もしこのまま「旅行に病気が治るまで行かない。」と言えば、一生後悔してしまうと朋也は汐の表情を見て確信したのだと思いました。
それにしてもあまりにも悲しい現実・・・。

 旅行へと出掛けるために外へ歩き出す朋也と汐。


もう見てられないですね。汐の表情も何もかも・・・。

その時、雪が降り出してきます。幻想世界でも雪が降っていて、そしてこの世界にも・・・。
雪=世界の終わりを告げることを指し示しているのでしょうか。

雪が降ることにつれて汐の足取りも重くなっていき、ついに倒れそうになってしまうほどに・・・。
汐の意識も定かではないのを表すように。

「パパ、いまどこ? もう電車の中・・・?」

最後に汐は朋也に囁く。パパ、大好きと。


パパも大好きだと聞いた汐は微笑みながら、ゆっくりと瞼を閉じていく。


この街は嫌いだ
忘れたい思い出が染み付いた場所だから
毎日学校に通い、友達とダベり、帰りたくもない家に帰る
こうしていて、いつか何かが変わるんだろうか
変わる日が来るんだろうか


悲しい現実と向き合えない朋也は、渚と出会わなければよかったのではないかと考えてしまいます。
あの坂道で渚に声を掛けなければ、こんなことにはならなかったと・・・。
しかし、そのことを否定してしまえば、渚から始まった仲間との絆、そして家族との絆を朋也は感じることはなかったのではないかと思います。
渚と出会うことを否定すること、それは今まで多くの人達と築いてきた大切な思い出を否定することにもつながるのではないでしょうか。
時は遡り、坂道での渚との出会う直前のシーンに。
朋也はこのまま渚に声を掛けずに終わってしまうのか、それとも・・・。
 

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CLANNAD AFTER | 【2009-03-14(Sat) 15:31:07】 | Trackback:(0) | Comments:(0) | [編集]

CLANNAD AFTER STORY 第20回 「汐風の戯れ」

 今回の話は朋也との楽しい触れ合いが描かれていた回でした。風子も登場し、久しぶりに朋也と風子が絡む愉快なシーンが多く見られたのでよかったです。しかし、前回、前々回が神回過ぎただけに、今回の話は「感動」という点においては少し物足りなさが否めない回でした。でも、それは仕方がないことですね。毎回「感動」を与えてくれる場面を見せられては、泣きっぱなしですからw
ちょっとしたブレイクタイムの回ということで私自身、多少、ほっとして観ていられました。
ラストのシーンは例外ですが・・・。
というわけで、今回のなかで気になった場面をいくつか振り返っていきたいと思います。

 ①藤林杏の登場!  
  CLANNAD AFTER-20-01

いや~、待ってましたといわんばかりのの登場でした。
前回で汐が話していた幼稚園の先生は杏でしたね。
髪はポニーテールで外見も中身も少し大人びた印象の杏。朋也は杏のことを昔は乱暴だったと言っていますが、まぁ半分は当たっていますね。(特に春原に対してはw) ボタンも元気そうでなによりw

朋也と杏が顔見知りだったことを知らなかった汐でしたが、杏曰く、早苗さんの心遣いだったとか。
早苗さんの人を想う、そして大切にする気持ちには正直、頭が上がらないです。朋也もおそらく同じようなことを感じていると思います。

 ②汐の見る先にあるものとは・・・。
  CLANNAD AFTER-20-02
朋也を見送った後、汐はまるで何か見えない意思に誘われるようにしてひとりで外へと出かける。
その先にあった風景とは、なんと新しくできた病院。この後も風子と一緒にこの場所に来ますが、
汐はそこで何を感じ取っていたのでしょうか。


病院ができる前、かつて秋生が劇団員で早苗が教師だった頃、渚は熱を出したが、ふたりは仕事で忙しく比較的に渚が落ち着いた状態だったために渚を一人残して仕事に出かけた。
しかし、渚は雪の降る寒空の下で、外で一人待ち続けていた。ふたりが駆けつけた頃には、絶望的なほどに渚の病状は悪化しており、秋生はこれまでにないほどの絶望的な悲しみを味わっていた。
渚の命が絶望的だと医者から知らされた秋生は、無我夢中で渚を連れて走り出し、その先に辿り着いたのが、ある森の広場であり現在の病院がある場所であった。秋生は、広場に向かって渚を助けてくれと必死に祈り続けた。
   
  CLANNAD AFTER-20-03
その時、奇跡が起こり渚が意識を取り戻した。
秋生は言う。
   「夢じゃないかと思った。でも現実だった。涙が溢れて全てのものに感謝した」
それ以来、その広場は渚の分身であるかのように見守り続けたという。

