日立ソリューションズの新入社員にとって、研修中の金曜日の午後は自由時間。この時間に研修室をのぞくと、新入社員がチームに分かれて思い思いに活動している(写真1、写真2)。実はこれこそ、同社の新入社員研修の目玉ともいえる「アクティブタイム」。自分たちで企画を考えて計画を立て、実行する活動だ。

写真1●「アクティブタイム」の様子
写真1●「アクティブタイム」の様子
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写真2●ユニット単位で思い思いに活動する
写真2●ユニット単位で思い思いに活動する
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 アクティブタイムは、少人数のチームで活動する。約100人の新入社員は25名程度のグループに分かれて研修を受けており、さらに各グループを約5名ずつの「ユニット」に分割。ユニットごとに、「グループ全体の運営」「テクニカルスキル(ITや語学)向上」「ヒューマンスキル(ビジネスマナーや文書作成など)向上」「情報発信」「研修企画」という異なる役割を与える。

 テクニカルスキルのユニットなら、グループ全体の英語力を向上させるためにどんな取り組みをすべきかを考え、実行に移す。情報発信は、各グループの新人研修の成果を記事に仕立て、同社のイントラサイト上でアピールする係だ。研修企画は、自分たちのグループが向上させるべきスキルが何かを検討し、研修を企画。外部から専任講師を招くなどの調整も自分たちで行い、実際に開催する。

あえて新入社員に任せる

 こうした研修スタイルを採り入れたのは2年前。「以前から、最近の若者は主体性がないと指摘されている。ただ当社が求めるのは、自律的に動ける人材。新人教育も一方的に受けるのでなく、自ら進んで学ぶ形にしたかった」(日立ソリューションズ 人事総務本部 人事部 人財開発グループ 長坂亮介部長代理)。