写真1●基調講演する米フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグ氏
写真1●基調講演する米フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグ氏
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写真2●DeNAの創業者である南場智子取締役
写真2●DeNAの創業者である南場智子取締役
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 「成功している女性は嫌われる。男性なら『あいつはすごい』と賞賛されるのに」──。米フェイスブックのCOO(最高執行責任者)であるシェリル・サンドバーグ氏は2013年7月2日夜、東京・渋谷で開かれたシンポジウム「グローバル・ウーマン・リーダーズ・サミット」で基調講演を行い、冒頭の話題を持ち出した(写真1)。

 「『女のくせに偉そう』とか『(女は)扱いづらい』という社会を変えるために一歩踏み出すタイミングは今」、と集まった数百人の聴衆に訴えかけた。「男性なら、そんなことは言われない」。

 同日昼に行われた記者会見の時よりも、サンドバーグ氏の口調はより滑らかになり、ジョークを交えながら、終始笑顔で持論を展開した。

 サンドバーグ氏は「私が主張していることが難しい問題であることは分かっている。でも私は『対話』を促したくて、LEAN INを書いた」と説明した。『LEAN IN(リーン・イン)女性、仕事、リーダーへの意欲』はサンドバーグ氏の著書で、全米で大きな話題を呼んでいる。2013年6月末には日本語版も出版された。LEAN INとは「一歩踏み出す」という意味である。

 サンドバーグ氏の最大の主張は「女性はこうあるべきだという、ステレオタイプを払しょくすること」である。女性の給与が男性に比べて安いことも指摘し、企業には変化を求めた。

 続いて、ディー・エヌ・エー(DeNA)の創業者である南場智子取締役が登壇(写真2)。「私は仕事において、女性であることで損をしたことがない」といい、「今日はとてもアウェーな感じ」と言って、まず聴衆を笑わせた。

 2人の子供がいるサンドバーグ氏に対し、南場氏は子宝に恵まれなかったといい、それもあってかDeNAを起業した後は「会社や社員のライフイベントをとても大切にしてきた」と話した。子育てを奨励していることを社員に伝えるメッセージ発信にも気を配ってきたという。

 南場氏は男性と女性という性別の問題よりも、多様性においては「モチベーションの源泉が異なる人たちをまとめることが何より難しいことを起業して学んだ」と体験談を語った。

 しかし、同じようなタイプの人たちばかりを集めても「まとめるのは容易かもしれないが、変化に弱い。チームは多様性があった方がより強い」と主張した。