 この話はAFTER STORY第15回「夏の名残に」で、秋生が朋也に語っていたストーリーです。
秋生がこの時、口にした「渚の分身」という言葉。まるでそのことを裏付けるかのように汐は見えない何かに(もしかしたら汐には見えているのかもしれませんが)引き寄せられながら病院の前に佇んでいます。そこには、ひょっとして渚の面影を感じる何かがあるのでしょうか。だからこそ、汐はこの場所に来たのかもしれません。

それにしても、汐とBGM(木漏れ日)が絶妙にマッチしていましたね。
BGMといえば今回もう1つ、汐にせがまれ朋也は静かに歌い出した曲「だんご大家族」。
正直に、こんなにいい曲だと感じたのはこの時でした。このあたりのストーリーを包み込むようにして流れる仕掛けもさすがといったところでしょうか。

 ③運命の悪戯
運動会前日に汐を襲った悲劇。渚を失って以降、多くの人の支えを得てようやく立ち上がった朋也の前にまたしても運命の悪戯なのでしょうか。

「俺たち家族は、この町に弄ばれてるだけじゃないのか。」という次回予告での朋也の言葉。
朋也はCLANNAD第1回「桜舞い散る坂道で」の話の当初、父親との忘れたい思い出があってか、
この街は嫌いと感じていました。
「毎日、学校に通い、帰りたくもない家に帰る。いつか何かが変わるのだろうか?」と。

その時、坂道で出会ったのが渚でした。
 「この学校は好きですか? 私はとってもとっても好きです。
    でも、何もかも変わらずにはいられないです。楽しいこととか嬉しいこととか全部、
       変わらずにはいられないです。 それでもこの場所が好きでいられますか?」

と朋也ではなく何かに向かって話していた渚。

渚の言う、「楽しいこととか全部、変わらずにはいられない」という言葉はつらい出来事が待っているということ。そして「この場所」とは朋也たちのいる街のことだとすれば、もしかしたら渚はこの時、自分にいい聞かせて、あるいは未来の朋也に向かって話していたのかもしれません。
結末がどうであれ、この「CLANNAD AFTER STORY」を最後まで見届けたいと思います。



CLANNAD AFTER | 【2009-02-28(Sat) 03:02:41】 | Trackback:(13) | Comments:(0) | [編集]

「おれは・・・やり終えたのだろうか」 CLANNAD AFTER STORY

 CLANNAD AFTER STORY 第19回「家路」の感想です。前回に引き続き、今回も注目シーンが満載でした。秋生と早苗のふたりでの会話の場面、眠り続けていた風子の登場、そして朋也と父、直行とのそれぞれの人生の再スタートとなる3つのポイントを中心に振り返っていきたいと思います。


①古河家にて・・・冒頭から挿入歌「Ana」が流れていてました。
汐との旅行での出来事で自分の歩む方向を取り戻し、父親としての自覚がもてるようになった朋也。古河夫妻に汐を5年間、立派に育ててくれたことを感謝し、これからは自分の手で渚のように思いやりがあって、そして強い子になるように汐を育てると誓う。

   朋也「俺、一生かけて恩返ししますから。」

    CLANNAD AFTER-19-01
     「なら、幸せになってくださいね。」
        →幸せという一言で全てが伝わる言葉の重み。
         その言葉にどれほど朋也が救われたのだろうか。深々と頭を下げる朋也。

夜も更けた頃、秋生と早苗はこれまでをふたりで語っていた。
   →虫の声が響き、落ち着かせるような雰囲気を保ちつつも、どこか切なく鳴く虫たち。   


    CLANNAD AFTER-19-02    CLANNAD AFTER-19-03

     「早苗よ、お前も人のこと言えないだろ。         
        あの日から、泣いてねぇ。」

     「私は、やることがありましたから。汐を育てなければなりませんでしたから。
        だから、よかったです。自分を見失わないで済みました。」

     「5年か、汐のおかげでずいぶん救われたよな、俺たち。
        …でも、それも終わっちまったな。長い間ごくろうさんだったな…」

     「…いぇ、私たちは家族ですから。」

     「もういいんだぜ・・・。お前はよくやった。今度はお前が泣く番だ。
        どうしようもなくなっても俺が助ける。お前が泣き止むまで傍にいてやる。」
          だからもういいんだ。」

 秋生と早苗の互いを思いやる心、そして夫婦の絆が深くまで伝わってきたこの場面。
虫の声だけの静寂のなかで、早苗が今まで渚を失ったという悲しみに耐えながら、笑顔で汐を育ててきたこの5年間。時には、悲しみや絶望で自分を失いかけたこともあったであろうにもかかわらず、ずっとこらえてきた早苗を今までよくやった、と寄り添いながらその苦しみをそっと解放する秋生。

 特に気になったのは、これまで朋也に対しても幾度となく使ってきた「私たちは家族ですから。」と言う早苗の言葉。渚を失って以降、この言葉の背景には常に渚の光景が早苗の脳裏に浮かんでいたことだろう。しかし、その思いをこらえて笑顔で「家族ですから。」と朋也に答える早苗。
今回、その言葉に対して「もう、いいんだ」と早苗の心の内をしっかりと理解していた秋生。今まで隠し通してきた早苗の渚への悲しみがゆっくりと泣き声とともに蘇ってきたのには心を打たれました。

②風子、参上!・・・風子の姉である公子に久しぶりに出会う。そして、病院で眠り続けていた風子が退院したことを芳野さんから聞いていた朋也は、「おめでとうございます。」と公子に伝える。
奇跡ではなく、風子が戻ってくることをずっと信じていたと公子は話す。

    CLANNAD AFTER-19-04     CLANNAD AFTER-19-05

    CLANNAD AFTERでは初登場!        汐を見た瞬間、風子は何を感じたのか。

                 CLANNAD AFTER-19-06
                  「可愛いです。抱きしめてもいいですか。」
                    と同時に汐を抱きしめる風子w


③直行との再会、そして・・・朋也が汐を連れて向かった先は、父である直行のもとであった。
家の中に入ろうか一瞬、立ち止まる朋也。それでも父に全てを打ち明けるためにドアを開ける。

   「ただいま・・・。」

    CLANNAD AFTER-19-07


   「・・・あぁ、朋也くん・・・。」 ←朋也くん、親子である直行にいつもの他人行儀な口ぶりに
                     複雑な心境でありながらもすぐに笑顔で返す朋也。
                     旅先での出来事で得た朋也の大人としての成長が垣間見える。

   
   「ずっと、家に居たのか?」 ←朋也が座るとともに、汐は丁寧に正座して座る。
                     ここからも、早苗たちが一生懸命に汐を育ててくれていたことが
                     伺える。

   「・・・うん。」

   「あんたの母親に会ってきた。 こいつと旅行してな。
      ずっと北の・・・ あんたが昔、俺を連れてってくれたところだ。」

   「・・・うん。」

   「いろんな話を聞いたよ。大変だったんだなって思った。
      俺も色々と思い出したよ。昔のことを・・・。」

   「なぁ、親父。・・・疲れたろ?」

   「・・・?」                ←ここで直行の声に少し変化が。

   「そろそろ休んでもいいんじゃないか?
     田舎に帰ったらどうだ?あんたの母さんが待ってる。
      あんたが俺の手をとって、自分で育てるって誓ってくれた場所でさ・・・。」

   「あぁ・・・。」

   「あんた、もう十分頑張った。 だからさ、もう休めよ・・・。
     田舎に帰ってさ・・・母親と暮らしてやれよ。 なぁ?」

   「・・・」                  ←汐を見た直行は重い声で話す。
                          この時、直行は汐を見て自分のやらねばならない仕事が
                          すべて終わっているのではないかと。

  CLANNAD AFTER-19-08
    
   「もう・・・いいのだろうか。」

   「なにが?」

   
  CLANNAD AFTER-19-09    CLANNAD AFTER-19-10

   おれは・・・やり終えたのだろうか。」

   「あんた、なにもかも犠牲にして、俺を育ててくれたじゃないか
     俺みたいな・・・出来の悪い息子のために人生、丸ごと使ってくれたんだろ。
        もう十分だよ。」

  CLANNAD AFTER-19-11

   「そうか・・・。いつのまにかやり終えていたのか・・・。
      それはよかった。 ・・・よかった。
      
        →「よかった。」というたった4文字の言葉。
         しかし、その繰り返し言う直行の言葉には、自分のやるべきことが本当に
         終わったんだという重責から解放された気持ちが伝わってきた場面。

  

  CLANNAD AFTER-19-12

   「どうした?朋也。どうして泣いている?」
      
      →今まで「朋也くん」と呼んでいたのが「朋也」に変わり小さい頃のもとどおりの親子の
       関係に戻ったと証明できる場面。

   「父さん、今日までありがとう。」

   「あぁ。」

   「じゃあ・・・行くよ。」

   「あぁ、元気で。」

   「朋也も、元気で。」

  CLANNAD AFTER-19-13

   あの人は・・・幸せだったのだろうか。一番幸せだったときに愛する人をなくして・・・。
    それからは・・・俺とふたりきりになって・・・。
     俺みたいな親不孝な息子のために・・・頑張り続けて・・・。
      それで幸せだったのだろうか。 父さん・・・。


 直行は愛する妻をなくして仕事のチャンスも失ったが側には朋也がいてくれた。
人生丸ごと使ってでも朋也を育てたい。
自分の人生のすべてを息子に費やすことに他に何の理由がいるだろうか。

それ以外のものは何一つとしていらない。ただ朋也が大人として成長してくれればそれでいい。
だからこそ、直行は親として持てるすべての努力を朋也に捧げたのではないだろうか。
その結果、気がついたときにはすでに過去の面影はほとんど残っていなかった。
しかし、朋也の子供である汐を見て、もう自分の仕事は終わったんだと。朋也は大人として立派に
育ってくれた。よかった」 ただその一言だけをつぶやく。

  CLANNAD AFTER-19-16    CLANNAD AFTER-19-14

  直行を見送っている最中、空から降りてくる光の玉。そして朋也の中に入り消えてゆく。

   CLANNAD AFTER-19-15
   
   しかし、その光の玉は汐にしか見えていなかった。
    光の玉の正体とは・・・。
     


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CLANNAD AFTER | 【2009-02-21(Sat) 23:30:18】 | Trackback:(31) | Comments:(0) | [編集]

「渚、見つけたよ。やっと見つけたんだ。」 CLANNAD AFTER STORY

 CLANNAD AFTER STORY 第18回「大地の果て」の感想です。木曜日の深夜にリアルタイムで見て、言葉でどう表現したらいいのかわからないくらい感動した回でした。物語の進行中は、恥ずかしながら涙が止まりませんでした。アニメ作品でここまで泣いたのはCLANNADがはじめてですね。
岡崎史乃さんによって語られた朋也の父、直行の見えざる壮大な過去、汐との本当の意味での父としての再会、そして汐に渚のことを泣きながらはじめて語る朋也の電車内での光景、このあたりは心にすごく響きました。CLANNADを最初から何回も今まで見てきたこともあってか、溜め込んでいたいろいろな思いが弾けたような感覚でした。友との絆・夫婦の絆・そして家族の絆のすばらしさをメッセージとしてここまで伝えてくれる京アニは見事としかいいようがないです。

 ここで、今回気になったシーンについて少しだけ掘り下げてみたいと思います。
キーワード「おトイレ」・・・前回でも度々、汐と朋也とのやりとりで出てきてたので気になってはいた
                のですが、夕方の花畑のシーンにおいて
        泣いていいのは、おトイレか パパのむねのなかだって・・・。
     という汐のセリフには感動しました。
     話しの冒頭でも、泣いてもいい所があるという電車内のシーンで、朋也の様子を伺いながら
     悩んだ挙句、「・・・おトイレ」と汐が言っていたので、この時に本当は「パパのむねのなか」
     と言いたかったのかなと後になって実感しました。

   CLANNAD AFTER_01  CLANNAD AFTER_02
   CLANNAD AFTER_03  CLANNAD AFTER_04
                                 バックの背景も綺麗です。

背景や音響のクオリティの高さにも目を見張りますが、朋也や汐を演じている声優さんの熱意もすごく伝わってきました。例えば、朋也の声質の変化渚が亡くなって以来、朋也の声にはいつもの張りがなく、最初の頃の汐との接し方も冷たい態度以上に声にも冷めたような恐さを感じられるような、そういう雰囲気がありました。しかし、父である直行の過去を思い出した後には、声質がもとの朋也に戻ったような気がして安心しました~。
また、夕焼けのシーンでは汐とはじめて同じ目線にしゃがんで話しをするところも印象的でした。
それまでは、いつも立ちながら話していて、まるで遠くから汐を見るような感覚だったので、
ここにきて、ふたりの距離が本当に縮んだんだなぁと思いました。


    CLANNAD AFTER_05  CLANNAD AFTER_06
    CLANNAD AFTER_08  CLANNAD AFTER_07


  渚、見つけたよ。やっと見つけたんだ
    俺にしか守れないもの  
      俺にしか守れないかけがえのないものを
        それはここにあった

    CLANNAD AFTER_09  CLANNAD AFTER_10



CLANNAD AFTER | 【2009-02-14(Sat) 01:12:13】 | Trackback:(3) | Comments:(0) | [編集]

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